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熾天使世界  作者: モエル
2/5

Prolog2

 あっけないの龍討伐の後、ゲルトは村の生き残りの人間とともに隣の街まで移動を開始した、道中数回の魔物の襲撃を受けたが、道中のゴブリンやオーガはあまりにも弱く、幾ら290Lvとはいえども商人相手に一撃で負けてしまうほどに弱かった


 道中50人ほどを引き連れて隣のまりまで移動する、道中は背の低い草花が咲き、踏み固められた道は草原を分断するように土をむき出しにしている、そして草原内には弱いモンスターが恐ろしい物を見るように村人の旅団を眺める

 ゲームを始めた当初は自ら襲わないモンスターの討伐依頼で罪悪感を覚えたものだとゲルトは思い出に浸りながら6枚の羽をパタパタと揺らしながら道中の旅団の上を飛んでいる



 さらに進むとようやく街が見えてきた、あの街はゲームではヘレルと言われる街であり、序盤の街ではあるが高レベルでもたまに用事があって行くことがあった、街は赤いレンガの建物で統一されていて、奥に見える大きな領主の館だけが白いレンガで出来ているはずだ


 街の前まで行くと赤いレンガの外壁が大きな堀の後ろに立っている、正門前には大きな木の橋がかかっており、門の前には二人の門番が立っている、ゲルトは懐かしいと思いながら眺めていると少しおかしなことに気がついた。

 ゲームでの門番の装備は異常に強く、それこそレベルマックスでも勝てないような物であったはずなのだ、しかし今の門番の装備はお世辞にも強いとはいえないもので、『やはりゲーム通りでないところが多々あるな』と心に思った


「難民ですね、どうぞお進みください」


 門番はあっさりとゲルト達を受け入れた、鋼鉄の門は轟音とともに開く、門の中からは熱気のようなものと、街の騒がしさが耳に入り街の活気あふれる雰囲気が伝わった、村の難民たちはぞろぞろとその中に入っていき、ゲルトは最後に地面に降りて徒歩でその街の中に入っていった。





 いざ街の中に入るとゲルトはその光景に驚いた、ゴブリンなどの弱小のモンスターやエルフなどの異形者がまるで奴隷のように転売されていた、エルフ、竜人リザードマン、ドワーフ、ありとあらゆる人外が首に輪をかけられ、街を四つん這いで歩かされていた、その光景にプレイヤーの愛したゲームの姿はない


 ゲルトは途端に表情を曇らせて不機嫌そうに足を揺すった、なぜなら自分の想像していた街は、エルフや人間が赤いレンガの街をにこやかに歩く、紙袋に長いパンなんかを入れ、少し洋風な服を着込んだ住民のいる微笑ましい光景であった、しかしいざ見てみれば狂っている、赤いレンガは幸せの赤ではなく血の赤にしか見えない、これほどゲルトにとって不愉快極まりない物はなかったのである。


 先程まで龍に蹂躙され泣きわめいていた村の住人もいざ安全が確保されるとエルフの顔で靴を拭った、その光景はまるで龍が人間を蹂躙していた時ようであり、ゲルトはこんな物を見るために助けたのかと村の人間を救ったことを後悔した



《ドッガン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!》


 世界に失望をしていると、空から突如としてエルフとリザードマンが複数降ってきた、その数はかなりの物であり、軽く千人ほどいそうである、彼らは砂埃を上げながら地上に降り立つと、神罰の代行者のように剣を抜き立ち尽くし、太陽の位置も関係有るのだが、彼らの表情は非常に暗く、エルフやリザードマン特有の赤や金の眼の色が周囲を噛みつくように睨みつける。

