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【完結】シラユリシリーズ②片影のシラユリ-あの日の君へ-  作者: 慧依琉:えいる


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第61話:念願の帰宅!涙の親子再会&父母の天然ぶりが発揮



そして翌日、シタレン公爵に見送られて領地を出たクラウド達。


数時間かけてやっとのことでアルクレゼ侯爵邸へと帰ってきた。






「ただいま戻りました!」




そう元気に声をあげて父ルクセブルの執務室へと向かう。








執務室の扉を開けるとそこには父母が待っていた。






クラウドの姿を見てスッと立ち上がって二人は駆け寄り、そしてクラウドを精一杯抱きしめた。




「ああ…、クラウド、お帰りなさい、お帰りなさい…‼」




母が涙を流しながらクラウドをしっかりと抱きしめた。そしてその上から父も抱きしめる。






クラウドは〝やっと帰って来た‼〟と感じた。








「さあさあ、皆さま、そろそろお席にお掛けになって、ゆっくりとお話されてはいかがですか?」






そう告げたのは一緒に帰国したルドルフだった。






クラウドがルドルフの顔を見て




「ははっ、ルドルフ、秘書の顔になってるよ!」




と思わず言葉にしていた。








それを聞いた父母もルドルフも大笑いした。








そしてふと、クラウドは気付いてしまった。




「あれ?フランとアランは…?」




そう、クラウドが帰ってくると知っていたら絶対に一緒にここで待っているはずなのに…。






「ああ、本人達の希望でね、夜には会うそうだ。二人とも今も師匠に剣を習っているからね。強くなってお前に見てもらいたんだとさ。」




「そうなんですね!うわぁ、二人とも成長したんだろうな…、1年少しか…、どんな風になってるんだろうか…。」




「大丈夫よ、今晩会えるわ。さあ、あちらでのお話をしてくれるかしら?」




そうしてクラウドはハンダルでの出来事を話した。派遣した医療チームがどんな状況か、ハンダルの国内情勢や王、王女たちのことなど、今までのことを沢山話した。






「そうか、それなら当面は国内も安定してそうだな。よかったな。それで王女の嫁ぎ先がどこだって?」




ルクセブルが問う。




「はい、ここよりも南の…。あ、プラトラ王国って言ってました。年齢差があるとかでかなり王女が拒否していたとか…。」




「プラトラ?!」




アレクサンドラがピクリとして聞き返した。




「ええ、確かプラトラです。」






その瞬間アレクサンドラの脳裏にはアノ嫌な記憶が蘇った。




「ビリー・カン・プラトラ‼」




アレクサンドラが大声でその名を呟いた。








滅多に取り乱さない母は大きな声でその名を呟いたのでクラウドは少し驚いてキョトンとしながら答えた。




「はい、確かそのような名前でした。」






その答えに対して少し考えてから




「確か、数年前にそこの王妃が離縁されたんだよな。何でも跡継ぎが王女しかいないとかで…。」




ルクセブルが真剣に答えた。






「ルク!その人…。私に迫って来たあの男よ!」




「ん?…あ!あの男か!?あの卑劣な奴‼」




二人は顔を見て話していた。






「父上と母上はご存知なのですか?」




「ええ、とってもよく知ってるわよ。あの男は自分中心の策略家ですもの。」




「ほんと、危なかったよね。よくあの時間に合ったと思うよ。それでも私はかなり悔しかったがね。」




「ルク…。」




〝あ…。これは二人の世界に入ったな…。〟とクラウドは思った。






そっと執務室を出ようかと席を立とうとしたが、母に〝ぐぃっ〟と手を引かれて〝ストン…〟そのまま着席した。






「どこに行こうとしたの?まだ話は終わってないわよ?」




「へっ?いえ…。僕はお邪魔かなぁ~~~~~なんて思って…。」






焦るクラウドに追い打ちをかけるのは父ルクセブルだった。








「どうして邪魔になるんだ?やっと会えたのに。で、その王になる王女とはどうなんだ?」






「はっつ?どう…とは???」




「いい雰囲気だったのでしょう?このまま婚姻…ってことにはならないの?」




母も興味津々のようだ。






「ちっ、父上、母上!そんなことにはなりません!僕にはちゃんと好きな女性がいます!」




父母からの攻撃に思わず言葉にしてしまったクラウドの思い。










「え?あらまあ、じゃあ、クラウドはジャポスカが好きなの?」






「へ?」




突然の母の言葉に素っ頓狂な声が出た。








「え?ジャポスカ?そうなのか?クラウド。」




「そうに決まってるわ、あれだけ仲がいいんだもの。」






〝なんでそーなるの?!〟と思いつつも、まさかラナベルだなんて訂正出来ない!




「は…ははっ…、ど、どうかなぁ~~~?僕たちの問題なんだし、そっとしておいてほしいかな。」






ひたすらとぼける事で乗り切ることにしたクラウド。








「あら、そうなの!わかったわ。黙って見守るわね、そうよね?ルク?」




「ああ。そうしよう、へぇ…、ジャポスカかぁ。異種族ではあるが、あいつはいいやつだからなぁ…。」




〝異種族でも受け入れるんですか~~~~ い??!〟とクラウドは心の中でツッコミを入れていた。




〝この二人、凄く頭の回転も速いのに、こういうところは本当に天然だよなぁ…。まあ、お陰で助かったけど…。明日、儀式が済んだらラナベルに会いに行こう!〟




クラウドは目の前でラブラブな親を見て呆れるものの、ラナベルに会える事にワクワクしていた。




ご覧下さりありがとうございます。やっと親子体面が叶いました。やっぱり自宅が一番落ち着きますよね。

さあ、クラウドの頭の中はラナベルのことが半分以上占めているようで、早く会いたくてたまらない様子。

次回もお楽しみに!


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