第193話 祟り神、孤立する
あけましておめでとうございま~す!!めでたいついでにお皿が一枚余計に回っております!!
今は亡き海老一染の助染太郎風にやってみましたがいかがでしょうか・・・え?古すぎて分からない?
じいちゃんかばあちゃんにでも在りし日の雄姿を思い浮かべてやってください・・・昭和が遠くなりやがったぜ
新年早々拗ねつつも本日もよろしくお願いします
「まさかアホ狐どもが空き巣狙いで好き勝手してるとかしてないよね?・・・もしもの時は皆殺しにしてやる(ボソッ)」
カオルン少年の纏う怒りのオーラに、それまでばらばらだった神々の反応が一致する。要するに浮足立って逃げ腰になったって事だ。
【ちょっと待ってぇな!ワテは心配だから店の様子を確かめてこいゆうただけやがな!
そこから返ってきた情報が錯綜してて分析に手間取ってて教えたげられひんだけやったんや】
【麿は玉藻様に贈った牛のモ~ちゃんに問い合わせをして怪しい様子でおじゃったから雨雲を向こうに寄せておっただけでおじゃる】
【わ、我は妹のヤサカとしていた作業が難航しててまだ報告できない状況なので他の事は無実でございます】
【おいらは、おいらは・・・死んでお詫びをしてぇけどそれで赦して貰えるっすか?】
【儂は(建前として)あそこには入れないでのう、無関係じゃ】
ウーちゃんの言い訳は・・・稲荷狐の能力から考えてそんなトコだろうなって理解できるのが何とも。
白塗りお歯黒は僕たちの話から火事を心配して手配をしてくれているってのが解る。ただあの駄牛が諜報員だって事が解って悲しかった。それから雨だけならいいけど雷とか余計なものを降らさないように用心してください。
お諏訪様、ヤサカ様と共同作業ってさっきの恵比寿教団の護送でしたよね?まさか逃げられたんじゃ・・・眼を逸らさないで下さいよ、ったく!
八幡様、そんなに思い詰めなくてもいいですから。責任は上司に取らせますんで。
ハゲタ彦、元から頭数に入れてないんで自己主張とかしないように。
さて、こんなでもまだ儀式を強行するつもりなのかい、首座さんよ。
【みんな浮足立ってどうするのよ、弁財天が騒いだからってホントかどうかわからないでしょ?
仏神がわしらに真実を伝えてるとは限らないんだからね?
誰か現地に行って確認させてよ。そうだサルちゃん、手は空いてるでしょ?
行ってきてくれない?】
ウーちゃんの言い訳を聞いてないのか、おのれは!
「てんめぇ!・・・ぶっ殺す(ボソッ)」
適当な事を言って先延ばしを図ろうとする不良中年に必殺のフライパンが飛んでくる。
カオルン少年、ご乱心!
更に殴りかかろうとするカオルン少年をディーテが抱き留め、ちんちくりんがその前に立ちはだかって行動を阻止する。
飛んでくるフライパンに不良中年が驚くも怒りの籠ったフライパンは空しく素通りしてしまう。
“クトゥルフの猫”を素手で押したりとかハゲタ彦をトレイで殴ったりなんて神に物理攻撃が出来るのって、僕の数少ない特殊能力なんだからね。気持ちは解るけど無駄な事はしちゃダメだよ。
モブ2号が恵比寿様をふんじばれたのは恵比寿様が神の座から堕ちていたからだからね。実際あの後モブ2号は1週間寝込んだんだからさ。
神の座から堕ちたとはいえ人間が神を捕らえるなんてのは精神的な負荷が掛かり過ぎるらしいから。
えっ?僕?僕にとってはノーストレスだけどね。
【わしに物を投げる罰当たりは誰だ!
たかが人間の分際で神に手を上げるとは不届き千万!
誰かあの不埒者を取り押さえろ!
・・・よし、よくぞ抑えた・・・お前は恵比寿の元におった妖か?
そのままにしておれ、追って褒美を取らせる。
女、よくもわしに刃を向けおったな!その方、わしが直々に今すぐ祟り殺してくれようぞ!】
なんか忠臣蔵の松の廊下みたいになってきたな。吉良上野介が不良中年、浅野内匠頭がカオルン少年、梶川与惣兵衛がディーテみたいな・・・話が古すぎて誰もついてこれんだろうな(ディーテはこの時代を知ってるから解るかも知れないけど)。
それにしても口調が急に変わったな。祟り神の本性が出てきたとか?
『殿中で御座る!!』て今時忠臣蔵のネタやっても誰も気付かないってぇの、時期も外しっちゃったしさ(忠臣蔵のクライマックス吉良邸討ち入りは12月14日の未明にあったそうなので講談とかは12月14日が一番盛り上がるんだそうです・・・余談ながら忠臣蔵と言うのは歌舞伎の演目『仮名手本忠臣蔵』が由来で主君浅野内匠頭の無念を晴らした大石内蔵助ら47士による仇敵吉良上野介邸への赤穂浪士襲撃事件を指すのが一般です。歴史的には『元禄赤穂事件』なんだそうです。なんで元禄が付くかと言うと江戸時代に赤穂事件てのが1645年の正保~、1650年の慶安~、1701年の元禄~と脇坂~、1862年の文久~と多数あるんだそうで全部が刃傷沙汰だと言う物騒な土地柄だったようです。忠臣蔵の題名は“忠”義の家“臣”大石内“蔵”助が由来なんじゃないかと(思いっきり仮説ですが))
そんな事よりまた明日