 彼らの装備は全員統一されており、その装備のレベルは20ほどであることが見て取れた、装備の種類はゲームで言う所のフラットメタラであり、序盤最強の装備のはずである。

 彼らは中心の司令官と思わしきダークエルフの少女の掛け声とともにその少女を中心に進行し、奴隷の人外者を開放し、奴隷商人や邪魔をする兵士などを無慈悲に切り払った。


 先程まで薄汚かった街は血しぶきで更に汚くなる、しっかし、先程までは基本して雑魚ばかりだったが、彼らは平均的にまあまあ強い、部隊の進め方もシッカリとしている、長年愛したゲームの世界で汚い行為をしていた彼らがいくら死のうとゲルトの心が痛むことはなかった、むしろ先程までは興味の失せていた世界に興味を見せ、その阿鼻叫喚の地獄をよく眺めていた


「ここの人間どもに我ら同胞の恨みを晴らしてやれ!!!!」


 その言動から、彼女らが人外解放軍あたりのであることは容易に想像できた、彼女らは無抵抗の人間こそ殺さずに降伏を受け入れたが、強い差別感情のある住民たちは殺される瞬間まで人外種を見下し、切りつけられる瞬間に悲鳴を上げて泣きわめいた、そんな阿鼻叫喚の街を解放軍と思われる軍隊はまるで一つの生き物のように街を蹂躙していった。


「貴様!!、人間、、、か?」


 兵士がゲルトを取り囲んだ、兵士たちはリザードマンであり、少々野太い声であり、銀の鎧には血がベッタリと張り付いていた、兜から見える瞳には冷徹さを感じられる。

 しかしゲルとの姿を見るやいなや、人間かどうかを訪ねてきた、ゲルトはどう見ても人間であろうと思い下を俯くと、そこには6枚の羽の生えた天使の姿が写っていた


 今の装備はまるで天使のような装備なのを忘れていた、彼らは人外種を救っているがゆえ、人間以外を捕虜にするわけにもいかないのであろう、ゲルトはそのことを察すると、それと同時に心の中に少しの野望と希望が芽生え、思わず彼らの問に答えてしまう


「俺は天使、熾天使ゲルトだ」


 そう名乗ると兵士は驚いた表情を見せた後、数人の兵士を集めて何やら話をしている、まあ天使なんて種族はゲームでも神の国以外に存在しないため知らないのも無理は無い、しかもゲルトは本当は天使ではないのだから、ゲルトの心の中は『少し調子に乗りすぎた!!』という後悔の念が途端に溢れかえった

 しかし内心は彼はこの世界で人間、少なくともこの文化を持つ国で生活するならば今ここで首を掻き切ってもいいと思っていた、それならば彼らの味方になったほうがよほどマシだ、そうに違いないと思ったのだ、やはりつい最近まで愛していた世界で差別主義を目の当たりにし、少なからずとも怒りもこみ上げていたのだ


「God bless you(神の祝福を)・銭打ち鐘砕き」


 ゲルトは天使であることを信用させるため、右腰に手を当ててスキルを発動する、青白い光りとともに金貨を1万枚消費して、街の奥に見える領主の館に銭打ちを放った、館には見事に命中し、館は爆散した、周囲の目は唖然とし、唇を震わしている、実のところ街の建物に対するスキルの有効性を試したかったのが大きいのだが、個人的にも予想以上の効果に驚いている



「すげえ、、、あれは神の使いに違いない」   「あ、ありえねえ」

        「館が消えたぞ、、、」     

「敵にだけはしたくないな」    「俺達の味方なのか?」



 兵士たちは驚きとともに俺が何者なのかとざわつく、中には座り込んで手を組む者まで出てきた、平均レベル一桁の街であれほどの攻撃を見ることはまず無いからであろう、その驚き方はまるで世界の終わりを前にした時のようだ、そして一番驚いているのはこのゲルト出会った、彼は内心驚きすぎ、顔の脂汗が止まらなくなっていた


 ゲルトはそのまま羽を大きく広げ、太陽に背くようにたつと、数歩太陽に向かい歩き、そして大きな声で唖然とする大衆に向かい言葉を放った


「さあ歓喜を上げろ!!天使は貴殿らの理想郷を約束しよう!!」


 群衆は六枚羽の天使を前に歓喜の声を上げた、神々しい姿に圧倒的な力を前に群集はなすすべなく、否、何もなそうとはせず只々言われるがままに歓喜の声を上げた、中には天使の御膳だと平伏するものまで出る始末であった。


