第一章 第7話 走る姿
「サラス様……
サルガスの星より星海人が率いる
魔物の一団を確認し
先制攻撃を行いましたが
敵は星の影に隠れてしまいました
我らは引き続き警戒を続けます……」
ユーファがサラスにひざまづき報告をしている。
「なるほど
向かって来ておるのだな……」
サラスが静かに言う。
「あと強大な力を持つ星海人が
既に降りている模様……
ステラ様のお住まいに
わたしの配下を
お送りしたいのですが……」
ユーファがそう言ったが何か悩んでいる様であった。
「ならば
仕えると言う名目でわたしから送ろう
護衛と言えばステラは断るからなぁ
まずは3名ほどで良いかな?」
サラスが微笑んで言った。
「ご主人さま
ありがとうございます」
ユーファはサラス・セプテントが話が解る当主であり、先代と違いユーファの意図を直ぐに理解してくれるので助かっていた、ユーファは美しくお辞儀をして部屋を出て行った。
一方ガイア達はその日……。
「つかさ……
こんな木が立ってるって
なんで誰も気付かないんだよ……
おっかしいぃだろっ‼︎」
ガイアが凄まじい高さの巨木の魔物の前で叫んでいた。
その高さ70メートル太さ18メートルほどある巨木であった。
「そうね三日前も
この近くを通ったけど
わたしは気にならなかったけど
魔物だったのね……」
ステラが言った。
「気にしろよっ‼︎
街を守る隊長なら気にしろよっ‼︎
その前に気づけよっ‼︎‼︎
俺は一週間前には
家から見る景色が変わったって
思ってだぞっ‼︎」
ガイアが叫びアルナイルを見る、アルナイルはテヘッと言う顔をして誤魔化している。
ガイアは一週間前に朝起きて窓を見た瞬間、普通の木の高さの三倍の高さはある巨木が一本、一晩で現れたことに気付いていた。
その巨木は死とは無縁に見える、魔物の様な気配は感じないが、一週間前から木こりが襲われている。
ガイア達は三日前、この辺りでマタンゴを狩っていたがガイア達に危害を加えては来なかった。
「動かないね……」
アルナイルが巨木を見て言う。
「そうね……
木を切っている木こりが
襲われているみたいなんだけど……
この子トレントなんじゃないかな……」
ステラが言った。
「あぁ……
あの森の守護者ってやつか……
うんだったらこの辺りで
木を斬らなければいいんじゃねぇの?
ステラんちなら禁止に出来るだろ?」
ガイアが言った。
「そんなこと簡単に出来ないわよ
フランシスに何人の木こりが
居ると思ってるのよ……
彼らにも生活があるのよ」
ステラが言った。
ガイアはこの大木がトレントだった場合、戦う気は無かった、それは前世のハダルは大地の星、ハダルを持つ者だった。
そのために植物系の魔物も凶暴でなければ理解を示していた、そのために親しみを感じていたのだ。
「ユーファさんにお願いして
話して貰ったり出来ませんか?」
アルナイルがそう言った。
精霊であるユーファに話してもらい、遠くに行って静かに過ごし貰えればとアルナイルは考えたのだ。
「そうだな
そうしようぜ……」
ガイアが言いステラもそれがいいと思って三人は引き返した。
暫く歩いていると、地響きが聞こえて来た、ガイア達の方に向かって来る訳ではない、ステラが振り返るとあの巨木の先端が動いている。
あの巨木が歩いているのだ、そして向かって行く先を見ると木が倒れて行くのが、目にうつった。
「トレント……
いけないっ!」
ステラが慌てて、そのトレントの方に向かって走り出しだ。
「ステラッ!」
ガイアが呼んだがステラは叫んだ。
「木こりが居るわっ‼︎」
「なっ!」
ガイアは急いでステラの跡を追った。
ステラは既にトレントの足元に来ていた、トレントの巨体が歩くたびに、木々がトレントに道を譲る様に動いている様な錯覚をステラは覚えた。
「大いなる森の守護者よっ‼︎
怒りを!
