表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
86/187

086 質問コーナー!

「質問コーナー!」

「……どうした、急に?」

「あまりにもヒマなので、聞きたい事を質問しようかと」

「そ、そうか。どんな質問だ?」

「ちょっと待って。今、メモ帳出すから」

「書き留めてる程、多いのか?!」


当たり前じゃないか。

折角異世界に居るんだ。ラノベでの疑問点や謎を解明する良い機会だぞ。

利用しないでどうする!


「1つ目の質問! 王族や貴族に美形が多い件。ムカつきます」

「さらっと自分の感情を盛り込むなよ……」

「美形にはこの感情は理解出来ないの! はい、答えて!」


美形には美形じゃない者の気持ちは判らないのです。


「え~とな……王族や貴族は政略結婚が多い。これは判るか?」

「ああ。知ってる」

「それは親同士が決める事もあるが、子供同士で決める事の方が実は多いんだ」

「えっ?! それは恋愛結婚って事?」


美形同士が恋愛結婚?

腹立つわ~。王太子の部屋にGが発生しろ!


「違う違う。相手の能力を認めて、自分の家に相応しいと思った相手に求婚するんだ。

 男から言う場合が多いが女から言う場合もある」

「相応しいって? 美形の自分には可愛い貴方が相応しいってか? 喧嘩売ってる?」

「違うってば!

 政治的手腕もそうだし、考え方や機転が利くとか。そういう事だよ。

 だから実は一般人と結婚する貴族も意外と居るんだぞ」


それは驚きな情報だった。

普通貴族は貴族同士と結婚するんだろ? それがラノベの決まりだ。


「一般人にも頭の良い人は当然居る。

 それを認めれば、求婚する。それが家の為になるからな」

「そんなのアリなの?」

「バカと結婚するより100倍良いだろ。

 誰もバカを家に入れたいとは思わないからな」


そりゃそうだけど。

散財する女と結婚して家が潰れるとか、ありそうだもんね。


「その辺は理解した。

 でもそれで美形が多い理由にはなってないんじゃないか?」

「おいおい。ちょっと考えれば判るだろ?

 能力が同じ女性が二人居たとして、普通の容姿の女性と美形の女性。どっちに求婚したい?」

「……」


すご~く納得な返答だ。

勿論美形の方を選ぶに決まっている。


「それを長年繰り返してきているんだ。美形が多い家系に美形が生まれるのは必然じゃないか?

 どの貴族もそれを繰り返している現在、美形が多くなるのは当然じゃないか?」

「……そういう仕組みなのか」

「後、王族は政略結婚が多い。特に他国との繋がりの為にな。

 他国の血が入ると変わった容姿の子が生まれる事が多い。これを美形とするかどうかは別だが」


あっ、それは判る。

ハーフの子とかクォーターの子とか、美形が多いイメージ。

見慣れていないだけかもしれないけど。


「なんとなく理解出来たよ」

「そりゃ良かった」

「ま、理解出来たとしても、ムカつく事には変わりないんだけどな!」


神様、世の中って不平等ですね。


「じゃあ次の質問です」

「……何問あるんだ?」

「現在の所、23問だけど何か?」

「多いな!」

「そう? 前から聞こうと思ってた事の一部だぞ? 思い出せた分だけで23問だ。

 実際はもっと沢山あるんだけどさ」

「……厳選してくれ」

「わがままだなぁ。しょうがない、そうしてあげるよ」

「何で上から目線なのか理解出来ないんだが?」

「気にしないで」

「…………」


厳選か。どれを聞こうかなぁ。


「じゃあ、これ! これを聞きます!

 バカな貴族の子供とか居ないの?」

「バカの定義は?」

「えっ? どういう事?」

「勉強が出来ないとか、記憶力が悪いとか、そういう意味のバカで良いのか?」

「ああ、違う違う。無駄に偉そうにするとか、そういう意味のバカ」

「居るぞ」

「やっぱり居るんだ!」


テンプレ通りですね!

で、主人公にケンカ売って返り討ちにあるんだろ?

負けた事で逆恨みして、更に恥を重ねるんだろ? 最後は親と一緒に処分される。

これぞテンプレ! 定番! お約束!


「……何で楽しそうなんだ?」

「期待出来そうな話が聞けると思ってさ」

「いや~、期待はずれになると思うぞ?」

「大丈夫だから。はい、話して!」

「……まぁ、良いけど」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