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トレインビュー

 三つめの対価。ーートレインビュー。

 旭ケ丘先生の話の中に、聞き捨てならない言葉があった。


 4階の一番端の空き教室。


 俺の記憶が正しければ、その部屋はトレインビューだ。

 トレインビュー。ホテルの予約サイト等で近年よく聞く言葉で、要は列車が見える部屋ということだ。


 しかもこの校舎は、東海道新幹線と東海道本線の両方が見下ろせて、幸田駅構内もよく見える、鉄道を知る人間にとっては結構ヤバい場所に建っている。

 かく言う俺は知る側の人間だ。ゆえに、トレインビューを見過ごせない。


 以上の根拠から、ていうか三つめの根拠から、俺の心は一つに定まった。

「中山さん。旭ケ丘先生。俺、そのクエストやります」


 俺は中山と旭ケ丘先生から拍手をもらった後、『これからよろしくね』的な言葉を互いに交わした。


 ジュースくらいは貰えるかな? という軽い気持ちで手伝ったのに、獲たものはトレインビューの部室という大きな報酬。


 家路につく俺の顔はさながら、尊い本を得た腐の者だった。

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