本当に勇者達のくせに小生意気な…
1ヶ月ぶりに風の迷宮から外に出るとそこは縦穴の横あたりだった。
「まぁ、確かにそうなるだろうけどね。」
一応も納得してその場を立ち去った。
なんだこいつはと言う視線に耐えられなくなったからだ。
「ちょっと君!」
立ち去ろうとした時声をかけられた。
(めんどくさいなー。)
無視して立ち去ろうとすると追ってくる足跡が聞こえてまた声がかかった。
「ちょっと無視しないで!」
「はぁ、何かご用ですか?」
「もしかしてこの迷宮の中に入ったのかい?!どうなんだい?!?!」
やたらと熱苦しい人に絡まれた。
「入りましたけど何か?」
「本当かい?!?!どんなだった?!」
「・・・・・どうして言わないといけないんですか?」
「それもそうか・・・あー、そうそう僕の名前はチャーリー!チャーリーラッセルって言うんだ!そして僕の仕事は迷宮研究家!誰も入ったことのないここの迷宮にすっごく興味があるんだ!報酬もだすから教えてくれないかな?!」
「ふーん、じゃあそういことで。」
そういい立ち去ろうとするとまた呼び止められる。
「ちょっと頼むよぉ!!お願いだよぉ!!」
そういうと泣き出してしまった。
(うわぁ、これはないな。)
「ねぇ、今いくら持ってるの?」
「今出せる限界は金貨25枚です。」
「じゃあそれでいいよ。」
そういい中の情報と風除けマントを渡した。
「あとこれは貸し30個分だからもしなにかあったら30回は助けてね。じゃあ!」
ルークはその場を立ち去った。
「はぁ、疲れた。そうだ王都に行こう。」
そうつぶやき王都を目指ししばらく歩き、誰も見ていないことを確認して連続転移で移動を始めた。
ここから歩いて10日ほどの距離だ。
連続転移でなら5日もあればつくだろう。
王都の近くには王国とギルドで共同管理している迷宮がある。クリア済みだがコアは取らずそのままにし、騎士たちの訓練や冒険者のレベル上げのために利用されているそうだ。
その名も武練の迷宮。
なんでも武器で攻撃も遠距離も罠もない脳筋系の迷宮で難易度も50階層ながらも難易度は比較的低く、経験値的にも後衛職的にもかなり旨みのあり準備さえしっかりしていけば攻略可能な迷宮で、注意すべきは敵の持っているスキル、闘気等近接的なスキルを気をつけていればいいらしい。これは行くしかないとルークは考えた。
たまにすれ違う人達はみな勇者の話題で持ちきりだった。
なんでも修行中だとか、王都の城内で顔合わせパーティが行われるーだとか、杖の勇者は超可愛いだとか、勇者関連の商品がよく売れるだとか。
(みんな勇者勇者言い過ぎ。)
「勇者がなんぼのもんやぁぁぁぁああああ!」
叫んで気が済んだあと辺りを見回し誰も聞いていないことを確認しほっとしたりもした。
そしてついにルークは王都ロンドに到着した。
「と言う訳で初めて王都にまでやって来ました。いぇーい!!!」
王都は敵やモンスターの襲撃に備えて堀と高い城壁に囲まれていて、中に入るには門兵に身分を証明するものをみせないといけないそうだ。
門の方を見ると幸いにも人はいなくてすぐに入れそうだと思い門の方に歩を進めた。
「そこで止まれ。身分の証明できるものを出してからこっちに歩いて渡してくれ。」
「わかりましたー。」
そういいギルドカードを取り出し門兵の方へと歩いていきそれを手渡した。
「冒険者か。よし通っていいぞ。ただし王宮には近づかないように。」
「はーい、お疲れ様でーす。」
身分を証明してくれるギルドカードは便利だ。
門を通り中へ入るとそこは人だらけで都会になれていないルークにとってそれは信じられない光景だった。
「人だらけ。前の街でも多いと思ってたけどあれでも少ないほうだったのか。」
人混みの中を進んでいきギルドを目指した。
途中露店に目が止まり買食いしたり道に迷ったりしながらもようやくギルドに到着した。
「やっとついたー。広すぎなんだよねー無駄な時間使っちゃったよ。」
文句を言いながら扉を押し開け中へと入る。
中には外と比べて人がほとんどいなくてガラガラだった。
(そうか今の時間帯ならみんなクエストに出かけてるか。)
そう結論付けギルドの受付の前に立った。
「いらっしゃいませ。ご用件はなんでしょうか?」
受付の女性がそう訪ねてきた。
「ギルドの所属をここの王都に変更したいんですけど。」
「ギルドの所属変更ですね。わかりました。それではギルドカードを渡してください。」
「はーい。」
そういいギルドカードの情報をある程度改変して風の迷宮には入っていないことにしてから手渡した。
手渡すと例の機器にカードを通すと情報が更新されたようだ。
「はい、終わりましたよ。ギルドのルールは他と変わらないのでご安心を。他に何かあります?」
「武練の迷宮に入りたいんですけど。」
「武練の迷宮ですか?うーん、今は勇者御一行使用中ですのでどうにもなりませんね。」
(また勇者か!)
