その愛はどこまでもまっすぐで、綺麗で、強かった
ある所に一人の少女と一人の少年がいた。
二人の出会いも、思い出も、絆もどこも血だらけで、醜かった。
けれど、そんなできごとがありながらも
一どこまでも。その恋は 綺麗だった
少女は、親に実験施設に売り飛ばされた。そこで実験体として無理矢理彼女の中に『異形』の血を組み替えられた。
心が壊れ、痛みも感じなくなったある時、彼女はそれから死んでからも愛することになるある少年に出会う。
少年が所属する『異形』の組織が実験施設に攻め込んできたのだ。
その戦いのとき、二人は出会い、少年は彼女に恋し、名前をあげた。そして少女もまた、少年に恋に落ちることになる
一名前は?
少女を見た瞬間、何故だか分からないが、反射的に聞いていた少年
一名前なんてない。私は名前が付けられる前からずっと、ここにいるんだから
絶望のにじむ声で言う少女
一じゃあ、俺が付ける。
一俺はお前の事を××と呼ぶ。嫌なら、名前だと認めてくれなくてもいい
一あなたの…名前は?
一俺の名前は、優だ。
少年が付けた名前、それはもしかしたら、少女と出会ったときに沸き起こった感情だったかもしれない。
「あい」
少女と少年が大人になってからも、少女は名前と認めはしなかった。少年が付けた名前を、自分だけの宝物にしておきたかったのだ。
『つくられた異形』である彼女は彼の手助けをし、『異形』が消えたとき、彼を連れて逃げ、姿を目くらました。
そして、2人は、お互いを愛し、お互いを拒絶することなく、受け止めた。
一永遠に