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158 外から見た意見

どうもイマイチ納得出来てない様子だ。

ここは観客と化していた王太子達の意見も聞いてみるとしよう。


「王太子様、どうでした?」

「いや、なかなか面白かったぞ」

「姫様は?」

「笑わせる為にやっていると知っているから良いんだけど……。

 知らない人はイジメているように見えるかも?」


それはなかなかの意見だ。

確かにそうだね。

最近はテレビでもバラエティと分かってるくせに、イジメだとか言う人が増えたからねぇ。


後、ヤラセだとかウルサイ。バラエティなんだから演出はあるだろ。

知ってて見てるんじゃないのかよ?と思う。

演者もオイシイと思ってやってるのに、そんな事を言われたら興ざめだわ。

それに強制してる訳じゃないので、不快に思うなら見なきゃ良いのに。

ま、そういうヤツは苦情を言う為に見てると思うんだよね。ヒマ人だなぁ。


しかしこの世界の場合は、お笑いという物が浸透していないのでしょうがない。

これをクリアするにはどうするか……。


「あっ、そうだ。

 最初に『これはお笑いです』とナレーションしてもらおう」

「それで納得しますかね?」

「支配人の気持ちは判る。

 だから、最初の2・3回は途中退席を認めよう」

「退席を認める、ですか?」

「そう。不快に思われたなら帰ってもらって結構。

 その場合は入場料をお返しします。ってやれば良いと思う」


テレビの場合は見ないという選択肢がある。

でも舞台の場合は、金払って来てるんだからね。

だから帰っても良いよ、お金は返しますよ、とすれば良いかな?


「なるほど、理解出来ました」

「ついでに言えば、時間で分けても良いかもね。

 お笑いは午前、ライブは午後、とか。

 通して見る場合は少し安い1日券を売れば、集客も出来るんじゃないかな?」

「しかしそうなると、午後の方が人が多いと思いますが」


まだお笑いは知られてないからなぁ。


「じゃあ、こうしよう。

 午前のお笑いの最後には、1曲だけ披露する。

 新作が出来た場合、ここで一番最初に披露する形を取ろう」


テレビもエンディングに披露してた。

初披露とか言えば、見る人は増えるんじゃないかな?


「判りました。

 他には集客出来るメリットのようなものはありますか?」

「他に? う~ん……あっ、そうだ。

 最初は“ヒーロー8”をメインにやるけど、その他のメンバーも何人か出しても良いよ。

 その中からリアクションとか面白い娘が居たらレギュラーにすれば良い。

 こうすれば、あまり出番の無い娘でも、出れるようになるでしょ。

 あぁ、言っとくけど、出たいからってわざとらしい態度とかはしちゃダメだよ?

 お客さんはダンスや歌以外の素の部分が見たいんだからね?」

「素を見せる事がメリットになりますか?」

「なる! 間違いない!」


なんせ日本では成功している方法だ。

素を見せる事で絶対にブレイクするはず!

高嶺の花には近寄りがたいが、親しみやすいと判れば更に人気になるはずだ!


「判りました。色々と検討して実行したいと思います」


ここで、俺は画期的な事を閃いた!

俺って天才なんじゃないか?と自画自賛したいほどだ!


「そこに居るヒジリ君には色々と伝授しておいた。

 企画担当に任命するから、彼から色々とアイデアをもらうと良い」

「えっ?!」

「ちょっとこっちおいで」


聞いてないよ~みたいな声を出さないで欲しい。


「君なら色々と知ってるでしょ?」

「そりゃ知ってますけど……」

「そういうのを教えてあげて欲しい。

 それに君ならファンとも近いだろ? ファンの意見も取り込みつつ、上手い事やってほしい」

「そ、そうですね! ファンの意見が届くのは良いですよね!」


ヒソヒソ話も終了。


「受けてくれるね?」

「判りました! 頑張ります!」


やったぜ!

これで勇者はしばらくは王都在住となる。

今の内に、探しに行こう!

悪魔を感知してもライブ中なら来れないだろ?

ライブの時間は判ってるから、その時間なら使えるぞ!

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