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狸なおじさんと霊的な事情  作者: BANG☆
閑話 その9
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閑話 神隠し顛末記

諸悪の根源 お掃除編で御座います

【で、あのくそダヌキどもはどうなったんや、とっつぁん(大国主命殿)


【どうもこうもそのまま行っちまったよ】


【自分、アホちゃうか?】


 なんやこのしょうむない会話、八百万の神の重鎮同士のじゃないやろ。


 ワテがどうにかこうにか苦心惨憺(さんたん)頑張ってタマちゃんの旦那だんさんのトコからあのメダカみたいな(要するに救いようがないちゅうこっちゃな)ババァ2匹を引き剥がしてやったんに、このボケ(大国主命)ときおったら新幹線が速すぎて声かけた時には広島過ぎとって出雲まで旦那だんさんらを引っ張ってこれなんだ言うやないけ。


 あのタヌキとタマちゃんを出雲まで呼び込まなんだら折角の計画も絵に描いた餅やないけ、ったく!


 その挙句にオロチの件はノーカンやから気にすんな言うたんか、このボケは!あれはこっちで処理せなあかん案件を人間にさせてもうたんやからこっちがノーカンにさせて貰わなあかん奴やないけ!


 そないなったら緊急事態や、プランB発動や!


【こうなったらプランBしかあらへん。準備は出来とんのやろうな】


【ウーちゃん、ホントにやっちまうのかい?】


【オ・ノ・レ・の尻拭いやないけ!早よせんとターゲットが富士の高嶺を越えてまうで!

 ワテはな、タマちゃんの旦那だんさんに元主らしゅうきっちりしたフォローっちゅうもんを見せたらなあかんのや!

 恵比寿のクソが最後の悪あがきしおった事に気付かなんだワテが出来る奥の手を見せたる!】



 そうしてワテの元使徒田貫光司の係累でありながらその足を引っ張りよるくそども3匹を始末する為に奴らが乗った飛行機は消息を絶った。所謂いわゆる神隠しやな。狐塚葛葉とその一党言うたらワテらとの仲が色々取り沙汰されとる連中やさかいしばらくは周りがざわつくやも知れへんけど人の噂も七十五日言うやろ。ちぃとの辛抱をしとったら日常に戻れるで、そないに仕向けるんもワテらの務めやからな。





 飛行機ごと異界に引っ張り込むんはワテらにとってもちぃと骨やったけどみんなで寄ってたかって力を合わせたさかい3月分ほどの神気の消耗で無事に成功したで。


 まず飛行機飛ばしとるエンジンを全部停めて乗っとるモン全部の意識を刈る、もちろんペットやらなんやら込みでや。んでもんて機体ごと異界へ運び込みや。それから一人一人の魂を確かめて繋がりのあるモン同士で仮にくくる。さらに仮組した連中同士の相性を確認して編成を整えて確定や。誰にでも同じグループの中に会わへん奴がおるさかい少しでも居心地ようさせな余計な手間ばっかかかるし余計な事(たくら)やからが出てくるっちゅうもんや。


 案の定爪弾(つまはじ)きにされるお局様やらお姑様やら頑固爺やらぽろぽろ出てきおったけど例の3人はお互いにバラける結果やったんは思わずワロタで。似たモン同士くっついとったくせ、お互いにきろうとったとはお笑い草にも程があるっちゅうもんやで全く。


 異界にさろうて来た連中は小分けしたグループごとに接待や。こっちが何モンか解らんように認識阻害の呪を施して人化したワテらの眷属たちを付けて何不自由なく過ごさせる事三日、意外な事が判明や。


 隠しとる連中の中に下界では影響力のある奴が混ざっとったんや。眷属たちが化けたぴちぴちギャルの尻を撫でて鼻の下を延ばしとるエロ外人ががーふぁーとかの一つの会長だったらしいんや。本人はストレスもなんも無いこっちに馴染んでもうて下界に戻りとうない言い腐ってんのやけどこっちとしては下界に影響を及ぼすんは不本意やさかいちぃと早いとは思うけど開放する事にしたったわ。あの3人を除いてやけどな。


 下界には時空の流れを調整して隠してから30日から40日の後にグループごと各地の人目に付くとこに開放していったんや。スカイツリーの前やら名古屋城の前やら今宮戎神社の前やらできる限りワテらとの繋がりを感じさせんとこを選んで戻していった。そういや今宮戎は何を祀ってんやろうな?ご利益があるとええな。もちろんアフターフォローはばっちりやで?癌やらなんやら病気は全員きっちり治してから帰したったんやから。


 例のエロ外人は沖縄の街中にある基地の前に降ろしたった。お前は三つ子かっちゅうくらい泣いて抵抗しよったけど充分接待したんやさかいもうええやろ。仕事がまだあるかは知らへんけどな。


 後で聞いた話やけどその後エロ外人は日本中を放浪して異界を探し回ったそうや。ワテんトコ(稲荷神社)にも覗きに来たらしいけど眷属どもの健康状態に悪いさかいさっさと引き取ってもろうたそうや。ワテんトコの狐どもは全員雄やさかいおっさんに尻撫でられんのは堪らんかったらしいで。そんなんが神に目覚めたとか寝惚けた事抜かして新興宗教興すんはここでは関係ないさかいどうでもええやろ。祀ってあんのがワテらのうて眷属たちが化けたぴちぴちギャルっちゅう時点で眉唾物やないけ。


 んでもって爪弾きにされたモンの行く末やけど異界で接待した三日間は眷属たちにとっちゃ地獄やったそうな。当たり散らすのは当たり前、いびり倒して泣かさな済まんようなどエス(ヒトデナシ)どもの相手した連中は三日どころか一日で首を括る騒動を起こしてくれてワテらに連中の底深い業を見せてくれよったわ。もちろんあの3人も同じや、と言うより半日持たへんかったらしいからタマちゃんの旦那だんさんの禿の原因、それどころやない女性恐怖症の原因の根が深い事は思い知ったで。むしろ、あのおっさんが今まで生きてきた事の方が奇跡や思うで、まったく。


 そんなどエスどもでも三日も経てばワテらのおもてなしにほだされて人間丸うなったもんやで、極一部を除いてやけどな。そんな奴らは地上の時系列で隠してから45日から50日でまた向こうに帰したった。こっちに置いた時間は変わらへんかったけど業の深さの差を説教する手間があったさかい、これは仕方ないやろ。


 最後に残った極一部、予想通りワテの元使徒の係累どもは下界に開放せなんだ。したらタマちゃんの旦那だんさんにいてはタマちゃんに迷惑が掛かるんは見え見えやからな。ワテらの結界は認識阻害のもんや、知ってしもうとるモンには何の効果もあらへん。絶対あの極悪人はタマちゃんの旦那だんさんを喰いモンにする、火を見るより明らか言うヤツや。


 そやからあいつらには特別な場所に行ってもろうた。生けるもののおもむく場所やない常夜とこよの奥にある黄泉よみの国や。イザナミはんには気の毒やけど精々使つこうて性根を叩き直して欲しいもんやね。もっとも叩き直ったところで何千年過ぎとるか分からんし受肉する元があるかも知れへんけどな。

最期の方カリ城のパクリです・・・いや違う、そう、そうなの応用編っつう事で!


ぎんたまとかぶりーちとかなるととかは見てないので真似はできませんが古いのならちょこちょこやってます(大丈夫かな?大丈夫だよな。大丈夫だよね?)

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