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098 犠牲になる悪魔

孤児院に連行されました。

王太子、姫様、アイザックさんも一緒に。


中に入ると先生のような大人が3人と、3~12歳くらいの子供が17人。

子供多いな!


王太子と領主様は、先生と話を始めた。

子供は姫様とアイザックさん、そして俺に興味津々。

不思議な事にアンドロマリウスには近寄る気配も無い。

子供には悪魔という事が何となく判るのだろうか?


そして姫様達は、子供と遊びだした。

順応が早い。


俺はというと、子供から遠巻きに見られている。

「遊んでくれるのかな?」そんな雰囲気が子供から発されている。


今、気づいたんだけど。俺、子供って苦手だったんだよなぁ。

日本に居た友人曰く「お前も子供っぽいからだよ」との事。

良いじゃないか、子供っぽい大人。

女性ってそういうのが良いんでしょ?


さて、そういうのはおいといて。

期待している子供をどうしたものかと考える。

ま、やる事は誰でも判るように一択なんだが。


即座にカードを用意して、サクス(鳩)・グラシア(マルチーズ)を呼び出す。

2人とも俺が呼んだ理由が判っているようで、面倒!って顔してるけど。

ささ、言葉の判る動物達よ、子供と遊んであげなさい。


動物は悪魔でも大丈夫っぽいね。

手渡ししてあげたら、受け取ってくれたから。

悪魔には「裏切られた!」って顔されたけどさ。


本当はイポスも呼びたかったけど、時間制限に引っかかってて、まだ呼べなかった。

きっと今頃、控えの間(?)で安堵している事だろう。



これで俺は自由になったので、孤児院を見て回る。

お金に困っている様子はなく、建物はしっかりしているし、掃除もされている。

確かに問題はなさそうだ。


孤児院問題も終了(俺が勝手にこじらせただけだが)したので、もう一つの問題にかかろうか。


「アンドロマリウス、この街に悪魔のカードはありそう?」

「気配が非常に分かりにくいですが、多分あると思います」

「分かりにくいとかあるの?」

「はい。上位クラスのカードになると、分かりにくいですね」


アンドロマリウスは伯爵クラス。

下から2番目のクラスになる。つまりほとんどのカードが上位クラス。

だが、1~2つ上のクラスなら判るとの事なので、かなり上位だと思われる。


大公・王クラス、もしかすると総裁クラスか?!

そうなると、こちらも上位のクラスの悪魔を呼んで調べるのが一番か。


誰を呼ぶかなぁ…………よし、パイモンにしよう。

見た目子供だから、孤児院でも違和感無いし。

それに王クラスだから、もし総裁クラスでも感知出来るだろ。


早速パイモンを召喚。

うん、違和感が無い。そこら辺で遊んでいそうだ。


「この街にカードがあるらしいんだけど、判る?」

「うん! 探してくるね!!」

「え?! お、おい!!」


返答も聞かずに走り去ってしまった。

もしかしたら、孤児院の子供に見つかり捕まる前に逃亡したのかも。

帰ってきたら結局捕まると思うんだけどなぁ。


さて、本格的にヒマになってしまった。

ラノベ主人公なら、ここらでチートを披露したり日本の何かを披露したりして人気者になるのだが。

俺にはそんな能力が無い。魔法も使えないし。

日本仕込みの能力? スマホで遊ぶか仕事に行って書類と格闘くらいしかしてないのに、何を披露しろと?

あっ、ちょっとだけ習った事のある、手品が出来る!

よし! これを見せてヒーローになるとしよう!


サクスと遊んでいた男の子3人が丁度来たので、お披露目する。


「ほらほら見て~。親指が……離れちゃった!」

「「「…………それ、左手の親指でしょ」」」


な、なんだと?! 一瞬で見破る?!

確かに右手の親指を90度に曲げて、左手の親指を見せて、そのまま左手と一緒に動かしたけども。


これが見破られたなら、もう俺に出来る手品は無い。

トランプでもあれば、忘年会で披露する為に練習したのが使えるんだがなぁ。

あれは苦労した……。何で一人一芸準備して披露しなきゃいけないんだよ。

しかも社長とかが審査員で点数付けるって……。

ああいうのもブラック企業って言うんだろうなぁ。


「トランプはありませんが、カードならあるではないですか」


アンドロマリウスに指摘されて気づいた。

そうか、君達のカードがあるじゃないか! これでカードマジックを披露する事にしよう。

病院に行ったら、顎に問題があるとの事。

そのまま歯医者へ直行したら、親不知の横にある歯を包んでいた物に菌が入り進んでいったとの事。

レーザー治療をして、抗生物質をもらいました。

このまま治れば良いのですが…。


ちなみに、虫歯があると言われました…。

どっちにしろ通院になりそうです。

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