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48 いきなりだな、おい!



クソウが大きくうなずき答える。

「うむ、うむ。 佐藤君の言うのは正論だ。 私が悪かったよ。 ただね、時間が惜しいんだ。 余計な手続きのために手遅れになったら困ると思ったんだ・・」

俺は聞きながら思う。

ダメだ、こりゃ。

こいつは何を言ってもうまく返してくる。

それにまるで自分の発言が間違っていないという感じさえ受ける。

「ふぅ・・で、クソウさん。 これからどうするつもりなんですか?」

俺が聞くと、クソウはニヤッとして答える。

「うむ。 まずは実力を知っておきたい。 私のところにある情報ではタイ国に2名、ドイツに2名、カナダに1名いると上がってきている。 まだまだ増えるかもしれないが、やはり存在するようだ。 そんな連中が国と意気投合して覇権主義に目覚めてみろ。 恐ろしいことが起きるだろう」

・・・

・・

また長々とクソウの演説が始まる。


聞いていると、俺の頭がボーッとしてくる。

催眠術か?

だが、さすがと言うべきか。

各国の情報がすぐに手に入るんだな。

俺は軽く手を挙げてクソウの演説をさえぎる。

「・・わ、わかりましたクソウさん。 他の国にもやはり存在しているのですね」

クソウは満足そうにうなずいている。

「わかってもらえたかね、佐藤君。 それで学生たちの能力がどの程度のものか知りたいと思っていたんだ。 無論、君にも学生たちが到着したら声をかけるつもりだったよ」

クソウが言う。

このおっさん、今話を作っているんじゃないだろうな?

俺もクソウの話を聞いていると、何のためにここに来たのか忘れそうになっていた。

それに話を聞いていると、その場、その場でうまく乗り切っているような感じも受けるが、検証するにも面倒くさい。

とにかくケン君やリカさんに迷惑がかからなければそれでいい。

時間は19時過ぎ。


俺とクソウが話をしていると、ドアのところにスーツの人が現れた。

息を切らしている。

「クソウ大臣! 大丈夫ですか? ドアの前でSPたちが倒れていますが・・」

スーツの男が不安そうな顔でクソウを見る。

俺の顔を見て目を大きくしていた。

「あぁ、大丈夫だよ君、この人は私の友人なんだ。 問題ない。 それにSPたちには訓練を体験してもらったんだよ、間もなく目覚めるだろう。 それよりも何かね?」

スーツの男はキョロキョロとして納得していないだろうが、報告をする。

「は、はい、ドイツの外相から緊急の連絡が入っています」

「わかった。 ご苦労だったね」

クソウがねぎらうと、スーツの男は戻って行った。


「佐藤君、少しその椅子で休憩してくれたまえ。 間もなく名古屋の学生たちも到着するだろう」

クソウはそう言いながら電話に出る。

『はい、クソウです・・・』

・・・・

・・

『・・わかりました。 では2日後ということで・・はい』

カチャ。

受話器を置きながらクソウが俺の方を見る。

電話は同時通訳されているらしい。

「佐藤君、君は休暇は取れるかね?」

クソウが言う。

「きゅ、休暇ですか?」

「うむ。 もし可能なら、仕事を辞めてもらってもいい」

俺はあまりにも突然のことで、一瞬頭の中が真っ白になった。

何言ってるんだ、このおっさん?

仕事を辞めろだと?

確かに毎日大変なことが多いし、割に合わないし・・などと俺が思っているとクソウがニヤッとして言葉を出す。

「佐藤君、君の仕事場には私の方から連絡は入れるよ。 仕事を辞めろといっても無職になるわけではない。 私の私設秘書ということでどうかね?」

俺にはいきなりの事過ぎて、まるで言葉が出て来ない。

自分の人生を決めるような大きな出来事だろう。

それを軽くタクトを振るように言う。

「・・クソウさん、すぐに返答できません」

俺はかろうじて言葉を出すことができた。



最後までお読みいただき、ありがとうございます。


これからもよろしくお願いします。


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