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プロローグ 見知らぬ場所


……暗い。少し先の景色すら見えない。

今自分が立っているこの場所すら、認識することもできない真っ黒な世界。


なぜこんな場所で目を覚ましたのか、今までいったい何をしていたのか。

何も思い出せない――。頭に疑問が浮かんでは、何も答えが出ないまま時間が過ぎていく。


どれだけ時間が過ぎたのだろうか?ふと目線の先に小さな光が見えた。

それを目にした途端、急がなければと焦りを感じる。

その光の先に行かなければ。早く、早く動かなくては。


気が付くとただひたすらに足だけが動いている。

何もわからないまま、前に前にだけ進む。


あともう少し―――。光の先へ辿り着けばきっと……。




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