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003 イポス

3話目です。

外はまだ明るい。

午前中なんだろうか? それとも午後?

時計が欲しいな。

しかし天気は良さそう。気温もそんなに高くないし、なにより湿度が少ない。

住みやすそうだな~。


「呼び出しておいて、現実逃避はどうかと思うゾ」

「あっ、喋るんだ……」

「悪魔だから、喋るだろウ」


現実逃避したくもなるよ。デカすぎだろ。

獅子の姿って書いてあるからある程度のサイズは想像してたけど、部屋一杯に出るとは思わなかった。

俺なんか現在絶賛窓際中だからね! 押し付けられてるんだから!


「なぁ、邪魔なんだけど……」

「ふむ、確かニ。サイズを変えるカ」


そう言って柴犬サイズになったイポス。


「最初からそうしてくれよ!」

「すまなイ。初召喚だから、調子にのってしまっタ」

「サイズが変えられるのか。じゃあもう少し小さくなれるか?」

「あぁ、可能ダ」


そう言うと子犬サイズに変化。


「これで良いカ?」

「うん。じゃあこっちに来てくれ」

「うム。……って何をやってル?!」

「えっ? モフってるんだけど?」


小さいライオンですよ?! 足はガチョウだけど。

モフるに決まってるじゃないか! しっぽはウサギだけど。

モフらない訳が無いだろ!


「……用があって召喚したのではないのカ?」

「用はあるが、とりあえずモフってからね」




10分後。

堪能したぜ! 本音はまだまだイケるが、現状把握が先だ。

じゃあモフるなよって意見は聞かないぜ!


「さて、イポスよ。現状が知りたい」

「……キリっとした顔を今更しても無駄だと思うゾ」

「うるさいな。とにかく、現状を教えてくれ。知識の補完が出来るんだろ?」

「知識の補完とは、知っている情報を補完するのダ。まず、知っている情報を提示して欲しイ」

「了解。最初にイポスはモフると気持ちが良い」

「当然だが、そういう情報は求めて無いのだガ?」

「冗談だよ。えっと、神にこの世界に送られてきた。この場所はどこかの街の売家の中。これでどうだ?」


情報と言えるか判らないレベルだ。

でもこれくらいしか判ってないんだよね。

言った俺が言うのもなんだけど、こんな情報で補完なんか出来るんだろうか?


「うム。ここはアルメゲン王国内のシトニーという街ダ。王都から東に100km程の位置にあル。

 この家はホラ一家三人が住んで居たが、子供が病気になり治療のために王都に引っ越しタ。

 売値は40万ゴールドだったが、販売は60万ゴールドになっていル。

 ここは二階の子ども部屋、隣に夫婦の部屋、一階にリビングとキッチン、トイレと風呂があル。

 それから……」

「ストップ!! 家の事は判った!!」


これで補完?! ほとんどの情報を網羅してるじゃないか!

裏道とかに居そうな怪しい情報屋もビックリだぞ?

イポスがいれば、情報屋として生きていけそうだな。

悪魔、恐るべし!


「家の事は判ったから、神の情報とか俺の事とかを教えてくれよ」

「うム。それならインベントリ内にある『神からの手紙』を読む方が早いだろウ」

「あ~、そういえばそんなの入ってたな」

「それに詳しく書いてあるゾ」

「そうなのか?」

「うム。それを読んで、まだ判らない事を聞いてくれた方が良いだろウ」

「了~解」


本当はイヤな感じしかしなかったので読みたくなかったんだが。

イポスがそう言うんだ、読んでみようじゃないか。

本日の投稿はここで終わりです。

明日1話投稿し、そこからは2日に1度になります。


お読みいただき、ありがとうございます。

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