拉致ではなく本人の希望です。
「魔王のところまで連れて行ってよ。」
「・・・はぁ?」
「魔王のところまで案内してよ。」
「いや、無理っていうか案内してもさすがに無理でしょ。魔王様はとてもお強いんだぞ?」
「別に魔王と戦うわけじゃないしそんなのは勇者達に任せておけばいいの。ちょっといってちょちょっと斬ったら帰るから。」
「そのちょちょっとが無理なんだって。」
「つべこべ言わずにさっさと案内すればいいの!!!!」
「えー・・・。」
「駄目?そっかぁ教えてくれる気になったらまた教えてね。」
「いや無理っていうか、ちょっとまだなにも言ってなッ」
「さてと一旦街に戻ろう。」
ルークはまたラルノルトを収監空間にしまって街に戻った。
・・・
そしてルークは今ギルドへと来ていた。
「いらっしゃいませ。本日はどんな御用ですか?ルークさん。」
「はい、この前のランク昇格試験のことで話を聞きに来たんですけど。」
「わかりました。それでは担当のものが説明をしますので奥の2番の部屋へどうぞ。」
「はーい。」
案内された通り2番の部屋へと入った。部屋と言うよりは机と椅子が2つあり仕切りがされているだけの所だ。
そのうちの1つの椅子に座り担当の人を待った。
「お待たせしました。昇格試験の説明兼試験官のギルロイです。」
「あっどうもこんにちは。」
「はいこんにちは、さっそくですが試験の説明をさせてもらいます。試験は簡単です。試験官に力を見せてください。ただ腕っ節が強いだけということではありませんので気をつけてくださいね。ではさっそく訓練所に向かいましょうか。」
「いきなりですか?」
「はい、いつでも誰でも受けられるように準備はできていますから。」
「ふーん。そういうもんなんですね。」
そしてルークは訓練所へと到着した。
「それでなにをすればいいんですか?」
「僕に負けたと思わせてください。」
「それだけでいいの?」
「それだけでいいですよ。」
「はーいわかりましたー。」
「それじゃあ始めましょうか。どこからでもいいですよ。」
ルークは手始めに前から行くと見せかけて高速で後ろへと移動して投げ飛ばそうとした。
「それくらいじゃあまだまだですね。」
ギルロイは後ろも見ずに剣だけを突き出していた。
「これで決まれば楽だったのになー。なんでもあり?」
「なんでもありです。ただし殺さないでくださいね。」
「はーい。」
そしてルークは手を前に出してギルロイに向け電撃を放った。
「電撃っ?!」
驚きながらもギルロイはそれを躱した。
「あれぇ?」
ルークは足を止めて固定砲台のスキルを使用して魔法を撃ちまくった。
固定砲台は足を止めて魔法を撃つと連射力と威力を上方補正してくれるスキルだ。
「おららららら!!」
火、風、水、雷、氷などの魔法が全てギルロイに向けて飛んでいった。
「さすがにこれは避けれないだろぉ?」
「危ない危ない、もう少しで当たるかと思いましたよ。」
(一体何なんだ。スキルか?スキルなのか?)
そう思い解析した。
ユーイン・ギルロイ
職業 ギルド職員
称号 A級ギルド職員
レベル 85
スキル
絶対回避 Lv.Max
鑑定 Lv.5
数術 Lv.Max
「絶対回避?!この世に絶対何てことはない!」
ルークは矛楯貫を使い攻撃を当てた。
「おっ当たった!」
「お見事です。負k」
「おりゃあ!!」
そして更にスキルを頂くために斬りつけ続けた。
「これでよし!」
「負けだってば!認めてるでしょ!!」
「えっ、全然聞こえてなかった。」
「とにかく試験は合格です。受付にそういうふうに伝えておきますので後でカード更新しに行ってください。それでは。」
「お疲れ様でしたぁ。」
そして受付へと向かいカードの更新をして晴れてルークは冒険者のBランクになった。
受付で色々説明してくれていたが全く聞いていなかった。
「やったー!Bランクだって!!」
そういいある程度喜んだら元に戻った。
「さてと家に帰ってスキルの合成しよーっと。」
ついにBランクになりました。
まぁなっても別に意味はないんですけどね。
後々ね後々。




