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で、目を覚ますと天国?でした。なんで『?』かって?それはなどう見てもここ天国じゃなくて地獄にしか見えないもん。金棒持った鬼がうろうろしてるしさ。怖いよ。まじで。
「おい、次のヤツ。早く進め。」
ん?俺か?えっとでっけー扉だな。ここ開けて入ればいいのか?
「キィー」
扉を開けたら鬼がいました。鬼ならさっきからいた?そうだなでも今ならあの鬼たちがカワイイって感じる。目の前にいる鬼、とにかくデカイ。5メートルはあるだろ。しかもこっちメッチャ睨んでるし。怖すぎて声も出ねぇよ。
「ここは地獄の裁判所。今より浄瑠璃の鏡を用いて、前世の罪を自覚してからそれ相応の地獄に落としてやる。」
と俺の前には鏡。が光った。お!なんか映ってる。ん?クソ上司?が俺を意味もなく怒こってるところだな。死んでもあの顔見るのかよ。マジ勘弁だわ。
「なぁ!これ俺の罪じゃなくない?上司の罪だよね。」
反論してみた。どうせ地獄に落ちるんだ。どうだっていいよ。て、雨?いやこれは
「うっ。辛い思いをしてきたのだな。分かるぞ、その気持ち痛いほどわかるぞ。ワシも見習いの頃は上司にイチャモンをつけられたもんじゃ。」
泣いてるし!いや、この人、閻魔大王様的な立ち位置だよね多分。いいの?罪人に共感しちゃっていいの?
「え、閻魔様。お泣きにならないでください。あなた様はとてもいい上司でございます。」
ほら部下の鬼たちどもってるじゃん。
「おお、すまぬ。ついワシと境遇が似てたもんでな。さて小僧よ。お主の罪なんじゃが、無いみたいだな。」
「は?罪がないってどゆこと?」
「いや、この鏡なんじゃがな、その者がやった最高の悪事を映す鏡なんだが、見たところお主特にこれといった罪は犯してないようじゃの。」
「いや、え?俺地獄落ちなくていいの?」
「今までこうゆうことは無かったのじゃが、鏡が壊れるはずがないしな。特例だが神に連絡しといてやる。すぐ向こうから使者が来るじゃろ。」
うっと。日頃の行いが良かったから、なんか天国行けるんだと。ラッキー!!
「あ、もしもし?なんか前世で特に悪いことをしてないやつが来てな、そっちで引き取ってくれんか?おお、すまぬな、よろしく頼むぞ。」
え、軽っ!てかケータイ使ってるし。それもガラケー。なんか色々台無しだよ!閻魔様のイメージ崩れたわ。
「直ぐに迎えが来るようじゃ。お、来た来た。」
で、天使が来ました。パトラ〇シュが死ぬ時に出てきた奴らだ。そして同じように運んでくれてる。リアルで体験するとなんか連行されてる気分になるんだな。うん、貴重な体験だよね。