ルースとジーク
お久しぶりです!
お待たせしました!
次に玻優が考えるべきなのは貴行とルースの関係性だろう。あの二人は顔付きが似ている。だけど、それよりも似ているところがあるような気がする。アレクには聞こうとは思うが、それ以前に自分でも考えを纏めておいた方がいいだろう。
「殿下。お茶をお持ち致しました。」
玻優にお茶を持ってきたのは見たこともない侍女だ。いつもお茶を持ってくるのは、アリアスなので玻優は不思議そうに小首を傾げたが、微笑んでお礼を言う。
その頃のジークリヒトは国王に呼び出された帰りであった。
「やあ、メロウシア卿。」
柱にもたれかかり、ジークリヒトに声をかけるのはルースだ。
「タシェリーク侯。また王后陛下のご機嫌伺いですか。」
「はは。まあそれもあるし、今日は王女殿下にも話があってね?」
ルースの言葉にジークリヒトは眉をぴくり、と動かす。
「殿下に会われたのですか?」
「そう。まあ、その話はあとで。...ジーク。私は私なりに君の代わりを演じた。まあ、あの偽善者の王太子は最後まで気づかなかったけどね。彼女は君のために王太子を演じた。それに君たちは気づかなかった。彼女の婚約者候補は初めは2人いた。私と君だ。結局は王后陛下のごり押しで私に決まったが。最後まで君には勝てなかったよ。ジーク。彼女は君を想って死んだ。」
「何が言いたいのですか?それ以上言うと、いくら貴方でも許されない。それはユフィエンヌ王女に対する不敬罪ですよ。」
ルースを厳しく睨みつけながら言うジークリヒトをルースは面白そうに見ている。
「本当に何で上手くいかないのかな。最近は本当にそう思うんだ。さてと、本題に入ろうか。」
「本題?」
「やっぱり私はアルシェラーサ殿下の味方にはならない。いや、なれないというのが正しいかな。アルシェラーサ殿下には王になられては困る。だから、その協力をしようと思ってね。素直に王女位を降りるならいい。でも降りないなら、ちょっと手荒な真似をしなきゃね?さて、君はどうする?ジーク。あの時と同じように見ているだけなのかな。」
ルースがそう言い終わると、ジークリヒトはルースを殺すような視線で見る。
「まあ、今の主の所に行ってあげるといい。今頃第一の駒が彼女をおもてなししているところだろうから。」
「なっ、貴様。...今の事陛下にも伝える。どうなるかわかっているだろうな。」
「お好きにどうぞ。」
ルースがそう言うと、ジークリヒトは走って玻優の元に行く。ルースはその後ろ姿を見て微笑む。
「これが僕なりの償いだ。そして、彼に頼まれた事をしてあげなくてはね。」
ルースは痛ましい表情を浮かべながら手を見つめる。
第39話いかがだったでしょうか?
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