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「じゃあ、今日から訓練を始めるわよ。リオルはどこの学園に入学する予定なの?って、5歳の子供に聞くことでも無いかな。」
「いえ、大丈夫ですよ。僕は魔法化学園に入学する予定です。」
「昨日から思ってたけど、随分と流暢に言葉を話すのね。でも、そう、魔法化学園ね。なら当分の目標は主席入学できるくらいの能力の獲得にしましょう。」
「主席はいくらなんでも。」
「見くびってもらったら困るわ。何たって私は超美人の最強魔導師ですもの。」
自分で美人言うか。しかも超。ま、否定は出来んが。金髪碧眼。西洋風の整った顔立ちに、モデルの様なスタイル。10人中10人が間違いなく美人と評すだろう。
「ソンナセンセイヲモテテボクハシアワセデス。」
「何で棒読みなのよ。ま、いいわ。まずは私が持てる魔法の知識を全て貴方に叩き込む。」
「いや、いくら先生でも魔法書無しに魔法の教論は無理でしょ。」
「いったいどこの誰が魔法書が無いなんて言ったのよ。」
「え?でも先生何も持ってないし。」
「まあ見てなさい。『オープン異空間格納倉庫ー魔法書の取り出し』」
おいおいマジかよこの人。急に叫んだと思ったら何も無いところから本が出てきあがったぞ。しかも量がやばい。1冊の厚さもさることながら、本の数が初見で500は有るだろ。
「これは初歩的な魔法よ。多少の魔力がある人なら誰でも使えるわ。この魔法、荷物を異空間に収納できる便利魔法だから覚えてて損は無いわ。ま、教えるのはこの本を全部覚えてだけどね。」
「いや、無理でしょ。何ですかこれは!」
「見ての通り魔法書よ。1000冊のね。」
初見よりもう半分多かったです。
「本当にこれ全部覚えなければ魔法を教えてくれないんですか?」
「頑張りなさい。それと、本で得た知識を使って、魔法を発動させない事。」
「分かりました・・・。取り敢えずこの魔法書たちを書斎に運んでもらっていいですか。」
「うん、素直な子は得をするわよ。『オープン異空間格納倉庫ー魔法書の収納』」
本当に便利だな。一瞬で本が消えた。すごく使えるようになりたい。とにかく今日から、本の内容を全部覚えるまで徹夜でやってやる!