怒りを鎮めたまえっ!
わたくしの民をっ
許したまえっ‼︎」
ステラがトレントに向かい、走りながら叫んでいる、トレントは歩幅が大きく歩いている様だが、歩幅が大きい分移動速度はかなり速かった。
(だめ
あれじゃ声が届かない……)
アルナイルは、ガイアとステラが離れ一人になっていたので星海人の力で光の玉を出して見ていたが、直ぐにフランシスに向かい走り出した。
アルナイルは光輝き、輝きの一星の力を解き放ち、大地を照らす全ての光の視線を集めた……。
(えっ……
ユーファさんが
セプテント家に居ない……)
アルナイルがユーファを光の届く範囲全てを見始めた、既に人の姿では無く、星海人として真の姿になっていた、菱形の宝石が胸の中心に現れ、額に四つの太陽を表す小さな赤い宝石が現れている。
そしてアルナイルは成層圏にいる、戦闘用のメイド服を来たユーファを見つけた。
アルナイルは大地を蹴って空高く飛び、光の柱となりユーファを目指した。
「あれは……
アルナイルじゃな
なにをしているのかのぉ……」
アル・スハイルにその姿は見られていたが、アル・スハイルは動こうとしなかった、全てをサルガスに任せているので、サルガスに与えた役目を横取りする野暮なことを、アル・スハイルはする気になれなかった。
「だめ……高過ぎるし
音がすごくてかき消されちゃう……」
ステラはそう気付いて、トレントの足に飛び付き登り始めた。
ステラは身が軽く素早く登って行く、それを嫌がるのか、腕の様な幹がステラを襲ったがステラはその幹に飛び移り、走り出し一気に顔のような窪みまで近づこうとした。
「ったく
うちの姫さまは
おてんば過ぎんだよっ‼︎」
ガイアがトレントを追いかけ叫んでいる。
ステラが走りながらも幹の動きを読み、振り払われようとした時、木に飛び移りしがみついた。
(これじゃ届かないっ!)
ステラは余りの高さと動きが激しくなったことで、ステラはこれ以上登れない気がしてしまう。
トレントの足元を見れば、フランシスの街に向かい逃げ惑う木こりが目に入った。
「そんなっ!
このままじゃ街がっ‼︎‼︎」
ステラは叫び危険だと言う事を忘れ再び登り始めた……。
そして遥か彼方の成層圏では……。
「なに私達の星から……」
ユーファが大地から伸びる光の柱に気付き、真下を見た時、凄まじい光の球が目の前に現れた。
そして美しい光り輝く女性が現れた、大人の姿をし、星海に居た時の姿でアルナイルが現れたのだが、ユーファは解らなかった。
「せ…星海人っ‼︎」
ユーファが叫んだ時、一斉に精霊達がアルナイルを攻撃しようとしたがアルナイルは静かに伝える。
「いま貴方達の大切な人が
危機を迎えています
どうかお力をお貸し下さい……」
アルナイルがそう言い、両手で水を掬い上げるような動作をすると、その手に水のように揺らめく光が現れ、いま必死にトレントを登ろうとするステラがアルナイルの周りに映し出された。
「これは…トレント……
ステラ様がっなぜこんな……」
ユーファは驚いたが、アルナイルが優しい手つきで光を広げた、そこに映し出されたのは、トレントの向かう先に広がるフランシスの街であった。
「そんなっ!