「へぇ…そうなんですか…わかりました…。せめて場所だけでも教えてください。」
「それなら門から出て西の方向に進んでいけば見えていますよ。」
「そうですか。わかりました。それと家が欲しいんですけどどこかいい所はありますか?」
「それでしたらここを出て左に真っすぐ行くと不動産がありますのでそちらを訪ねてみてください。」
「はーい、ありがとうございましたー。」
「はい、またのお越しをお待ちしてます。くれぐれも迷宮へはいかないようにお願いします。」
「はーい!」
「なんちゃって!今武練の迷宮の入り口にいます!」
入り口には大勢の騎士たちがわらわらと入口を警備していた。
アサシンとみえざるを使い迷宮の入口からどうどうと中へと入った。
(お邪魔しまーす。)
中に入るとさすがに入口付近には誰もいなかった。
勇者達はもっと奥の方にいるんだろう。
遠慮なく散策させてもらおう。
とりあえず1階層から9階層まで散策したがモンスターも宝もなかった。
「あいつら全部狩っていったのか。」
そうして10階層のボスへと挑んだ。
(ボスは再出現していてくれてよかったぁ。猿?みてみよう。)
合気猿
Lv.30
スキル
闘気 Lv.3
理合 Lv.3
注記
差し出される手に気をつけよう。
強くはないが技術はある。
油断すればまけるかも。
「やっぱり猿か、そして闘気きたよ!」
そういい盗技剣を取り出して近付いていく。
すると猿は手を差し出してきた。
「ん?なんだろ握手かな?」
猿の手を取り握り返した。そしてその瞬間天井を向いていた。
「ウキキ!ウキ!」
(なにが起こったのかわからない。手を握った瞬間投げられたのか?)
ふらふらする頭をふりふりして正常に戻し今度は油断せずに剣を構え直し一気に距離を詰めスキルを取得した。
ルークは理合の奥深さに触れた。
そしてルークは自分の技術はまだまだなんだと実感した。
そしてルークは剣をしまい、今度はこっちから手を差し出した。
猿はその意図を察して手を握り返してくれた。
その瞬間力の向きを変え腕を捻り一瞬で地面に叩きつけた。
ルークの補正されたatkから繰り出されたパワーで猿は一撃で絶命したようだ。
「凄い!これでまだ初歩の初歩なのか!」
興奮気味でルークは更に奥に進んでいった。
出会えませんでした。
名前 ルーク・オリファント 年 16
職業 冒険者 ランク C
称号 スキルプラッカー
レベル 118
hp 650(+4530 )
mp 450(+3000)
atk 320(+10480)
def 350(+7180)
int 370 (+4370)
spd 440 (+8110)
luk 100
スキル
[攻撃系]
一刀烈斬 Lv.8
舞連速刀斬 Lv.3
状態異常攻撃 Lv.3
念動力 Lv.6
幻炎 Lv.6
受け流し Lv.5
指弾 Lv.Max
幻風 Lv.6
竜火 Lv.9
落雷 Lv.8
[魔法系]
火魔法 Lv.Max
雷魔法 Lv.Max
土魔法 Lv.Max
風魔法 Lv.Max
水魔法 Lv.Max
闇魔法 Lv.Max
状態異常魔法 Lv.Max
[防御系]
物理結界 Lv.MAX
魔法耐性 Lv.3
全耐性 Lv.4
物理抗性 Lv.1
状態異常無効 Lv.MAX
竜鋼鎧 Lv.1
魔法障壁 Lv.Max
[武器系]
剣 Lv.7
双剣 Lv.5
槍 Lv.5
[操作系]
土操作 Lv.2
水 Lv.1
操影 Lv.Max
我風自在 Lv.Max
操雷 Lv.8
[探知系]
探知 Lv.8
熱感知 Lv.3
危険察知 Lv.Max
嘘探知 Lv.Max
魔力探知 Lv.Max
[特殊系]
酸 Lv.4
物理反撃 Lv.3
マスターキー Lv.4
鑑定 Lv.Max
生命力 Lv.5
連携行動 Lv.4
合成 Lv.MAX
ボスの品格 Lv.9
分解 Lv.6
金属加工 Lv.3
探知妨害 Lv.3
みえざる Lv.1
イヴェイション Lv.8
巨人の剛力 Lv.Max
武具創生 Lv.Max
建造 Lv.7
迷宮化・改変 Lv.7
モンスター召喚 Lv.9
超速自己修復 Lv.3
発電 Lv.Max
発火 Lv.Max
ギルドカード作成・改変 Lv.Max
情報操作 Lv.6
なんでもボックス Lv.Max
龍鬼纏 Lv.7
擬態 Lv.Max
詠唱短縮 Lv.Max
並列詠唱 Lv.Max
固定砲台 Lv.Max
魔力自動回復 Lv.Max
電磁加速 Lv.8
電磁場 Lv.8
理合 Lv.3
闘気 Lv.3
[加護系]
風ノ加護 Lv.9
[移動系]
水陸空行動 Lv.2
俊敏 Lv.5
鳥走り Lv.5
瞬動 Lv.5
転移 Lv.Max
疾風迅雷 Lv.9
[生成系]
蜜精製 Lv.3
ゴーレム生成 Lv.4
霊剣 Lv.7
[特性系]
百獣の王 L.v2
十二支 Lv.1
百鬼 Lv.2
[職業系]
アサシン Lv.Max
商人 Lv.5
狩人 Lv.6
傭兵 Lv.6
盗賊 Lv.5
剣豪 Lv.Max
貴族 Lv.3
格闘戦士 Lv.9
古代ノ魔術師 Lv.Max
[体質系]
霊体化 Lv.7
幻幽体化 Lv.6
念動体化 Lv.5
雷体化 Lv.7




