精霊族の属性
僕達は精霊族の人々に鑑定を掛けながら移動してきた。
マリアと僕は、この際勝手に鑑定しても良いかなと相談して決めた。
この国にはスキルなど無いみたいだ。適性といえるような物があるが,人族とは違う魔法が記されていた。種族が違うとここまで違うのか。
村人は皆同じ、土の精が付いていた。精とは精霊のことだろうか?茶色のボールが頭や肩に乗っていた。村人達は、その事に気づいていないみたいだった。
街に住んでいる人達は、水の精,火の精、風の精、等を持っている人がいた。たまに2つ持っている人もいたが矢張り誰も意識していない。丸いボールは多分魔法の属性なのだろう。
でも今まで見てきた人々は誰も魔法らしき物は使っていなかった。
エルフも少ない人数しか見なかったが、ビットの地域の人は精を持っているが魔法は使っていなかった。
若しかして、祝福を貰うと此が使える様になるのかも知れない。折角持っているのに、自分が知らないというのは人族の適性と似ている。人族の場合は魔法を学び、努力しなければ、魔法を使うことが出来ない。
精霊族の人達は、祝福を貰わなければ魔法を使えない。
エルフのユミアに聞いて見たら、中央のエルフ達が妖精と一緒に水を出しているのを見たことがある。と言っていた。ユミアも水と光の精が付いていた。僕は知らせる事はしなかったが、虫食いの木の実をお礼に置いてきたのでその内使える様になるだろう。デメテラさんももう一度加護をもらえるはずだ。デメテラさんはいっぱいの精の属性を持っていた。木、闇、光、水、土、風、火だ。
僕らが、妖精の加護の恩恵を教授することは無いだろう。もう魔法を使えるのだから。
僕はもう帰ろうと思う。これ以上の情報は知ることは出来ないだろう。中央に行けば、もっと詳しい事を知っているエルフが居るだろうが、あまりにも危険過ぎる。
魔境はこのままにして置いても良いような気がしてきた。
また、エルフと地続きになれば、諍いが起こるかも知れない。
其れは嫌だ。エルフの生活を見てきて、僕らは解り合えない様な気がする。