ドリアードッ‼︎
エントリアッ‼︎
ステラ様を救いに行きなさいっ‼︎
ガイアッなにをしてるのですかっ‼︎」
ユーファは植物の精霊二人を向かわせてくれた、二人の精霊はすぐにステラを助けに飛んで行く。
「ありがとうございます
ガイアは大地を愛します……
ですから大地の精霊と思われる
トレントを焼き払えないのです……
すみません……」
アルナイルはそう言い光となって消えていった。
「あなたは……」
ユーファは初めて優しい星海人を目にして戸惑っていた、星海人がこの星にした仕打ち、そしてそれを救った星海人が居たが、どう受け止めていいのか解らなかったのだ。
そしてアルナイルの言葉は、その場にいた多くの精霊達に好意を抱かせた。
その頃ステラは、トレントの顔の近くまで来たが、既にフランシスの街の目の前まで来ていた。
「お願いっ!
街は襲わないでっ
沢山の人がいるのっ!
木こりばっかりじゃないのっ
お願いだから街は襲わないでっ‼︎‼︎」
ステラが涙を流しながらトレントに叫んだ、だが怒りに満ちたのが聞こえないようだった、ステラは更にトレントの耳の様な窪みに近づき叫んだ。
「だめぇぇぇ‼︎
街だけはっ!
街だけは助けてっ‼︎‼︎
お願いだからっ!
お願いだから街だけは
助けて下さいっ‼︎‼︎」
ステラが涙を流しながら夢中で叫んだ時、トレントは向きを変えた、まだ暴れているが街から向きを変えて進み始めた。
ステラが足元を見ると、トレントが追いかけいた木こりを気絶させたのか、木こりを担いで街の反対方向に全力で走っているガイアの姿が見えた。
「ガイア……」
ステラは涙を流してガイアの名を呟いた。
「ったく……
事故物件ばっかで
慣れちまったぜ……
つまりこいつを
街から引き離せばいいんだな……
余裕じゃねぇか」
ガイアは小さく笑ってそう呟いて叫んだ。
「こっちに来やがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」
その声はステラにも届いた。
「ありがとう
ガイア……
本当に本当に本当にっ
ありがとう‼︎‼︎‼︎‼︎」
ステラが全部の気持ちを込めて叫んでいた。
(ねぇあなたは
なんで旅に出たの?)
ガイアの頭にあの声が響いた。
「見てわかんねぇのかよ……」
ガイアはそう呟き走り続けた、担ぐ木こりが重い、だが走り続けなければ走り続けなければ踏み潰されてしまう。
ステラを助けたいが、今はステラの願いを聞くしかない。
街を助けたい、一人も死なせたくない、その甘い願いを叶えようと、ガイアは走り続けた当ても無いが走り続けるしかない、いつまでも持たないが今は走るしかなかった。
「ガイア……」
ステラの瞳に、苦しさと戦い走り続けるガイアの姿が焼き付けれステラが呟いた。
だがステラは忘れてしまっていた、自分が今危険な場所に居ることを、それだけガイアの姿はステラには印象的であった、そしてステラが気付いた時、既に遅くトレントの太い幹がステラを襲った、そしてステラはトレントにはたき落とされてしまう。
「ありがと…ガイア……」
ステラは静かに呟いてトレントから落ちて行く、ガイアはそれを見たがどうしようも無かった、この木こりを担いだまま、ステラの落下を受け止めることは出来ない、いや近づいただけで踏み潰されてしまう。
そして無意識に叫んだ?
