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幼き英雄の物語
神話の時代、それは災害獣たちが世界を支配していた。
木は朽ち川は枯れ、大地は割れていた。
その世界に安全と呼べる場所などなかった。
永遠に続きそうな地獄の中、一人の英雄が立ち上がった。
その者は子供だった。
世界はその子供たった一人によって平和がもたらされた。
木は地面に根を巡らせ世界樹となり川は大流となり大地は潤った。
その子供が死ぬ間際に言い残した言葉があった。
「再び厄災が集結するとき神の子がこの世に顕現する。」と。
そして現在、災害獣が集結し世界を破壊しようとしている。
大昔に世界を救った幼き英雄はもういない。
じゃあ誰が救うのか。
わたしじゃ救えない。
私は死ぬだろう。
じゃあ誰が・・・・
この時が止まった空間の中動けなかったはずのある男が動き出した。




