運命の出会い
運命の出会い
迷宮の中に入る前にもう一度自分のステータスを確認しておく。
ギルドカードを取り出し、ステータスと念じた。
名前 ルーク・オリファント 年 16
職業 冒険者 ランク C
称号 駆け出し冒険者
レベル 8
hp 53
mp 18
atk 9
def 14
int 56
spd 24
luk 37
スキル
鑑定 Lv.Max
探知 Lv.6
鳥走り Lv.5
剣 Lv.1
何回見ても変わるものでもないので、とりあえず先に進もうとステータスを閉じる。
ちなみに鳥走りはモンスターから逃げていたら取得したスキルで、ボブにいったら「ハッハッハ、それはお前がチキンだからだよ」と馬鹿にされた。
迷宮の中に入ると通路はそこそこ広くなっていて少し薄暗い不気味だ。
等間隔に置かれているたいまつの灯りが余計に不気味さを醸し出している。
ここは一階層部分で下の階層になればなるほどグレードの高いお宝があるが、その分モンスターも強くなる、まさにハイリスクハイリターンだ。
「一階層くらいじゃいい武器は手に入らない・・・もっと深いところにいかにいと。」
本人的にはモンスターとは戦わずに宝箱だけ開けられたらという考えで探知スキルを発動する。
頭の中に地図が表示される。
レベル6までいくとモンスターの位置と宝箱の位置、人の位置だけならわかるがどんなモンスターでとかはわからない。
ルークはモンスターと人の反応をみて避けながら下層を目指す。どうしても避けられないものは、鳥走りで逃げたり他の冒険者が討伐するのを待ったりもした。
浅い階層では宝箱をとったとしてもその辺の店で売っているようなレベルのものばかりで荷物にしかならないので宝物には目もくれない。
そうしてルークは、下へ下へと進んでいき、7階層あたりまでは順調にきた。一度もモンスターと遭遇せずにそう注意すべきがモンスターだけならば、ルークももっと下まで安全にいけただろう。
七階層まできたルーク、そして探知スキルの地図に不思議な空間をみつけた。
おそらく隠し部屋というやつだろう。
隠し部屋には、珍しいお宝が入っている確率が高いそうだ、そしてルークの地図にも宝箱があると示されている。
「これは、行くしかないな」
そういい早速その場所へと向かった。
その場所は滝のようなものの奥にあった。
普通ならただの給水場所としてだけで、奥の空間は見逃しているだろう。
そして奥に入って行くと真ん中にポツンと一つだけ宝箱があった。
「やった!お宝だ!」
そういい走って近づく、本来ならば罠を警戒しながら近づかなければならないのに嬉しさのあまりつい走ってしまい、気づいたころにはもう、自分の下の地面がぱっくりと開いており、そしてそのまま落下していった。
「落とし穴ぁぁあああああ!!あぁぁぁぁあああああ」
落ちた先は滑り台のようになっていた。そしてなぜか表面はぬるぬるしていて、止まろうとしようとしても手をついてブレーキをかけても結局手がぬるっとなるだけだった。
そして2分後・・・
まだぬるぬるの上を滑り続けている。
「これいつまで滑り続けるんだろ・・・。」
滑り続けてはや5分・・・スピードも結構でてきたが途中でなにかの根っこらしきものなどに引っかかったりして減速もした。
「おっなんだか明かりが見てきた。これで終わりか・・・ 短い人生だっt」
ざぱーーんっ!!
