LOVEr.2―望まぬ再会―
―AM7:00―
目覚まし時計の針が、指した時間。
部屋に、五月蝿い程鳴り響き、俺は目を覚ます。
《ピピピピ…ピピピピ…カチッ》
『…ん。起きないと…』
カーテンの隙間から、暖かそうな陽の光が部屋にさしこんでいる。
俺はカーテンを開けて、リビングへ向かった。
すると、そこには・・・
『癒鶴…?』
高校の制服を着た、癒鶴の姿が見えた。
慌てて目をこすると、直ぐにソレは幻影だったと思い知らされた。
『ハハハ…考え過ぎかな…。癒鶴が俺の部屋にいる訳無いのにな…。』
苦笑いを浮かべた。
その時、ふと思い出した。
『そう言えば…、明日だったな。何着て行こうかな。』
すると、電話が鳴った。
《♪♪♪》
『ん?誰だ?こんな時間に…。?神無月…?あーっ!神無月 刃連!!うっわ、なつかしー!』
《ピッ。》
『はい、吠咲です。』
おもしろ半分で、からかってやろうとまるで知らない人と話すように電話に出た。
すると、案の定刃連は俺の演技に騙されて『え!?あっ!仁だよね!?』と、おどおどしながら、問い掛けてきた。
俺は反応が面白くて腹の底から、笑いが込み上げてきて久しぶりに、大きな声で爆笑した。
『ぷっ(笑)あっははははは』
俺の笑い声に、刃連はムッとした口調で話始めた。
久しぶりに聞いた、刃連の声は昔と全く変わっていなかった。
すると、刃連は、話を途中で切って同窓会の話に変えてきた。
『仁は、同窓会来るの?』
『おう、行くよ。』
他愛無い会話を、してると刃連は鋭く痛いところを突いてきた。
『仁、癒鶴に会うために同窓会来るんでしょ。』
俺は、ギクッとしてゴクリと唾を飲み、戸惑いを隠すように誤魔化した。
『いっ、嫌だなぁ〜…。みんなどうなってるか、気になるだけだよ〜…』
すると、刃連は疑うように『そう?』と言って同窓会話は終わった。
話が終わり電話を切ると、俺の心臓はバクバクと鳴って、五月蝿かった。
刃連は、昔から頭が良くて、妙に鋭いから少し苦手だった。
―次の日【同窓会】―
俺は、ネクタイをギュッとしめて会場へと足を踏み入れた。
中は凄く賑わっていた。
人数は100人ぐらいだろうか…人間がわんさかいる中で、一際目立つ人間がいた。
近づいてみると、目立っていた理由がわかった。
『!』
目立っていたソイツは、女が囲んでいて…綺麗な顔立ちで、スーツ姿が凄く良く似合っている…。
そう、癒鶴だったからだ。
「あー…全然変わってないな…癒鶴。」
俺は暫く、癒鶴を見ていた。
すると、後ろから『わっ!』と大きな声で威かされた。
驚いて後ろを向くと、昔と全然変わっていない、刃連がニヒヒと、イタズラっ子の様な笑みを浮かべて立っていた。
さっきの、刃連の声に気付いたのか、癒鶴が近づいてきた。
『…?しの…ぶ?…吠咲 仁だよね?!』
癒鶴がそう聞いてくると、俺はドキッとしてしまい、目を逸らし刃連を見たら、刃連は、ニタァと笑ってタタタタ…と走って行った。
もう、どう使用もなくなった俺は癒鶴の、問に答えた。
『そうだけど?お前、癒鶴だろ?』
答えを聞いた癒鶴は、ニコッと笑って一言『もう一度仁に会えてよかった…。』と言った。
俺は、癒鶴の何とも言えない表情にドキッとして、紛らわすように癒鶴に問いただした。
『…あのっ…さぁ、那雲に聞いたんだけど、お前…ニートなんだって?…いやぁ〜驚いたよ…w』
俺が気まずそうに言い、視線を癒鶴に向けると癒鶴は苦笑いを浮かべていた。
俺は、まずい事を言ったと思い、質問を訂正しようとしたら、癒鶴が答えた。
『いやぁ…いろいろあったんだよねッ…ハハハ…。』
俺はそれ以上聞けなかった。
俺は何処か、辛そうな癒鶴の顔を見て抱きしめてしまった。
「あんな事、聞かなきゃ良かった…。理由も無くニートになるような奴じゃないだろ…俺は馬鹿だ!これじゃ、過去の傷に塩を塗ったようなもんじゃないか!」
俺が望んだ再会は、こんなんじゃない!もっと…別のものだ…。
その後、同窓会が終わり、二次会があると言っていたが、俺は気が乗らずに家に帰った。
家に帰りつき、携帯を見ると着信メールが一通届いていた。
送り主は、癒鶴だった。
でも、今は癒鶴の事を考えるとたまらなく、抱きたくなる。
『あんな顔を見せられたら、我慢できる訳が無いんだ…。』
その日、俺は癒鶴のメールを見ずに携帯を放り投げ、勢いで俺はベットに倒れ込んみ、そのまま眠りについた。
LOVEr.2―望まぬ再会―
どうだったでしょうか、萌えたり面白かったなら幸いです。
これからは、ちょっと激しくなるので、キス以上が苦手な方はここから先はご遠慮下さい。
LOVEr.3は、まだ決まっていませんが、予定としては、今月中に投稿出来たらいいなと、考えおります。
これからも、宜しくお願いします<(..)>
Kagetsu Io
花月 來折
※申し訳ございませんが中途半端では有りますが、主要人物紹介をしたいと思います。
名前:仁井人 癒鶴
年齢:21歳
身長:175cm
性格:裏表がない何事にも正直。隠し事が苦手だけど、楽しい事は大好き。人に好かれやすい
名前:吠咲 仁
年齢:21歳
身長:188.6cm
性格:クールな基本無口。演技と人間観察が得意。騒がしいことは、大嫌い。人に嫌われやすい
名前:如下 那雲
年齢:21歳
身長:178.9cm
性格:他人には基本関心を持たない。だけど、友達の事となると感情移入しやすくなる。
仕事やプライベート外だと、ロボットのように冷たくなる。周りに敵が多い。
名前:神無月 刃連
年齢:21歳
身長:169.9cm
性格:友達大好き。感情移入しやすい。癒鶴とは、幼稚園の時からの親友。皆から可愛がられる。