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東へ

朝になった。

目が覚めた。

昨日はいろいろとあった。

狐を助けたら女性が現れてそれが喋る狐になった。

そいつに契約をさせられて仲間を探しに行くことになった。

まぁきっと悪い夢でも見たんだろう。

何度かそう思った。

でもそうじゃないみたいだ。

現に僕の目の前で狐が欠伸をしている。

はぁとため息をついて起き上がった。


権兵衛が自分の毛先を整えながらこう言った。

「今日出発するぞ。」

「どこに? 大学はどうすればいいんだよ?」

「アメリカだ。 まずは青竜を探しに行く。 大学なんて休め。」

「休めるか。 僕は大学へ行くぞ。」

権兵衛は舌打ちをした。

「おい、お前の携帯電話貸せ。」

権兵衛は携帯を強引に奪い取った。

「おい、お前なんか声を発せ。」

声を発せと急にいわれても・・・

しかたなく「あー」と言った。

「九尾の力<声色変化>」

「どうしたんだ?」

「お前の声を使えるようになったのさ。」

権兵衛が僕の声で喋ってくる。

「今からお前の親に電話を掛けるぞ。」

そう言うなり電話をかけた。

「もしもしお母さん。 俺だけどオレオレ。」

「オレオレ詐欺ですか。」

母親はそう言うなり電話を切った。

「おい、お前の親電話を切りやがったぞ。 人間ってのは挨拶もできないのかよ。」

「まぁそういう犯罪があるからね。 あと僕の声するのやめて。」

「今から声を変えるよ。 九尾の力<声色変化>」

「声を変えられるなんてなかなかやるね。」

「当たり前だ。 一度その声を聴けばその声に変化することができる。」

今度は母親の声でそう喋った。

「今から大学に電話を掛ける。 固定電話貸せ。 大学の電話番号も教えろ。」

電話番号を教えた。

「もしもし山坂です。」

「どちらの山坂さんですか?」

権兵衛がこちらを振り向いた。

「お前どこの山坂だよ。」

「生物学部動物科二回生の山坂だよ。」

権兵衛が受話器にまた向かった。

「生物学部動物科二回生の山坂の母です。 息子が体調を崩しましてしばらく大学を休みます。 理由については詳しいことは述べられません。 さようなら。」

「了解しました。」

権兵衛が受話器を置いた。

「九尾の力<声色変化>解」

「大学のほうは何とかなったけどアメリカまでどうやって行くの? パスポートもお金もないよ。」

「なんか紙切れ持って来い。」

権兵衛の声に戻った。

指示通りノートの切れ端を持って行った。

権兵衛はそれを千切った。

「長期滞在になるかもしれないからビザもあるほうがいいな。 関係書類も必要だな。」

そう呟きながら権兵衛は千切った紙を並べた。

「九尾の力<物体変化>」

ぼわんと煙が出た。

先ほどの紙切れはパスポートやビザ等になっていた。

「ちょっとこれ違法でしょ。」

「俺との契約を破るのか? 俺に殺されるのとどっちがいいんだ!」

「はいはい何でも言うこと聞きます。 よい子は真似しないでね。」

「もう一枚紙切れ持って来い。」

またノートの切れ端を持って行った。

権兵衛はそれを千切り並べた。

「九尾の力<物体変化>」

切れ端が一万円や100ドル札になった。

「からの九尾の力<物体影分身>」

お金が増えた。

「これも違法だけど・・・ よい子は真似しないでね。」

「人間が勝手に決めたルールになぜ九尾が従わなければいけない。」

「人間の皆は法律を守ろうね。」

「さっきから誰にしゃべってるんだ。 空港行くぞ。」

大量の金をアタッシュケースに詰め込み着替えなどを大きいトランクに詰め込んで空港へ向かった。


空港に着いた。

「ちゃんと人間に変化するんだね。」

「絡まれたら厄介だからな。」

「どうせなら昨日みたいに女性に化けてほしかったな。」

「あんなのまっぴらだ。 俺はこういうのに化けるのが本望だ。」

「黄色い髪に青い目に猫のような髭どうみても日本人じゃないよね。」

「知るか。 人種とか関係ない。」

「そういえば予約とってないよ。」

「俺に任せろ。 受付に行くぞ。」


受付に向かった。

「今日出発するアメリカのアリゾナまでの飛行機の便の予約をしたい。」

「そちらは予約が埋まっております。」

「九尾の力<催眠>」

「今日出発するアメリカのアリゾナまでの飛行機のファーストクラスを二名分予約したい。 というかすでにとってあるよな。」

「はい 山坂さんでよろしいでしょうか?」

「そうだ。 チケットをくれ。」

受付の人は権兵衛にチケットを二枚渡した。

その直後に受付に来た客二名が

「予約ができていないだとぉ! こっちは金払ったんだぞ!」

と怒っていた。

「なんで僕たちはチケットを手に入れることができたんだい?」

「九尾の力<催眠>をかけたのさ。 客二名分のチケットを渡すようにしたんだ。」

「よい子は真似しないでね。」

「よし飛行機が来るまでお土産でも買っとくか。」

「お土産?」

「青竜に会うんだ。 お土産がなきゃばつが悪いだろ。」

「お土産もって探せるほど今回の旅は余裕なのだろうか・・・


国際線の入り口でパスポートを見せ色々と処理をした。

いつ帰ってくるかわからないので処理が長かった。

飛行機に乗った。

さすがはファーストクラスだ。

ふかふかで広い座席だ。

「とりあえず到着するまでに今回の旅について説明をする。 モニターを見ろ。」

席についているモニターを見た。

「九尾の力<念写>」

モニターに映像が映った。

「映像で説明をする。 よく聞いておけよ。」


[青竜を探そう]

[青竜はアメリカのグランドキャニオンに住んでいるといわれている。]

[天気を変える力を持つ。]

[空中浮遊もできる。]

[青竜の好物は・・・]


青竜についての映像が延々と流れた。

知らぬ間にアリゾナに到着した。

「おう説明も終わったようだな。」

「青竜についてだいぶんわかりましたよ。 でもタダで乗ってるとはいえファーストクラスをもっと楽しみたかったよ。」

「まぁ映像見てただけでジュースももらえなかったもんな。」

「そのジュース権兵衛が飲んだだけじゃん。」

「そんなことより飛行機出るぞ。」


飛行機を降りた。

アメリカ大陸に上陸した。

さぁ青竜を探しに行こう。



どうも

青竜を探しにアメリカまでやってきましたね

はたして青竜はみつかるのか・・・

次回もお楽しみに

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