落下した先は湖のような所だった。
たまたま人生を諦めていたため足をつま先まで伸ばして着水面積が狭かったので衝撃はそこまででも無かったがそれでも湖底まで潜り込むくらいの衝撃だった。
そこで目を開けると目の前にはなんの代わり映えもしない見た目普通の剣が一本湖底に刺さっていた。
なんでもいいと思い、その剣を引き抜き空気を求めて必死に上へ上へと泳いでいったが途中で意識を失った。
気がつくと水際の陸のような所に流されていた。
手にはしっかりと湖底にあった剣を握っていた。
「はぁ・・・凄い宝が入ってたかもしれないのに、最終的にはこのただのアイアンソードだけか・・・だいたいここはどこなんだろうか。」
そう思い探知スキルを発動させ地図の階層を見てみた。
「えーと、えーと・・・えーーー?!?!48階層?!あんな所で落とし穴って・・・」
48階層まで落ちてきたようだ。
道もわからずいきなりこんなところまで来たとしても生きて帰れるかどうかわからないというかほぼ無理だろう。
「はぁ・・・本当に僕はここで死んでしまうのか・・・」
しかし諦めきれずダメ元でさっき湖底で拾った剣に鑑定スキルを使用してみる。
「どうせ駄目だろうけど、打開できるならなんでもいい!」
盗技剣・スキルプラック
レアリティ
伝説級ユニーク
効果
斬った対象のスキル、魔法を習得することができる。
習得する対象のスキルのレベルが高いほど斬りつける必要回数は多くなる。
そして、この剣は対象を傷付けることができない。
「あれ?見間違えかな?」
目を擦りもう一度よく見てみるが結果は変わらない、ルークのステータスと一緒だ。
「うぇ!!やったぁぁああああ!!あぁぁぁあああ・・・はぁ・・・・」
大喜びしたが現実を思い出しまた落ち込むルーク。
「そうだ!この剣でなんとかできないだろうか!」
とりあえず鑑定スキルと探索スキルを使い剣でスキルを奪えそうなものの近くまで歩いていく。
鑑定スキルに反応があった。
雑草
スキル
生命力 Lv.3
光合成 Lv.1
成長 Lv.2
「あるある、この剣で斬りつければいいのかな?」
スカッ
雑草を斬りつけたが雑草は説明の通り傷1つついていない。そしてもう1つも説明通りなら、この雑草のスキルを取得できているはずだ。ステータスと念じた。
名前 ルーク・オリファント 年 16
職業 冒険者 ランク C
称号 駆け出し冒険者
レベル 8
hp 53
mp 18
atk 9
def 14
int 56
spd 24
luk 37
スキル
鑑定 Lv.Max
探知 Lv.6
鳥走り Lv.5
剣 Lv.1
光合成 Lv.1
光合成だけ取得できている。なぜ?1つしかできないんだろうか?不思議に思いつつもう一度雑草を鑑定してみる。
雑草
スキル
生命力 Lv.3(1/9)
光合成 Lv.1(1/1)
成長 Lv.2(1/4)
「ん?さっきとは違う項目がふえてる。」
スカっ
試しにもう一度雑草を斬りつける。
もう一度鑑定で確認する。
雑草
スキル
生命力 Lv.3(2/9)
光合成 Lv.1(1/1)
成長 Lv.2(2/4)
「なるほど、あと7回切れば全部取得できるのか!」
スカッスカッスカッスカッ
「なんだろう虚しい。」
そういいながらステータスと念じた。
名前 ルーク・オリファント 年 16
職業 冒険者 ランク C
称号 駆け出し冒険者
レベル 8
hp 53(+90)
mp 18
atk 9
def 14
int 56
spd 24
luk 37
スキル
鑑定 Lv.Max
探知 Lv.6
鳥走り Lv.5
剣 Lv.1
光合成 Lv.1
生命力 Lv.3
成長 Lv.2
「やった!これで最強になれる!他にスキルを取れるものはないか!」
ピッ
鑑定スキルに反応があった。
石
スキル
硬さ Lv.2
そうして周りのものからどんどんとスキルを取得していった。
修正 落ちる時間が長すぎて水面にぶつかった瞬間ルークくんは死んじゃうので時間を感覚的なものと付け足しました。
さらに修正しました。
設定について齟齬がありましたので、修正しました。
取得ということばを使っていましたが習得に変更しました。
ややこしくはありませんが説明不足や言葉の選び方が悪い部分が他にもあるとは思います。
落下シーンはツッコミどころ満載です。悪い意味で