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47 再びクソウのところへ



リカのお母さんにも話したが、進路のことなどで東京へ急遽行くことになりそうだと伝える。

学校側も了承済みだとも言った。

ケンも自分の母親に事情を伝え、ガタイの良い男たちも研修みたいなものですからと加えて説明。

明日にはお送りしますと付け加える。

母親は少し不安そうな顔をするが、よろしくお願いしますと何とか納得してくれた。

どこかでケンの就職のことなどが頭をよぎったのかもしれない。

取りあえずケンを送り出してくれた。

リカと合流し、車でクソウのところまで移動する。

到着まで3時間ほどだという。

ケンは車の中で移動中にテツに携帯でメッセージを送っていた。


<テツ>


時間は17時頃。

俺は優雅に過ごしている。

仕事も休み、完全オフだ。

こんなにくつろげたのはいつ以来だろう?

オープンカフェでコーヒーを飲んでいた。

コーヒーカップの横に置いてある携帯が振動する。

ん?

携帯を手に取り確認。

ケン君からだった。

・・・

・・

内容を読んで俺は激怒する。


もしテツの状態を監視できるスキルを持っている人物なら気絶したかもしれない。

テツの身体を強力な魔素が覆う。

普通の人でも何か雰囲気が違うなとわかるものだ。

オーラなどと呼ばれているかもしれない。

風もないのにカフェの旗が1度なびく。

地震でもないのに、ガタガタとテーブルと椅子が震えていた。

テツの周りのお客たちも地震か? などとつぶやいている。

「・・あのクソおやじ・・あれほど学生に手出しするなと言ったはずなのに・・やはり政治家などという連中は、自分たちの思い通りに何でもできると思っているらしい」

俺はゆっくりと席を立ち、会計を済ませてクソウのところへ向かう。


<クソウの部屋>


時間は18時前。

ドアの外で何やら騒がしい。

ドタン、バタン。

何かが倒れたり、壁に当たったりするような音が聞こえる。

間もなくクソウの部屋のドアがゆっくりと開かれた。

ドアのところに佐藤が立っていた。

そのすぐ近くにはSPたちが転がっている。

佐藤がゆっくりとクソウの部屋に入っていく。


「さ、佐藤君、いったい何かな?」

クソウがやや焦ったような口調で聞く。

「クソウさん、あんたに言ったよな? 学生たちに手出しをするなと・・」

クソウは椅子に座ったまま後ろに下がろうとする。

ガン!

椅子がすぐに後ろの壁に激突。

「ま、まぁ落ち着け、佐藤君。 私も魔法使いというものがどういうものか気になったのだ。 それにこれから諸外国と力のバランスがわからない。 自国の戦力を知っておく必要があると思ったまでだ。 わ、悪気はないんだ・・」

クソウが手のひらを前に出して後ずさる。

クソウを守ってくれるSPはいない。

俺はクソウの前まで来た。

「クソウさん、どうするつもりですか?」

クソウの目をジッと見つめて俺は言う。

クソウは何度かうなずきながらも落ち着いてきた。


どうやら自分の命が危うくなることはないと判断したようだ。

それに佐藤とは会話ができるらしい。

妙な安心感がクソウを覆う。

「佐藤君、君もそうだが学生たちも、言葉は悪いが戦力だ」

「なに?」

俺の返答にクソウが少し驚くが平然と話してくる。

「言葉が悪いと言っただろう。 だが、日本以外の国は間違いなく戦力として使用している。 君もわかっているだろう。 国内で戦争反対などと声を大きく叫んでいても、周りの国は関係ない。 むしろ好機として圧力をかけてくる。 我々政治家は世論と調整しつつそんな世界の連中と付き合っていかなければいけない。 だからこそ自国の力というものを把握しておきたいのだ」

・・・

・・

クソウがベラベラと説明してくれる。

俺はそれを聞いていると、なるほどと納得させられる内容ばかりだ。

だが、ハッと思って頭を振る。

政治家は弁論家だ。

その言葉を聞いていると取り込まれる。

それに今はケン君たちにちょっかいを出したことが許せなかったのだ。

俺は手を挙げてクソウに言う。

「クソウさん、それはわかっています。 俺が言いたいのはどうしていきなり学生たちを直撃したのかということです。 手続きを踏めばよかったでしょう」

そうなんだ。

事前に調整してから面会すればよかったんだ。

それをいきなりアポイントもなく押しかけた。

それが許せないんだ。




最後までお読みいただき、ありがとうございます。


これからもよろしくお願いします。


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