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182 準備は万全

外に居ても指輪が痛いと感じだした頃、スケルトンから連絡が来た。


……そうか。

勇者がこっちに向かってきたか。

夜も更けてきて村以外は真っ暗の中来るのか。


いや、単純に業務を終わらせてから向かってるのかもしれないね。

勇者的には魔王誕生だと思ってるはずだけど、業務優先って問題あるかも?


あ~でも、RPGだと主人公が行動しないと侵略も進行しないので大丈夫なのか?

魔王城で来るのを待っててくれるもんね。




勇者が来るとなれば、こちらも準備をしなくては。


王太子や姫様、アイザックさんには既に別れを告げている。

回収出来れば元の世界に帰してもらえるだろうし。

失敗した場合はこの世界に居る必要が無くなるから、どうなるか判らない。

王様にも手紙を書いておいた。


これからやる準備とは、簡単な事。

俺が横穴に隠れるだけ。


後は、悪魔を全員召喚する事。

随時投入なんてバカな事はしない。

総力戦だ。


あっ、そうそう。

アモンを呼び出したついでに、この横穴にもう一つ機能を追加してもらった。

金貨の大きさの穴をミスリルに開けてもらい、それを地上まで伸ばしておいたんだ。

その中に火を吐いてもらっただけ。

これによって、土の穴の壁面が硬質化して崩れなくなるのと同時に、伝声管のようにもなる。


距離があるので耳をくっつけても大声くらいしか聞こえないけど、無いよりはマシ。

もし勇者の穴への侵入を許してしまっても、大声を出してもらえれば判るって事だ。

素晴らしいアイデア!

出したの俺じゃないけど。隊長さん、ありがとうございます。




個々の悪魔は軍勢を呼び出す事が出来る。

軍勢は666体なんだってさ。

今回呼べた悪魔は全部で22体。

つまり14652体も異形の者が現れる。


……うん、ここだけ世紀末だね!

魔王出現と言われても不思議じゃない!



鑑定能力のあるバイモンは俺と共に穴の中で待機。

見た目が4歳くらいの男の子なので、さすがに戦闘には参加させられないわ。

王クラスなので強いとは思うけどね。

バイモン曰く「万が一の場合にますたぁを守ります!」との事。


ザガンは引き続き穴掘りという名の金貨作りを継続。


教会や信者から信頼を得る事が出来るベリアルのような能力が戦闘向きでは無い悪魔は、穴の入り口辺りで戦うらしい。

その前には呼び出した軍勢で陣形を形成。


ヒトデの姿のデカラビアは一人では移動出来ないので、他の悪魔の上に乗っている。

呼ばなくても良かったんじゃね?と思ったが、666体の悪魔が必要だし仲間はずれはダメと言われた。


暗殺術の使い手であるグラシアやアミ達が先頭に立っている。

見た目がマルチーズなグラシア。炎を纏った人間の姿のアミ。

う~ん、体が燃えている人が犬の散歩をしているようにも見える。

……シュールだ。


しかし、総裁クラスがアミ1枚ってのが痛い。

後6枚あるんだけど、せめて後2~3枚は欲しかった。

予想外に早く見つけたのが原因なんだろうけど。


無い物ねだりしてもしょうがない。


さあ、勇者がたどり着くのが早いか、穴が貫通するのが早いか、勝負だ!!

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