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【完結】シラユリシリーズ②片影のシラユリ-あの日の君へ-  作者: 慧依琉:えいる


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第75話:ただいま、ポルモア王国、アルクレゼ侯爵家。そして、光に導かれてラナベルと再会!



ルルドの機転のお陰でクラウド達はルルドの故郷で夜を過ごすことになった。


使節団の団員達の泊まる宿の手配も何もかも完璧だった。支払に関してはアルクレゼにまわすようにしている。




ルルドの故郷はみんな親切だ。突然大勢押し掛けたのに文句も言わずに温かく迎えてくれた。




「当たり前ですよ、使節団の皆さまのお陰で隣国との和平が保たれてるようなもんだし。」




と言ってくれる程だった。費用についても出すと言ってくれたのだが、流石にそれは出来ないと断ったのだ。








「ルルドが僕に対して態度が変わらなかったのも頷けるね、こんなに温かい人たちの中で育ったのなら。」




クラウドはそう言ってルルドに改めて御礼を言った。






「何をおっしゃいます。当たり前のことをしているだけです。これからもクラウド様をお守りしますよ。」




そう言ってルルドはにっこりと笑った。




「ああ、よろしく頼むよ。」




クラウドもにっこりと笑い返した。この日の夜はいつもよりも楽しく長かった。










朝になって改めて村を見回すと小さい。それなのにこれだけの人数を捌ける機能があったのだ。かなり無理をしたんじゃないか……………。とクラウドは心配になったが、ルルドは首を横にふり、




「あまり人が出入りしない土地なので、人が来るのが嬉しいのですよ。料理の具材ならシダレ山の麓には沢山ありますから、すぐに手配出来ますしね!」




と説明を加えた。






「うん、ありがとう!おかげでいい夜を過ごせたよ。皆さん、大変お世話になりました。料理は美味しかったし、温かいおもてなしでとても楽しく過ごせました。ありがとうございました。」




「ええ、いつでもお越し下さいね、」




そうして温かく見送ってくれた。ここからはノンストップでひたすらアルクレゼ侯爵領へと向かう。












自領が近付くにつれて団員の気力が再び上がってきた。


5年ぶりの故郷だ!


中には涙する者までいた。




〝そうだな、僕は間で一度帰国してるが、みんなは5年ぶりか……………。〟




クラウドは改めて付いて来てくれた団員全員に感謝した。








そして夕方前にアルクレゼ侯爵邸に着いた。




「みんな、お疲れさまでした!この5年、本当に長かったと思います。我が邸でお疲れ様会をしたいところですが、一刻も早く家に帰りたい人ばかりのようにお見受けしましたので、ここで解散とさせて頂きます!また後日改めて報酬と共にお伺い致します。ありがとうございました!」




「団長もお疲れ様でした!」






クラウドもやっと終わったと一息ついた。






そしてルルドに「ちょっと出かけてくる帰りは深夜になるかもしれない」と父母に伝えてくれと言って馬に乗り、邸を抜け出した。






─────────そう、行先はラナベルのいるシラユリの園だ!








クラウドはきっと疲れきっていただろう。


しかし気持ちは高ぶっていてその疲れすら感じていなかった。




〝3年ぶり……………。3年ぶりにラナベルに会える‼ラナベルは大人びて更に美しくなっているだろか。あれからまた成長した僕を見たらどんな顔をするだろうか…。〟




そう思うだけで身体の中心から温かい気持ちになっていった。


陽が落ちて辺り一面が暗くなってきたが、クラウドの目にはラナベルのいる百合の園までの道筋がまるで光って見えていたのだった。




〝不思議だ…。暗くて見えないはずなのに、一本の筋道が見えるよ。〟




その光を帯びた筋道は百合の園に近付くにつれてどんどん光の幅が広がって、そして放つ光の強さが強くなって行ったのでした。




〝これってラナベルも待っててくれてる…とか。まさかね、〟




ワクワクする気持ちが溢れてくるクラウド。












そしてラナベルは自分の家で過ごしていたが、




「どうしたの?何だか百合の花たちが騒がしいわね…。」




いつもと様子が違う花たちに誘われて家から出て百合の園の方へと歩いて行った。








すると目の前の一か所が〝ぽわぁっ〟と明るく光を放ち、その光が大きくなったと思ったらクラウドが現れたのだ!






「えっ?クラウド??まさか…。」




驚くラナベル。










「ラナベルっつ!」




クラウドは光のトンネルを越えた先に一面に広がる百合の花を見て、そこが百合の園だと気付いた、そして同時に目の前にラナベルを見つけたのだった。






すぐさま馬から降りてラナベルの元に駆け寄るクラウド。対照的に固まって身動きが出来ずにいるラナベル。






ラナベルの元に辿り着いて思わずラナベルを抱きしめたクラウド。






「え、え…、クラウド?本当にクラウド?」




「ああ、そうだよ。ラナベル。今日、帰ってきたんだ!任務終了したんだ!」




「そうなの?本当に、そうなの?」




「ああ。これからは毎日のように会いに来れる!」




「………………。本当に?ふふ…、本当にクラウドなんだ。顔を見せて?」




そこで〝ハッ〟と気付いたクラウド。嬉しさのあまりしっかりとラナベルを抱きしめていたことに気付いた。




「ご、ごめん。嬉しくてつい…!」




「ふふ、いいのよ。あら。あれから成長してもう立派な大人になったのね。」




「そうだよ、そういうラナベルだって…、」




言いかけたクラウドはそこで固まった。






ラナベルは出会った10歳の頃から本当に変わっていないのだ。8年…ずっと何一つ変わっていなかった。




「ラナ…ベル?変わってない…。」




ラナベルも最初は何の事かとわからなかったが、クラウドの驚きを見て気付いた!




ご覧下さりありがとうございます。やっと念願叶ってラナベルと会う事が出来ました。しかし、クラウドは気付いてしまいました。ラナベルが年齢を重ねていない事に…。

次回もお楽しみに!


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