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178 コケコケ

続々と金貨が運ばれてくる。

その量にビクビクしてしまうわ。

日本で考えれば、ゴミ袋に万札が詰め込まれた物が次々に渡されるような感じ。

一袋いくらか気になってしまう。


しかし逆に考えれば、袋の体積ほどしかミスリルを削れていないという事でもある。

現在は10袋なので、やっと1立方メートルだけ掘れたところかな?

という事は、ミスリルの層は少なくとも1m以上はあるという事になる。

厚いね。




袋の数が100を超えると、もう驚かなくなるね。

ビビリを過ぎて、もう無ですよ。無。

作業頑張ってるな~と眺めるだけ。

現実逃避とも言う。


ってボ~っとしてたら、コカトリスが俺の前にやってきた。

金貨の入った袋は王太子の居る所にもっていくように指示したので、こっちに来るのはおかしい。


「どうした?」

「コケー!」


なにやら興奮している。

よく見れば…………しっぽのヘビがスケルトンを咥えている!


「お前、何やってんだよ!」

「コケコケ、コーケコケ、コッココケコケ」

「ふむふむ……って判るか!」


コケコケ言われても理解出来る訳無いだろ!

翻訳するかもしれないけどしないかもしれないコンニャク、でも持って来いよ!


コカトリスは振り向き、スケルトンをこちらに向けた。

うわぁ、首の骨を噛んでるよ……。

人間だったら確実に死んでる場所だ。


だが、スケルトンは平気なようで。

……頭蓋骨って外れないのか? 大丈夫?


関係無い所に注目してる事に気づいたのか、スケルトンが何かを手渡してきた。


「あっ、これを渡したかったの……か…………って、これ! 石板じゃん!!」


まさかの石板2枚目です!

書かれているのは、亀!!


「もしかして、カバの石板があった所から北に向かった?」


コクコクと頷くスケルトン。

首を咥えられているからやりにくそうだけど。


「じゃあ、カバの石板とこの亀の石板との距離は判る?」

コクコク

「って事は、その距離の半分の場所から東西に掘ってみてほしい」


そう言うと、スケルトンは何故か籠手をコカトリスの羽毛の中から取り出して装備した。

と思ったらすぐに外した。

あっ、ジェスチャーか?!


籠手を外したから……素手? 正解らしい。

ジャンケンのチョキ? 外れか。 じゃあ単純に2? 正解。

上を前に出して握り上下にフラフラ……運転? あっ前のめりになった。事故か? 正解らしい。

顔を突き出した。顎を出してるとも言える。 アイーン? 違う? 猪木? 違う?

自分を抱くポーズが追加された。しかもちょっと背伸びしてる。……キスか? 惜しい? 接吻? 惜しい?

チュウ? 当たり!


以上ですか。

「素手」「2」「事故」「チュウ」

「既に実行中」!!

大正解のようだ。


そうか、既に実行中なのか。

さすがだ。

これで発見されれば、ここが最大級に怪しいって事になるね。


「ところで、その間の距離はどれくらいあったの?」


そう問いかけるとスケルトンは、地面に520mと書いた。

なかなかの距離だね。


……


…………


………………文字で伝えられるじゃん! ジェスチャー不必要じゃん!!

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