093 どうしようもない事実
昨日は投稿予約を失敗したので、お詫びに本日も投稿します。
俺も大学まで行った。三流大学だが。
だから脳みそにそんな部分が無かったって事くらいは知っている。
だが、医大に行っていた訳ではないので、専門的な知識は無い。
教科書に載ってたのを見た程度しか知らない。
っていうか、一般人で見た事あるやつはヤバイだろ。
とにかく。地球人にはそんな部分は無い、と思う。
だが、調べる方法が無い。
こういう場合は、素直に悪魔に聞こう。
賢そうなやつを呼べば知ってるんじゃないだろうか。
誰を呼ぼうかな?
「久々だナ」
「そうだねぇ」
「……いきなりモフるのはどうかと思うガ」
イポスを召喚してみた。
相変わらず良い毛並みだ。
これもモフらずして何をモフると言うのか。
「何か聞きたい事があって呼んだのだろウ?」
「そうなんだよ」
「ではそちらを優先すべきダ」
むむむ、正論だ。
ではこうしよう。
俺は椅子に座り、イポスをこちらに向けて膝の上に乗せる。
これなら喋りながらモフれる! 完璧だ!
「……まぁ良いカ。それで何を聞きたイ?」
「“第3の目”について」
「ああ、なるほド。異世界人には無いゾ」
速攻で回答された!
「じゃあ、俺は魔法を」
「使えないナ」
「で、でも魔力はあるって話だけど?」
「体中を循環しているのは間違いではなイ。血液に乗って循環していル。
それが作用して筋力等は上がっているナ。だが、それらを集めて意図的に使用する器官が無イ」
なんという残酷な話だろうか。
魔力はある。だが使えない。そういう体じゃないから。
こればかりは努力とかの問題じゃない。
「見た目が同じようでも、色々と違いがあるのダ。
例えば骨の数もそうダ。異世界人よりも10本多いゾ」
「10本も?!」
「詳しく言えば、足の指の関節が1つ多いので、その分骨が多イ」
知らなかった!
でも他人の足の指なんか見ないから判る訳無いよね!
「逆に、体の作りが違うので、この世界の治癒魔法が通用しないから気をつけた方が良イ」
「えっ?! どういう事?!」
「人体に詳しく無いと、治せないでは無いカ。医療行為と同じなのだヨ。
無理矢理治癒魔法で治そうとすれば、悪化する可能性もあル」
それは例えば、「心臓の位置は右ね」と俺の体内を移動させられたら間違いなく死ぬ、って感じか。
ヤベぇじゃないか! 骨をくっつけるくらいにしてもらおう。
いや、待て。骨を作っている成分は同じなのか?
もし成分が違った場合、治癒魔法が成分にまで作用しているとしたら、治らないどころか悪化するな……。
「聞きたく無かった情報だよ……」
「そうカ? 聞いておいて良かった情報だと思うガ」
「確かにそうだけど……じゃあ俺が怪我したとか病気になった場合、どうすれば?」
「カードのポーションで治るだロ?」
「カードを使用してて、次の使用まで時間がかかる場合は?」
「悪魔マルバスかブエルを召喚して、治療してもらえば良いだロ?」
マルバスかブエルね。覚えておこう。
「って、その2枚は持ってないんだけど?!」
「頑張って探してくレ」
俺はこの先、その2枚を探す旅になるね。
最優先事項だ!
明日(金曜日)もいつも通りに投稿します。