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61 報告



<ベルビュー宮殿>


俺たちは帰還後すぐに招集された。

メリケン首相が部屋で待っている。

クソウもいた。


「まずは無事の帰還を喜びます。 ご苦労様でした」

メリケン首相が労いの言葉を言う。

その目は笑っていない。

「首相・・申し訳ありません。 作戦は失敗です」

クラウスが報告していた。

「よろしい・・あなたたちが帰還できたということは、こちらの情報が漏れることはありません」

「首相・・そのことなのですが、我々の中にスパイが存在します」

クラウスが返答すると、メリケン首相が驚いた顔を見せた。

「なんですと?」

「我々がロシアに潜入する情報が漏れておりました」

「おかしい・・いや、それが事実としても、潜入することを決定したのは1日前のはず。 しかもごく限られたものしか知りえないこと・・」

メリケン首相はそう言いながら少し考えていた。

「その件はすぐに調査させましょう。 それで何かこの短期間でわかりましたか?」

「はい、実は・・」

クラウスとアンナが潜入の一件を話し始めていた。

俺とクソウも同じ場所でいる。

俺にも説明を求められたりもした。

・・・

・・

メリケン首相が一番驚いたのは、やはりプッツン大統領のことだった。

まさか人間ではなかったとは。

その報告を受けて、メリケン首相が自分の政務官だろうか、何か囁いていた。

しばらくして係の人が戻って来て何か手帳みたいなものをメリケン首相に渡す。


メリケン首相が手帳を持ち、ペラペラとページをめくりながら言う。

「私も不思議に思うことがあったのです・・」

そして手帳の中に1枚の写真があった。

古そうな写真だ。

何人かの集団で写っている。

学生旅行か何かか?

女の子と男の子、服装も1世代も2世代も前の様な感じだ。

メリケン首相が指を差したところに、可愛らしい女の子が写っていた。

年齢は10代後半だろうか・・外人さんの年齢はよくわからないが、間違いなく学生だろう。

「この写っている女の子ですが・・私です」

メリケン首相が言う。

俺は驚いた。

メリケン首相・・結構かわいいぞ、この女の子。

俺は写真とメリケン首相を何度か見比べた。

「えへん・・それよりも、この左端に写っている人物を見てください」

メリケン首相の言葉にみんなが注目する。

!!

プッツン大統領じゃないか!

俺は驚いた。

クラウスとアンナも驚いている。

クソウは目を閉じていた。


「この写真は、私が学生の時に勉学のためにロシアの前、ソ連時代に旅行したものです。 その時の書記長という人物・・似てませんか?」

メリケン首相の言葉にクラウスが聞く。

「首相、年代からするとプッツン大統領の父親か何かでしょうか?」

当然の質問だな。

メリケン首相が一息おいて答える。

「プッツンその人です」

!!

「な、なんですと・・」

「まさか・・」

クラウスとアンナ、俺も驚いた。

クソウは無表情だ。

おっさん、何か反応しろ!

「驚くのも無理はありません。 これほど時が流れているのに彼は全く見た目が変化しておりません。 私も深くは考えておりませんでした。 だが今の報告とあなた方のような帰還者の存在。 プッツン大統領が魔族だったとしても、今では信じられます」

メリケン首相が真剣な顔で言う。

この人・・頭が柔らかいんだな。

状況から常に自分の頭で答えを出せるんだ。

クソウは相変わらず何も変化なしだな。

寝てないだろうな?


「それでは・・ロシアの帰還者はどうでしたか?」

メリケン首相が言う。

「はい、名をミシチェンコと言い、我々よりもレベルが上のようでした。 テツのおかげで無事に脱出できましたが、危険な男です」

クラウスが答えていた。

「なるほど・・そのミシチェンコなる人物はどうなりました?」

「はい、テツが我々を助けてくれた時に、テツが吹き飛ばしてくれました。 その後はどこかへ飛んで行って生死を確認しておりません。 撤退に全力を使っておりましたから・・以上です」

クラウスは話しにくそうに報告していた。

だが、きちんと事実を報告している。

やるな。

「わかりました。 ご苦労様でした。 少し休憩してくださいね」

メリケン首相はそう言って壁際をチラっと見る。

行政官だろうか、1人が歩いて来る。

何やら話していると、行政官が俺とクソウのところへ来た。

「クソウ閣下、それにテツ様、どうぞこちらでおくつろぎください」

そう言うと俺たちを案内してくれる。




最後までお読みいただき、ありがとうございます。


これからもよろしくお願いします。


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