――この発言はいくつかの目的があった


 一つ目に彼ら反乱軍の心をつかむこと、世界征服ともなればそこそこの兵力が必要、それならばここで彼の支持を得ることは大いに力になる


 二つ目に自分が天使であると信じこませるため、会えた大きな態度を見せることで本当に天使なのだと確信をもたせる目的である


 三つ目に気分、単純にせっかくならば天使っぽくと言う遊び心である


――即席の考えとはいえ、結構良く出来ているのではないかと内心少しドヤっていた


 こうして彼ら反乱軍の旗揚げは天使降臨の歓喜の声と共に成功した、たった数人で都市一つを占領し、あまつさえ捕虜まで手に入れた事は周囲の国々は勿論、この街の持ち主であった聖王国に取っては大きな衝撃となった、






 その夜、空には星が散りばめられ、月はまるで昼間のように街を照らした、ゲルトはあの後反乱軍に歓迎され、現在爆散した館の前で反乱軍の幹部とともに酒を酌み交わしている、また町の住民の一部差別に対し肯定的ではないものもいたらしく、そういうものは即座に開放され今現在宴会に参加している

 ゲルトはあぐらをかきながら周囲を見渡し、その光景を眺めて少し頬を緩めてしまった、自分の好きであったゲームの世界もこうであった、エルフや竜人や人間のプレイヤーと共に、酔もしない酒を酌み交わしながら共に騒いだ記憶が脳裏に浮かんでは消えた


 しかし、此後の事もまたシッカリと考えていた


――この後周囲の国々どう動く

 聖王国は無論敵だ、それだけは動かぬ事実

 周囲の国は、、、ゲームの設定であれば聖王国は孤立した国、

      味方にこそならずとも敵にも成り得ないか

そもそも兵力は足りる?   反乱軍内部の分裂は?

   俺が利用されているだけでは?   そもそもこの世界は何だ?


 疑問と方針がごちゃごちゃとした脳内、しかしそれを遮って自分の持つ盃に酒を襲撃時のダークエルフ少女が注いだ、彼女の表情は明るく、希望に満ち溢れた目をしていた、それを見ると何とか成るような気がして少し気持ちが軽くなった

 ダークエルフの少女の服装は戦闘時とは違い、白いドレスで紫色の髪の毛はまるでドレスを彩るように首筋までふらりと膨らむように伸びている、瞳は紫色で肌の色は若干茶色い、活発そうな少女といった肩書が似合いそうな感じである

 少女の持つ盃の中には水面で揺らぐ彼女の顔が写り込み、其処に映る表情は不安そうに歪んでいた、無論水面が揺らいでいるためそう写っているだけではあるが、実際内心はこのような表情なのであろうとゲルトは察す。


「天使さんが味方なら、きっと上手くいきますよね?」


 ダークエルフの少女は期待を込めた表情でゲルトに質問をしてきた、無論ゲルトに反乱が成功する確証なんて無い、もしかすれば突如現実世界に戻るかもしれない、もとより反乱軍の兵力では心もとないかもしれない、そんな中で確証のある返事なんて出来る訳がなかった


