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サラは自分の部屋に向かって歩いていた。

部屋の前に来ると、1人の下士官が立っている。

サラの方を向き敬礼。

「サラさん、任務完了お疲れ様です。 つきましては、30分以内に荷物をまとめて施設から退去願います」

下士官はそれだけを言うとサラの部屋の入り口で休めの体制で立つ。

サラは言葉を返す気にもなれず部屋に入って行った。

特に荷物はない。

サラは思う。

ほんと・・デイビッドの言ってた通りね。

私たちが動けばどんなことをしても何か問題が起こる。

いや、問題にしようとする。

何もしないのが一番良いのだろうけど、もうこれだけ私たちのことが知られてしまえば、無理ね。

デイビッドの選択は賢明なのかもしれないわ。

あのテツのいる国、日本。

決して安全ではないかもしれないけど、軍が帰還者を利用しているような感じはない。

テツも自由に動いていた。

・・・

私も日本へ行こうかな?

サラはそんなことを思いながら、部屋を出る。

下士官に挨拶をして軍施設を出て行った。


<テツ>


俺は名古屋に来ていた。

移動は超加速で移動する。

時間は20時頃だろう。

・・・

そしてここまで来てわかったことがある。

俺はケンたちの家を知らない。

俺は携帯を取り出して、ケンに電話をかけてみた。

プルル・・。

「はいケンです! テツさん、無事だったのですね?」

ケンが勢いよく話して来た。

「あ、あぁ・・無事だったよ、ありがとう。 君たちも何ともなかったんだね」

「はい、ありがとうございます。 こちらからも電話しようかと思っていたのですが、していいものかどうか迷っていました。 何かあったのですか?」

「うん、実はね・・」

俺は今、名古屋に来ていること。

そしてケンたちの家がわからないこと。

などを伝え、俺に起こったことを直接伝えたいと言うと、今からリカを連れて出かけてくるという。

・・・

・・

「ケン君、大丈夫かい? もう夜8時を過ぎているよ。 こんな時間に・・って、訪ねて来た俺が言うのも何だが・・」

「えぇ、大丈夫です。 そんなに夜遅くならなければ家族も心配しないですから。 えっと、テツさんは今どこにいるのですか?」

「あぁ、俺のいるところはテレビ塔がある場所だが・・」

俺がそこまで答えるとケンの言葉が明るくなった。

「わかりました、久屋大通ですね。 10分くらいで行けると思いますから、テレビ塔の下で待っていてください」

「うん、わかった。 気を付けてね」

俺はそういうと電話を切った。


テレビ塔の下でベンチに座って見上げる。

オレンジ色といったらいいのか、きれいにライトアップされているな。

周りを見ながら思う。

ここは普通の日常の生活が流れている。

ほんの少し前までの新型コロナウイルスのパニックが嘘みたいだ。

人って現金なものだな。

それにしても、この歩いている人たちって、海隣うみどなりの中国で今起こったことなんて知っているはずもないよな?

メディアもまだ情報が回っていないだろう。

いったいどうなるのだろうか。

俺にはわからない。


俺は両手に身体を預けて上を見る。

星は見えないな。

周りの光が強すぎる。

テレビ塔を見上げていた。

・・・

こんな日常を感じていると、先程までの俺の行動なんて嘘みたいだ。

人が普通に歩いている。

みんな明るい雰囲気だ。

今まで新型コロナウイルスなどの騒ぎで、どこかギクシャクしていた。

それがその脅威がなくなってからは日常が取り戻せたはずだ。

人って、どんな最悪な状況でも、すぐに過去のことにできるんだな。

俺はそんなことを思って見ていた。

すると、俺の見上げている視界にケンとリカが現れた。

「こんばんはテツさん」

リカが俺に声をかける。

俺は椅子にきちんと座り直し、ケンたちを見る。

「やぁ、いきなり呼び出してすまないな」

「いえ、それはいいのですが、何かあったのですか、テツさん」

ケンが聞いてきた。

俺はケンたちと分かれて、クソウについてドイツへ行き、ロシアの帰還者やプッツン大統領が魔族であり、それと接触したなど起こった出来事を簡単に説明した。

・・・

・・

「そんなことって・・」

リカが驚いていた。

「まさかロシアの大統領が魔族だったなんて・・」

ケンも動揺を隠せない。

俺たちにしばらく沈黙が続いた。




最後までお読みいただき、ありがとうございます。


これからもよろしくお願いします。


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