STORY MAKER 〜首都アンダーライン〜

——東京が、別の"何か"に書き換えられようとしている。
この街は、見えているモノだけでできているわけじゃない。

秋葉原のSMクラブ《Dominance》のNo.1女王様、黒崎レイカ。
隷人の支配者でありながら、裏社会で"事件屋"として暗躍する彼女は、
特殊な力を持っていた。
—— 記憶を改変する力、《ストーリーメーカー》。
触れた者の記憶を書き換えることができるが、その代償として、
彼女自身の過去は少しずつ霧のように消えていく。

そんな彼女のもとに舞い込んだ調査依頼。
それは、ネット組織《LucidNet》に関するものだった。
都市の地下に広がる謎、不可解な囁き、封じられたはずの過去。
東京の闇を知る者は少ない。
全てが絡み合い、レイカの記憶を揺さぶる。やがて彼女は気づく。
この都市は、最初から"誰か"に書き換えられていた。

彼女が追うべきものは、"都市"の真実か、それとも"自分"の正体か。
歪み始めた現実の中で、記憶と都市の境界が崩れ落ちる——。