6話 過去
「・・・・・・私は一体」
「気が付いたかレイン」
かっこいい男の子が私を見下ろしている。
「・・・・・・アクス、私は」
「この建物も持ちそうにないな、こんな日に限って」
土砂降りの雨が降り、風が吹き荒れていた。
私はボロボロの建物の中にいた。
そこに小柄な女の子と細身の男の子が来た。
「先生が偉い人が来るって」
「リベット、トラス今行くよ」
アクスは私の手を引いて走り出した。
「レイン、今日の実験成功させるぞ」
「・・・・・・実験っていった・・・・・・」
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『レイン、レイン起きろ』
今度はかっこいい男の人がいた。
『・・・・・・アクス、私は一体』
小柄なお婆さんも言った。
「レイン、あなた半日も寝てたよ」
『・・・・・・リベット心配かけたね』
『本当だぜ』
アクスは言った。
『・・・・・・アクスには言ってない』
『何を!』
そんな平和な問答に安心を覚えるレインなのでした。
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「くそっ」
レインのアクアプロージョンを少し食らいトラスは苦悶の表情を浮かべていた。
「能力者はいたか?」
「3人いました」
「君でもダメージを負うとはよほど強いんだね。次の手を考えなくては」
暗い影に黄色い光が不気味に光っていた。