表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
174/187

174 えっ? たいまつ?

穴の最下層まで皆で降りた。

底は硬く、石畳みたいになっている。


「この足元のがミスリル?」

「多分そうだろう。俺もこうやって埋まっているのは見た事が無い」

「隊長さんは?」

「私も分かりません。しかし確かに硬そうですな」


そう言って持っていた剣で床をコツコツと叩いている。


「私の剣には少量のミスリルが含有されているのですが、それでも削る事が出来ません」


まぁ、少量含有とその物とでは比べようが無いね。

ただ、削れないって事は、ミスリル認定になるのかな?


「これが全部ミスリルだったとして、これだけ硬いならどうやって掘り出すんだ?」

「ミスリルで作られたピッケルで、少しずつ削るしか無いだろうな」


同じ材質なら削れるって事か。

確か地球でもそんなのあったなぁ。

ダイヤモンドを削るのに、ダイヤモンドの粉を接着した物を使うんだったと思う。


「魔法とかで取り出せないの?」

「言ったように魔法は吸収されるのだ。人力しかない」


そう言えばそうだった。

テンプレで言えば、何故か魔法で発掘出来たり加工出来たりするんだけどな。


「待てよ? 魔法?」

「どうしたん?」

「魔法は無理だが、悪魔の能力なら可能なんじゃないか?」

「う~ん、どうだろ?」

「良さそうな能力の悪魔が居るなら試してもらえないか?」


ミスリルを発掘出来る能力?

そんなの居たっけ?


「まぁ、ちょっと見てみようか。

 ……って、ここは暗すぎるわ。一旦出ようよ」

「そうだな。たいまつが設置してあるが、暑いし、息苦しい感じもするしな」


……よく考えたら、この中って危険なんじゃないか?!

ほら、マンホールの中で中毒で死亡なんてニュースでしてたし!

たいまつなんか焚いてるから、酸素が足りないんじゃない?!

それに何らかのガスでも発生してたら大変!


俺達は逃げるように穴を出た。


「よく考えたら、何で穴の中なのにたいまつなんだよ!」

「だから言ってるだろ。魔法で明かりを作ってもミスリルに吸収されるんだ。

 人夫が平気だから失念してたぞ」


人夫が平気?

あっ、そうか。

働いてるのはスケルトンだもんな。

呼吸なんかしてなさそう。肺なんか無いんだもん。


しかし、スケルトンは魔物じゃないのかな?

魔物=魔力で動いている、っていうイメージなんだよね。

そうなると、ミスリルに魔力を吸収されて動けなくなりそう。

あくまでイメージだけど、違うのかな?

気にせず働いてくれてるから良いんだけどさ。


ちなみに現在スケルトンは、ミスリルの層に沿って、水平に掘り進んでいる。

ミスリルの層が無くなる所を探して、そこから下に向かう為だ。

人海戦術で4方に同時に進んでいる。

ほら、あれだ、ブランチマイニングとか言われる方法。アレ。

頑張って、降りる場所を見つけてもらいたい。

某ゲームのように溶岩を掘り当てて燃えないようにね?


さて、王太子の要望に答えようかね。


俺はカードを取り出して、能力を見てみた。



ん~……使えそうなのは、ザガンとセーレとベリトくらいかなぁ?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