3話 町の宿屋にて
「そろそろ日も落ちるし、近くの宿屋に泊まるかい?」
リベットがそう言った。
『久々に宿屋に泊まれる。ふかふかのベットに暖かい部屋最高だぜ』
『・・・・・・うん』
そこで、アクスは不思議に思う。
『あれ、でも俺この能力でどうやって人に話して宿に泊まったんだろう? まあ、いいか』
しばらく歩くと、町に着いた。
『リベット、俺とレインは人と話せないから町の人との話は任せるぞ』
「わかったよ」
リベットはうなずいた。
一行は酒場で食事をすることにした。
「焼きめし3つと鳥の丸焼き一つ下さい!」
しばらくすると、
「へい、おまちー」
美味そうな焼きめしと鳥の丸焼きが来た。
『美味そう、リベット様ありがとう』
『・・・・・・リベットありがとう』
「いいってことよ」
リベットは胸高々に言った。
食事を楽しんでいるとこんなことが聞こえた。
「なあ、聞いたか」
「ああ、なんでもテイスの村が壊滅したらしい。何かに押しつぶされたように」
「おかしな話だな」
ふーん、とリベットが聞いていると。
『最後の肉もらい』
「あっ」
そのあとリベットはアクスを丸焼きにしたとか、しなかったとか・・・・・・
「お代は銀貨3枚になります」
「はーい」
リベットがお代を払おうとすると、
「おじさん、さっきこのお婆さん達が食べてたメニューだと銀貨1枚じゃない?」
小さい女の子が言った。
「これはルクス様、失礼しました」
店の人が謝った。
「ありがとう、お嬢ちゃん飴なめるかい?」
「ありがとう、お婆ちゃん仲間の災厄には気を付けてね」
「!?」
女の子の目が青く光っていた。
宿屋に着き、レインとリベットで一部屋、アクスで一部屋に分かれた。
レインがベットに横たわる。
『・・・・・・ふかふか気持ちいい』
「ところでレインちゃん」
リベットが話しかける。
「アクスのことどう思う」
『良い人だと思う』
「そうじゃなくて・・・・・・」
コンコンコン。
部屋がノックされる。
「はーい」
リベットが出ると、アクスがいた。
『俺の能力で余計なことするな』
「アクスはレインちゃんのことどう思うの?」
『べべべ、別に気になんねぇし』
「片思いね」
『うるさい』
そんな問答をしている奥でレインはスヤスヤ眠るのでした。