「上手くいくかどうかなんて分かりはしない、でも、この反乱、もう引けはしまい」


 そう言うとダークエルフの少女は吹っ切れたかのように不安な表情の酒を飲み干すとそのまま高らかに笑った。


「はははそうですね、そうに違いない」

「そう言えば、お前の名前はなんというのだ」


 これから共にする仲間の名前も知らないのはあまりにもと思い名前を尋ねた、しかし彼女は少し寂しげな笑顔を浮かべながらただ一言言い放った


「私には名前がないんです、付けられる前に親を殺されたんですよ」


 ゲルトはそう言われると少し考えこんだ後に少女に向かい、優しげな笑顔で残酷な名無しの事実に提案をした


「それならば、、、ミハイルなんてどうだろうか、名前がないのも不便だ」


 そう言うと少女は凄く嬉しそうな、まるで花のような笑顔で喜び、ゲルトの手を両手で握って上下に振った、その無邪気な姿は不安な心を溶かすようである


「ありがとう!!、ミハイル、ミハイルだね!!」


 そしてミハイルは立ち上がり、爆散した屋敷の前の簡易の演説台に立った、ミハイルが壇上にたつと反乱軍の者達は皆、一気に静まり返り、何も言わずとも彼女の方を向きじっと見つめる、その姿にはゲルトも驚いた、そして少女は大きく生きを吸い込むと演説を開始した


「諸君!!、我ら同志諸君!!、この日、遂に我らの反乱が始まった、長きに渡る苦痛の数々を超え、遂に我らは自由を求め武器を手に取り声を上げた、それは我らの記念すべき第一歩、しかしまだ踏み出したばかりだというのもまた事実、しかし我らには、、、強力な味方が付いた、天の国より舞い降りし天使様だ!!、見たであろう、後ろの館が吹き飛んだ瞬間!!、我らには神が味方だ!!。そして我らには名前がないのも寂しいではないか、、、我ら反乱軍はこれより【セラフィムバタリオン】と名乗る!!異論はあるか」


 彼女が一息にそう言うと、一瞬静まり返り、そして歓喜の声が夜の空に響き渡る、その声はまるで星を割るように響き、そして大衆の熱気を増加させた、それもそのはず、名前を決めたということは遂に旗揚げが成功したということに他ならないからである。

 ある程度その声が収まるとミハイルは最後の言葉を述べた


「我々は人間を殺すものではない、差別を殺すものなり!!、我らが望む死は差別主義者の死、降伏する人間には祝福を、抵抗する差別主義者は、、、便所の中にいてでも確実に殺せ!!!!!!!」

《ガガガガガガガガガ》

「「「「「「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」」」」」」」


 着ている鎧やジョッキを一斉に皆が叩き、大きな音をたてながら賛同することを示す雄叫びが先ほどの歓喜よりも大きく響いて伝わった、優雅に台に立つミハイルの姿はジャンヌ・ダルクを想像させカリスマ性を感じさせられる



 そんな歓喜と希望の宴を遠巻きに見るゲルトの脳内には一つの疑問が生まれた、その疑問は当たり前ながらにして、ひどく残酷な内容であった


――帰らなくていいのか?

 そもそも帰る手段など知らない、しかし、もし帰る手段があれば帰るか、もし帰ったとして、もしウラシマタロウのような状態になってしまっていたら、そこまでいかずとも、1周間も時間が進んでいれば社会的にはもう死んだようなものだ、そんな社会的死に立ち向かうならまだこの世界で革命やったほうがマシではないか


 しかしゲームの仲間たちの事はひどく心残りでもある、さてどうしたものか、、、、


――そして決意を決めた

 しかし彼の決意がいかなるものか、それを知るものは彼しかいない、いずれ彼の決意が世界を左右するものとなるその時まで彼の決意は表面化しないのであった



「ぐはははは、なあにそんな湿気た面してるんだい!!」


 大きな竜人リザードマンはゲルトの隣に座り込み、盃に酒を注いだ、その豪勢な笑い方はまるで歴戦の猛者のようである、銀色の鎧にいかつい体は見たものを萎縮させる、その姿は竜人というよりもリザードマンに近い容姿であり、目の前で見ると圧観である

竜人は相当天使に興味があり、宴会が始まってからずっとゲルトを探していたようである、しかし鳥目らしくまだあまり酔っていないのに足元をふらつかせている、ゲルトを探すのに時間がかかったのもそれが原因であろう。


