第192話 祟り神、反抗する
仕事帰りで投稿します
明日は休みだけど後は・・・
そんな事はどうでもいいや!で本日もよろしくお願いします
【今すぐ、皆を元の場所に戻してください。さもなくば】
葛葉嬢の威圧に顔を引き攣らせる元匿名希望の銃刀法違反祟り神の大国主命に手を差し伸べるものは誰もいない。
人徳無さ過ぎじゃない?
いつも葛葉嬢のお守りをしてくれてるウーちゃんにしても稲荷狐からの報告とそれに対する指示でバタバタしててこっちの事に気が回ってないし、葛葉嬢の後見人を自負してるらしい白塗りお歯黒にしてもあちらこちらに梅の花びらを飛ばして連絡でもしているみたいでこっちの方は見てないし、お諏訪様はヤサカ様と何やら揉めてて父親の方はガン無視してるし、八幡様は不良中年の命令とカオルン少年のお願いの板挟みでにっちもさっちも行かなくなっている。
ハゲタ彦?無視だよ無視。呼ばれてもないのにやってきた崇徳上皇は無理して力を使い過ぎた反動でしばらく来れそうにないみたいだし、これまで一度も姿を現した事の無い新皇様は相も変わらず音沙汰無い。
どうでもいいけど早いトコ、カオルン少年たちは元に戻してあげないとマジで心配なんだけどね。大捕物中のディーテたちも指揮系統の喪失が長いと逃げられる公算が高くなるし、食事中だったり就寝中だったりを邪魔された連中は神社にお参りに行かなくなるかもしれないよ?坊さんチームにしたって神隠しにあってるのが依頼人に知れたら信用を落とすのは目に見えてるし良い事なんて何もないんだからさ。
「八幡しゃん、とりあえず2時間後に再招集っちゅうこつでみんなば一旦戻しちゃくれんね」
僕の言葉に踏ん切りがついたのか八幡様は眷属の鳩たちを呼び出す。
【何を勝手な事をしてんのよ!
わしの命令を無視とかしないだろうね、ホンちゃん?】
【え?いや・・その・・・】
「そいぎんおいたちん店のどがんなっとっちゃ構わんち言うとね?」
不遜とは思うけどここで引いたらもしもの時の責任問題になるからね・・・正直店は大丈夫だと思うけどさ。
【“番頭”さん。お前さん、ちょいとわしらを舐めてない?
何が嬉しくて玉藻様のついでのおまけ程度の一般人の指図をわしら神が受けなきゃならないんだよ。
もしかして神ころがしとか呼ばれて少々調子に乗り過ぎてるんじゃないのかい?
もしそうだったら今ここで懺悔でもするんだね。
わしらも舐められちゃならない因果な商売なんでね。ここで土下座でもするんなら不問に伏そうじゃないか】
当然ながら不良中年は、僕に因縁を吹っ掛けてきた。それに言い返そうと口を開こうとする時、大音量の念話が舞い込んできた。
【ちょっと誰か!いないとか言わぬであろう?
早う誰か来てはくれぬか!】
これは弁天様?
【サラちゃん、ワテや!
今どこやねん!何処か解らへんかったらどこにも行きようがあらへんやないの!】
【ウーちゃん!アンタんトコのアホ狐は何をしてるのじゃ?
いきなり現場を仕切り出したかと思うたら水妖の手下たちを追い出してぐっちゃぐっちゃにしてるのじゃ!】
【っ!
あのアホどもまた勝手な事しでかしよったか!
って事はサラちゃんは店に来とんのか?】
【毘沙門の湯に浸かってたらいきなりお絹ちゃんたちがいなくなったのじゃ。
よう見ればホンちゃんの力の痕跡が見えてるし、もしかしてと思うて店にやってきたのじゃ。
じゃが・・・】
シリウス関係の神様が“店”なんて言う時は、喫茶シリウスに何かあった証拠だ。
さっきからウーちゃんがこそこそしてたのは喫茶シリウスに何か異変が起きたからって事か?
「ウーちゃん様?
まさかアホ狐どもが空き巣狙いで好き勝手してるとかしてないよね?・・・もしもの時は皆殺しにしてやる(ボソッ)」
カオルン少年の全身から闘志が迸っている、まるで後ろに巨大な般若でも浮かんでるみたいだ。
今あの子に逆らう奴は死亡願望がある奴か空気の読み方を知らない奴だ。
何やら混沌としてきましたが・・・続きは明日の10時という事で
何はともあれ今日で2022年も終わり、明日からいい一年が始まりますように
などと柄にもない事を言いつつまた明日




