3の4
「まずは自分の体に流れる魔力を感知するところから始めるわよ。黙想してみて。」
目を瞑ってみる。
「そのまま血液の流れを感じてみなさい。」
おー、俺の中で血液が流れてるなー
「って、なるか!」
「誰が目を開けていいって言った?」
げんこつ。めっちゃ痛い。理不尽だ。
「こんな簡単なことも出来ないなんて。やる気ある?」
ふざけてるだろ。
「いい、要はイメージ力なのよ。心臓から押し出される血が、動脈を通って体を巡り、静脈を通って心臓に戻っていく。この流れをイメージで掴むのよ。」
イメージか。・・・・・・・・・・・・。お、なんとなく出来てきたぞ。
「出来てきたわね。そしたら次にその要領で魔力も感知してみなさい。」
魔力をイメージ。魔力溜りから流れ出る力が体内をめぐるイメージ。こんな感じか。
「へえー、やればできるじゃない。教え方がいいのかしら。よし、目を開けていいわよ。」
自画自賛かい。取り敢えず目を開けてみるか。
「うを!い、今オーラみたいなのが見えた気が。」
「それが魔力よ。あなたが自分の魔力を感知したことで、魔力が目視できる状態になったの。て、あなたが気を抜いたから魔力が見えなくなったわけ。」
「な、なるほど。」
念能力に目覚めたのかと思った。
「次は気を抜いても目視できる状態にまで鍛え上げなさい。ちょっとのイメージで魔力のONとOFFが切り替えられるようにしなさい。」
「分かりました。やってみます。」
「どんだけ頑張っても3ヶ月はかかるでしょうから・・・いや、魔法書の前例があるから下手なことは言わないわ。よし、3日で習得しなさい。あなたならできるわ。」
「今、3ヶ月って言いかけたでしょ。」
「大丈夫、あなたならできるわ。」
「いや、さす「あなたならできるわ!」はい・・・。」
「ま、頑張りなさい。ちなみに3日でできなかったら、もう教えないからね。そこんとこよろしく。」
「はい?それはいくらなんでも。」
って話聞かずに家の中入りあがった。あーもう。やってやるよ。魔力の流れをイメージして、さっきみたいなオーラを意識。よし、見えてきた。これを無意識的に。別のことを考えながら・・・。あー、だめだ。意識しないとできねえな。もういっそのこと常にこのオーラを意識して出し続けるか。よし、そうしよう。