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056 神からの手紙(2枚目)

俺のギフトが“聖人様(笑)”だった件。


遊んでるとしか思えん。

実際に遊んでるんだろうけど。


「こうかはね、『聖人様と呼ばれると羞恥心が1増える』だって!

 『羞恥心が100になると転げ回りたくなる』ってのもあったよ!」


イジメかな?

何の役にも立たないギフトって必要?


「あっ、ギフトのこうかが増えた!」

「えっ? 増える事ってあるのか?」

「ないよ! でも増えた!」


神様なら可能だろう。

聖人様なんてギフトは元々無かったはず。

新たに作る事が出来るなら、効果を増やすくらい簡単。

便利な効果なら良いなぁ。


「で、何が付いた? 便利?」

「えっとねぇ、『カードの効果を少し変更した。詳しくは手紙を読め』だって!」


……ギフトの効果で通信してくる件。


そこは通信欄ではありませんよ、神様。

手紙をインベントリに入れる事が出来るなら、他に渡し方があったと思います。


ガッカリしている俺。だが周囲は違った。

皆、目を輝かせている。

何? どうしたの?


「神様からの手紙だって?!」

「何が書いてあるの?!」

「信託ですか。気になりますね」

「そんなに気になる? ギフトでさえこんななのに、手紙に期待する?」

「「「する!」」」


期待するのか~。

カードの効果変更のお知らせなんだけどなぁ。

信仰ってすげぇ。


ところでカードの効果変更ってなんだろ?

日本では稀にあったけど。

新しいカードが発売されて、昔のカードが禁止になったりしてた。

たしか効果が強すぎるから、とか。


こういう禁止カードとかが増えると、面白くなくなるんだよねぇ。

ルール変更も同じ。


ま、考えていてもしょうがない。

手紙を読んでみるか。


インベントリから手紙を取り出す。本当に入ってたよ。

しかし手紙を取り出しただけで歓声を上げるのは止めて欲しい。


封筒から手紙を出す。

……この封筒、今のところ使い道は無い。

でもこれが本当のギフトではないだろうか?

前回の物もあるし、合計2つある。

何も書かれてないし、糊付けもされてないからほぼ未使用品っぽい。


「この封筒をあげるからおとなしくしてて」


そう言って2つ渡すと、王太子達は大興奮。

俺との温度差が凄い。巨大冷凍庫の中と外くらいの温度差だ。

まぁ、興味がそっちに移行してくれたので助かるけど。

さて、何が書いてあるのかな?


『よう。

 悪魔の能力はなんとなく理解したな?

 いやぁ~強すぎだよな。ヤバすぎる。

 ぶっちゃけ、総裁クラスでその世界の人間を殲滅出来るレベルだわ。

 勇者でも作らなきゃいけないかな(笑)


 冗談はおいといて。

 あまりに強すぎる為に、カードの内容を少しイジる事にした。

 と言っても弱体化させる訳じゃねぇ。


 補助カードだ。補助カード。

 持ってるだろ? 白羊宮とかそういうやつ。

 アレの効果は『白羊宮の悪魔の能力が上がる』なんだけど、現状で強いので意味無いよな。

 だから、もう少し使いやすくしてやったぞ。感謝しろ。


 新しくした効果は『白羊宮の悪魔の召喚可能時間を2倍にする。もしくは次回召喚までの時間を無くす』だ。

 便利だろ?

 使用時間が伸びれば出来る事も増えるだろ?

 すぐに次回召喚が出来るってのは、急に必要になった時に使える。

 お前は弱いからな、死なれちゃ困る。



 さて、ここからが本編だ。何度も読み返せ。


 捜し物について、ネットで調べてみた。

 今お前が居る国にヒントがあるらしいぞ。

 死ぬ気で探せ。意地でも見つけろ。


 まぁ俺も神だ。

 ヒントを見つければ褒美を与えよう。

 そういうのあった方がやる気が出るだろ?

 探せ。聖人様(笑)』


…………頭が痛くなってきた。

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