「アルナイルッ‼︎‼︎‼︎」
その声は急いで向かうアルナイルに頭の中に響き、兄妹の絆だろう、アルナイルの背後に輝きの星が現れた。
「お兄ちゃん……
お兄ちゃんのためならっ‼︎‼︎」
アルナイルは叫び、自分の正体が知られてもいいと心に決めて星の力を解き放った。
そして輝きの星が光を放ち、その光は一瞬でステラを包みその光の中から、アルナイルがステラを抱きしめ、いつもの姿でその光から飛び出してきた。
アルナイルはバランスを崩しながらも着地する、ステラは気を失っている様だったが無事に助けることが出来、アルナイルは急いで安全な場所へステラを連れて走った。
そしてアルナイルに一瞬で追い抜かれた、ドリアードとエントリアがやって来た。
エントリアは素早くトレントの前に出て、自らの力を解き放ち、巨大なエントに変身した僅かにそのトレントより小さいが、トレントを止めようとして押さえ込もうとした。
そしてドリアードがトレントの耳元で何かを囁く、トレントは激しく暴れるがエントが必死に抑えている。
やがてドリアードの囁きでトレントの幹に花が咲き始め、甘く優しい香りを放ち、それに包まれたトレントが少しずつ静かになっていった。
「ガイアさんっ!」
アルナイルがそれを息を切らしながら見つめているガイアのもとに、ステラをおんぶして歩いてきた。
ガイアは木こりをおろして、アルナイルもステラも抱きしめた。
「良かった……
二人とも無事で
本当に良かった……」
ガイアが静かに言った、喜びを込めて二人を抱きしめて静かに言っていた。
トレントはエントリアとドリアードの話を聞いて、地響きを立ててフランシスの街の近くの森で静かに過ごしてくれるよう約束してくれたようだ。
それはフランシスの街が、森に新しい苗木を毎年植えることをステラが約束してくれ、共存しようと、ステラから提案したのだ。
ガイアが大地を愛している、あのさなかでもガイアはトレントと戦おうとしなかった。
ステラの願いを叶える、それを戦わずに叶えようとしたガイアは走り続けた、その姿がステラにそうさせたのだ。
「あぁつっかれたぁぁぁぁ」
ガイアはそう言いながら、三人でフランシスの街に向かって歩いていた。
「今日はお疲れ様
カッコよかったよガイア」
ステラがそう言ってくれた。
「あぁでも……
こいつも頑張ってくれたぜっ」
そう言ってガイアは、アルナイルの頭をぽんぽんと優しく叩いてから優しく撫でる。
「うんっ!
アルナイルもありがとうね
私って助けてもらってばっかりだね」
ステラが明るく言い少し嬉しそうにしていた。
「ステラさんだって
凄かったですよっ!
あんなに街を守ろうとして
すっごぉぉぉぉぉい
カッコよかったですよっ‼︎‼︎」
アルナイルも元気言う。
「あれは
おてんばって言うんだ
木の上で走ってんだ
良い子は真似すんなよ」
ガイアはアルナイルに笑いながら言う。
「ガイア⁉︎
ちょっとそれ酷くない?」
ステラがガイアに突っかかる。
「おかげでおっさん担いで
走る羽目になったからなぁ……
あれはキツかったぜ……」
ガイアがそう言った時、ステラはガイアに殴りかかったが、ガイアはそれを躱しステラを担ぎ上げて言った。
「そんなことより早く報酬もらって
飯にしようぜっ‼︎」
そしてそのまま走り、アルナイルも担がれるステラを指差して笑いながら追いかけて行った。
「ちょっとやめなさいっ!
恥ずかしいじゃないっ‼︎‼︎」
ステラが叫びジタバタしはじめる。
だがステラは恥ずかしいが嬉しかった。
誰もが以前はステラを敬い、セプテント家の令嬢としてしか扱ってくれなかった。
一個人ではなく、権力者としてしか見てくれなかった、リオー国で最大の財力を誇り王族ですらその財力に頭を下げる時がある程の力を持つセプテント家。
そんな家に生まれたステラは、人として見てもらった記憶があまりない、一個人では無く権力として見られている気しかしなかったのだ。
それがガイアと出会ってから変わった。
ガイアはステラに対して悪態をよくつく、誰もがステラが命じれば、気に入られようとして喜んで引き受けるが、ガイアは平然と断る、最初はそんなガイアに興味を持ったがガイアが次第にステラの周りを……。
その堅苦しい空気を壊してくれていた。
「ガイア……」
ステラが呟く。
気づけば街の人々がステラを一人の人として見てくれていた。
以前はそんな堅苦しい街を守らなければならない、それを疑問に思い始めていた時にガイアは現れた。
「このままどこかに
連れてってもいいよ……」
ステラが言った、ガイアもステラの気持ちには気付いていたが、いつもの様に言った。
「あぁ!
