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【完結】シラユリシリーズ②片影のシラユリ-あの日の君へ-  作者: 慧依琉:えいる


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第11話:男同士の秘密!



その日の夜、食卓をつけて囲む時間にクラウドの様子がおかしかった。




ソワソワしてる。






もちろん、アレクサンドラは気付いていた。






〝変ね…。今日のクラウドはソワソワしてるわ。何か悩み事でもあるのかしら?何でも私に相談する子なのに…。〟




アレクサンドラは不安になりつつも、年頃の男の子だ。母親には言いにくいことも出てくるだろう。そう思ってクラウドの様子を見守った。






そんな時




「クラウド。」




声を発したのは父ルクセブルだった。








「………!! はいっ、お父様!」




少し驚いたように返事をするクラウド。






「食事が終わったら僕の執務室まで来てくれるかい?」




「…………? はい。」






2人のやり取りをみてアレクサンドラはルクセブルに問う。




「ルク?どうかなさったの?」




「ん?ああ…。大丈夫だよ、アレン。」




「…………。わかったわ。」






〝ルクは何かを隠してる?〟




アレクサンドラは気になったが、きっとルクセブルのことだ。タイミングをみて話してくれるだろう、そう思った。








食事を終えたあと、アレクサンドラはアラン(アドルフ)を抱きながらフラウの手を引いて部屋に戻った。




「先に戻るわね。」








そして間もなくルクセブルが席を立ち、それに合わせるようにクラウドが立とうとすると




「ああ、慌てなくていいから、食べてから来なさい。」




と、クラウドに声をかけた。






いつもなら母であるアレクサンドラと一緒に退出するのだが、食後に父ルクセブルと予定があるから先にアレクサンドラは退出したのだった。




今日に限ってアランが少しグズっていたのもある。






「クラウド、あとでじぃと散歩に行くか?」




「おじい様、嬉しいお誘いありがとうございます。ですが、お父様のお話がどれだけかかるかわかりませんので、お待たせしてはいけませんから、またの時にお願いします。」




「なんと…!」




グラナスはショックだったようだ。




「まあまあ、あなたったら。そんなに落ち込んだらクラウドが気にしますわよ?」




ラモニアはグラナスを宥める。






「おばあ様…。」




「クラウド、気にしなくていいですからね。それよりも今はしっかりお食べなさい。」




「はい!」




クラウドは元気よく返事をして食事を続けた。








「ご馳走様でした!」




そう言うとサツと席を立ち、




「おじい様、おばあ様、お先にです。」




そう挨拶をして父のいる執務室へと向かった。








コンコンコン!




勢いよくノックする。




「クラウド、入りなさい。」




ガチャッと扉を開けて入室する。








クラウドの目の前に父が立っていて少し驚いた!






「ほら、これが必要だろ?」




そう言ってクラウドに差し出してきたのは古びた衣装だった。






「…………!!」




驚くクラウド!






「ハハッ、驚いただろう?ジャポスカから聞いたぞ?冒険に出るんだって?」




「………!! お父様、そんなことまでご存知で?!」




「ああ。ジャポスカが言っていただろう?僕のことを知ってるって。」




「はい…。」






クラウドは驚きとこれから始まる「冒険」への期待でとても惚けた顔をしていたのだろう。




「そんな惚けた顔をしていたらすぐに目をつけられるぞ?!」






「───────ハッ!!」




「もちろん、お母様には内緒だからな。男同士の秘密だ。」




そう言ってルクセブルはニッと笑った。






──────男同士のヒミツ──────








その言葉の響も魅力的に感じた。




〝お父様が「冒険」を認めて下さった!〟




これで堂々と「冒険」が出来る!!






「ありがとうございます!お父様!!」








クラウドは蕩けるように可愛らしい笑顔をルクセブルに向けてお礼を述べた。




「ああ、その代わり、これからもやることはやるんだぞ?」




「はい!スケジュールを見て「冒険」してきます!」




「ああ、ジャポスカが一緒なら何も心配いらないだろう。」






そう言って服の他に小さな木刀を身に付けられるようにした。






着替えたクラウドを見てルクセブルは




「うん、似合ってるね。だけどお前の可愛らしさは隠せないから女の子が放っておかないかもね。」




「お父様?僕はフランだけでいいです!」




「はぁ───────っ、フランは妹だからな。お嫁さんにはできないぞ?」




「いいのです!僕はフランが幸せなら!」






「ハハハッ!本当にフランが大好きなんだな。」




「もちろんですよ!」




クラウドはまたニッコリと笑った。




ご覧下さりありがとうございます。

父親が良き理解者でもることは子供が成長するのにとても大切ですね。

次回もお楽しみに!


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