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リオル視点ー
正直自分の考えが間違えであって欲しいと切に願っている。だがしかし、超級魔法を諸共しないのはあの技しかないだろう。でも、どうしてコーフ先輩が使えるんだ?あれは俺の知る限り3人しか使えないんじゃねーのかよ!なぜなら
「あれは…『不可視の要塞』!」
やべっ!叫んでもうた。シャルが不思議そうにこっちを見てる。
「リオル、あの魔法のことを知っているのですか?」
ま、そうなるよな。
「まぁ、知ってるっちゃ知ってが、詳しくはお前のお母さんにでも聞きなさい。」
俺の誤魔化し常套句。魔法に関しては全てクルーナ先生に聞けって言っとけば大体解決する。なんせ元宮廷魔導師長だからな。
「でもリオル君、あの魔法って最低でも超級魔法なんでしょ?じゃないと攻撃特化の火属性超級を消せるはずがないもん。」
ミレイ、頼むからもうこの話は終わろうぜ。不可視系については他人に知られると先生に殺される。
「でも、超級魔法特有の強い波動は感じなかったよね?」
アルル君、これ以上話を進めんでくれんかね。
「き、気のせいじゃないかなぁ?」
「なぜ動揺しているのでしょうか?やはり気になります。リオル、今ここで教えて下さい。」
シャルが恐い…。コイツ眼力強過ぎ。
「い、いや、無理だよ。ほら俺教えるの下手だからさ。」
苦しい言い訳だ。我ながら呆れる。
「そんなことないよ。リオル君魔法を教えるよ上手だよ!」
ミレイ、君の親切心が今は辛いよ…。こうなったら最後の手段だな。
「あぁ!そういえば今日は用事があったんだ!急いで戻らないと!じゃ、シャル明日な!」
これは戦略的撤退だ。3人して「逃げるな!」とか言ってるけど戦略的撤退だ。大事なことだから2回言ったよ。
☆
「ったく、散々な目にあったぜ。これも全てはなぜか『不可視の要塞』を使えるコーフ先輩のせいだな。」
闘技室を抜け出して、学園の廊下をブツブツ言いながら歩いている。はぁ、疲れた。
「君は確か1年生の主席生徒だったね。何が誰のせいだって?」
「ビクッΣ(OωO )!」
たぁ〜。後ろから急に声かけられた。一体誰だよ……。
「やぁ、こんにちは。生徒会長のエル・コーフだよ^^*」
……。やべぇさっきの独り言聞かれてたァ!どうしよ。
「こ、こんにちはコーフ先輩。ごきげんよう。」
「うん、それでさっきのは一体どういう事かな?」
ま、こうなりますよね。ホントにどうしよ。