飯屋に行こうぜっ‼︎
アルナイル早く来いよっ‼︎‼︎」
明るくいつものガイアがそこにいた、ステラの気持ちもアルナイルの気持ちも知っている、ガイアは明るく振る舞い、どちらかが泣くと言うことをしたくなかった。
「本当に……
ばかなんだから……」
ステラが静かに言った。
「あぁ?
なんか言ったか?」
ガイアが言った。
「ばーかっ!」
アルナイルが近くまで走って来て大きな声で言ってガイアを抜いた。
「なっちょっと待てコラっ!
こっちはステラ担いでんだぞコラァ‼︎」
ガイアが叫ぶ。
「おっさん担いでた時の方が
速かったよねっ‼︎‼︎」
アルナイルがガイアに向かって叫んだ。
「どう言うこと?
私の方が重いって言うの……?」
ステラが凄まじい殺気が放ち静かに言った……。
ガイアはそれを聞いて素晴らしいラストスパートを見せ、アルナイルを速攻で抜き去った。
「何をしているのですかね?」
ユーファの待つ成層圏に向かう、エントリアがドリアードに言った。
「さぁ……
でもあの三人の間には
なかなか割って入れませんよ」
ドリアードが微笑んで言った。
「あっ……
シルフィ達に知らせないと」
エントリアがそう言いガイア達の家に向かって行った。
その晩、ガイア達は夕食を酒場で取り、お酒も飲んで気持ちよくなって、ステラも酔っている、アルナイルは星海人の時は飲めるが人としている時は飲んでいない。
「もう二人とも
大丈夫なんですか?
ステラさんも
半分やけになってましたよね?
どうしたのですか?」
アルナイルが二人にそう聞いた頃にちょうど家に着いた、ステラがやけになったのはガイアの態度にあるが、今はそっと微笑んでいた。
「おかえりなさいませ
ステラ様」
アルナイルが家のドアを開けた時に、三人のメイドがそう挨拶をして来た。
「えっ……
なんでいるのですか?」
アルナイルが聞いた、自然を装っては居るが、星海人の姿でユーファにお願いに行った時に気付かれたのか不安になっていた。
「本日よりこちらで
ステラ様ガイア様アルナイル様に
お仕えする様に
サラス様より役目を頂いて参りました
私はシルフィでこちらは
シャドウとエントリアでございます
精神誠意お仕え致しますので
宜しくお願いします」
シルフィが丁寧に礼をしながら言った。
「は…はぁ……
宜しくお願いします
エントリアさん……
さっきはありがとうございました」
アルナイルは気付かれていないことを知り、ほっとしていたが、エントリアに丁寧にお辞儀をすると、エントリアもお辞儀を返してくれた。
「アルナイル様?
私はシャドウ闇の精霊です
アルナイル様は
光の力をお持ちのようですね
仲良くして下さいね」
シャドウが前に出て言った、闇の精霊だからだろう、正反対の力をすぐに感じて挨拶をしてくれたのだ。
「はいこちらこそ
宜しくお願いします」
アルナイルが丁寧に言うと、ステラがふらふらと前に出てシャドウに寄りかかり言う。
「ごめん
シャドウ私の部屋に
連れてってくれない?」
「はい喜んで」
シャドウはステラに手を貸し、二人は二階に上がって行った。
「ちょっといいか?
サラスがお前たちをよこしたのか?」
ガイアがシルフィに聞いた。
「はい」
シルフィが微笑んで答える。
「何考えてるか解らねぇけど
あんまペコペコすんなよ
あと飯は一緒に食うこと
いいな?」
ガイアがシルフィにそう言った。
ガイアは対等を好み上下を嫌う、それはステラと出会った時からそうである、上に立ちたいとかそんなことは考えない、そんなガイアをシルフィは初めて知って明るく微笑んで言った。
「はいっ」




