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プロローグ

あの日は夜とは思えないぐらいの


明るさだった


街灯は一つもなく


音も無く人も…いなかった


あるのは月と銀色に光っていた二人と


銀色の船のような車だった




空に半分より少し膨らみかけた月がかかっていた


暗がりの中夏に咲く夾竹桃きょうちくとうの赤い花が


美しく浮かび上がる中


二人は寄り添うように


銀色に光る車に乗り込んでいた


それは雨に濡れた路をすべるようにして


闇のほうへととけていった



まるで月夜に海を行く


美しい硝子の船のように


静かに音を立てずに


消えていった



もう帰ってこないような気がした


二度と私に逢いに来てくれないような


最後に


私の心の中に


永遠に結ばれることは無いかのような


哀しい初めての恋心だけを残して……

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