「あ、ちょっと考え事をね」

「がはは、そうそう、俺は竜人リザードマンのベルリッヒ、よろしくな天使様、ははは」

「ベルさん!!、飲み過ぎです!!」


 そんな会話をしていると、後方から普段飲み過ぎるベルリッヒに注意をするためにエルフの女性が歩いてきた、そのエルフの容姿は金色の髪の毛を後ろで縛り、雪のように白い肌、そして黄金のような瞳と、ファンタジー作品によく出てくる理想的な綺麗なエルフの姿であり、その姿には思わずゲルトも息を呑んだ、さらに服装も凄い、緑色のドレスは恐らくは高級品であろうという質感、質素ながら綺麗な装飾はまるで宝石のように輝く。

 彼女はベルリッヒの隣りに座ると、そのまま酒を取り上げ豪快に飲み干した、その可憐な姿から想像できない行動にゲルトは思わず口を開けてただ呆然と眺めてしまった


「ああ、お初にお目にかかります、私はセラフィムバタリオンの副司令官、セレスといいます、今後も共に戦う仲間として、何卒よろしくお願いいたします」


 彼女は深々と礼をすると、その綺麗な髪の毛を揺らし、その後にゲルトを見つめた、幾ら天使を演じているとしても、その演技を思わず崩してしまうようなその綺麗さには思わず見惚れてしまった

 しかしすぐに冷静さを取り戻し、ゲルトは帽子を取ると軽く一礼して自己紹介を開始した


「初めまして、俺はゲルとと言います、職業はしょ、、、ではなく、種族は天使です」


 ゲルトは早くもボロが出かけた事に少しの冷や汗を流しながら、緊張を流しこむかのように酒を口に含んで飲み干した、彼の心情には《バレたら終わりだ》という考えが脳裏を埋め尽くしている、今更『実は人間で~す』などど言えば、、、それこそ殉職物だ




 その後しばらく談笑に浸っていると、崩れた館の方からミハエルが少し小走りで俺達の方に向かっているのが目に入った、その走る姿は先ほどの演説での勇ましい姿とは反し、中学生程度の少女のようにも見える

 彼女はゲルトたちと合流をすると少し息を切らしながら座り込み、セレスの盃に酒を流し込んでそのまま豪快に飲み干した、ここの女性は酒に強い物が多いのであろうかとゲルトは苦笑いした


「いや~、緊張した」

 酒を飲み干したミハエルはぷはーと言うッ効果音が似合う表情を見せながら一息ついて一言言い放った


「お疲れ様」

 ゲルトがそう言うとミハエルはゲルトの盃に酒を流し込んで、そのまま一口口に含んだ、そしてゲルトの方へ盃を差し出して口元で揺らす、盃には星が写り込み、まるで空その物を切り取って盃に注いだかのように見える。


「飲んで、盟友の天使様」


 ゲルトはそう言われるがままになれない酒を飲み干した、酒の種類は何であろうか、蒸留酒系の喉が焼けるような感覚を覚えつつ、彼はそのまま先ほどのミハエルと同じ用なぷはーという効果音を滲み出しながらドヤ顔をした

 周囲は軽い拍手をしてそれぞれの希望と酒を口に含みながら淡く微笑んでいる、そんな決意の決定場のような所だが、まるでわんこそばよろしく酒を注がれるゲルトはどんどんと酔いが回っていき、内心助けてくれと叫んでいた。








 その後彼らは一晩酒を飲み、騒ぎ散らした、この宴会から彼らの本当の戦いが始まったのである、しかし酒の飲み過ぎはかなり祟ったようであり、革命の前にゲルトはまず二日酔いと戦うことになった

 そんなゲルトをよそ目に普通に型付けをするミハエルとセレスを見て、ゲルトは少し苦笑いを浮かべ、頭痛と重力に負けながら一言地面に向かって言い放った


「この世界の女性とまともに酒のんじゃダメだな」


 そして彼の虚しい後悔の独り言は土に埋もれて消えてしまった。

これでプロローグは終わりです、少々見苦しい文章ではありますが、楽しいと思っていただければ嬉しいです。

次話は近々誤字を直して上げます。

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