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少女は王女になる!  作者: 綴
王宮編
13/48

玻優の悩み事

遅れてすみません!

第13話投稿いたしました!

 玻優は生活に何かが足りないと思っていた。朝起きて侍女やアリアスによって綺麗に着飾られ、その日その日の王女修行を受け、たまに休憩を挟み一日を終える。その日々は、ある意味充実しているものだ。玻優は学ぶことは嫌いじゃないので、この生活に文句はない。なら何故こんなにも満たされていないのだろうか。その答えは簡単に出せた。玻優は向こうの世界では武道を嗜んでおり、中でも剣道が得意だったのだが、この世界に来てから剣を握っていなかったので、何か足りなかったのであろう。


「ねえ、エント。貴方剣術は得意なのよね?」


「面白いことを言いますね。剣術が得意でなかったら、殿下の騎士なんてやれてませんよ。王族の騎士にはそれなりの剣術が求められますからね。」


 エントはいつも通り笑いながら言う。玻優はにやりと微笑んだ。


「ねえ、エント。お願いがあるの。私に剣術の稽古をつけてちょうだいよ。」


 玻優が頼むと、エントは珍しく眉間にシワを寄せた。ちょうどお茶を運んできたアリアスもその玻優の言葉を聞いて目を吊り上げる。


「とんでもないことですわ!殿下はいくら世継ぎの王女といっても、姫君なんですよ?剣など持つ必要はありません。」


 アリアスが怒ったように言う。


「剣で殴りかかってきた令嬢はどこの誰だったかしら...」


 玻優がそううそぶくように言うと、アリアスは少しばつが悪そうな表情を浮かべる。


「そういえば、殿下は何か武道でもされてたんですか?してない割には身のこなしが素晴らしかったですけど。」


 エントが聞くと玻優がこくんと頷く。


「剣もやったし、いろいろ武道はやったわね。...家の教育方針ってやつでね。」


 玻優は懐かしそうに呟くように言った。


「舞踏もやってて、武道までなんて、殿下は本当に多才な趣味ですね。ご両親が教育熱心だったんですか?」


 アリアスが聞くと玻優はぶんぶん、と首を横に激しく振る。


「まさか!うちの両親は子どもの自主性に基本的に任せる放任主義よ。まあ、怒る時は怒るけど...教育熱心だったのは私の祖父、父親の父親よ。まあ、だからなんでもやらされたなあ。」


 玻優は遠い目で言う。祖父は受けさせられる限りの教育を孫全員に与えた。だから祖父の孫はなんでもできたのだ。色々していくうちにそれぞれが得意分野を見つけていき、見つけられないのは孫では玻優だけである。玻優はその事を、負い目に思っていた。祖父はよく玻優にもきっとそのうち見つけられると言ってくれたものだ。


「へえ。殿下の祖父君ですか...」


「って!そんな話はどーでもいいのよ!剣が駄目ならなんでもいいから、体を動かしたいの!」


「へえ。そんな運動なさりたいとは知りませんでした。なら、今から運動しましょうか。殿下。」


 玻優にそう言った声は、弱冠怒っているようだった。


「...あら、ジーク。久しぶりね。」


「久しぶりね。じゃありません!王女ともあろう者が剣術をやりたいだの、体を動かしたいだの!殿下には自覚というものがないのですか?...そんなに体を動かしたいなら、今から舞踏の練習でもしましょう。その方があなたのためにもなります。」


 ジークリヒトは怒りながら言う。玻優は眉間にシワを寄せる。


「舞踏の今日の分の練習は終わったわよ。私もうあの眠い音楽はたくさんだわ。」


「全く!とりあえずお披露目が終わるまではおとなしくしていてください。明後日には王妃様との面会なんですからね。怪我でもされては困ります。」


 ジークリヒトがうるさく言うので、玻優もあきらめたのだった。玻優は仕方なくジェナードに出された宿題をすることにする。その準備のために、図書室に行くことにして部屋を出る。


「首尾は?」

「とりあえず引き込む一歩手前だ。あとはあの方次第だな。」


 エントが聞いた言葉にジークリヒトは簡潔に答えた。そのやりとりをしてから二人とも玻優の後を追う。


「ジェナード様には何の宿題を出されましたの?」


「確かね...えーと歴史学の本よ。それを読んでくるのが宿題。」


 玻優が答える。アリアスはそれを聞いて歴史の本を探そうとしたが、玻優は止めた。


「私、一人で探して見るからアリィはちょっとエントたちと一緒に待っていてくれない?」


「殿下。エントとジークにもそう言って御身から離されたではないですか。二人には出入り口を見ていてと言って私まで離されてはいざという時に...」


 アリアスがまだ言い募ろうとすると玻優は安心させるように笑った。


「大丈夫よ。私にはこれがあるし、いざという時なんてこんなところじゃあそうそうないわ。...まだ納得できないならね、条件を出しましょ。30分たっても私が出てこなかったら呼びに来て。お願い!」


 玻優が両手を合わせて頼むとアリアスはため息をつく。


「仕方ないですね。30分だけですよ?」

「ありがとう!」


 アリアスが部屋から出ていったのを確認してから玻優は一冊の本を本棚から、取り出して椅子に座った。本は指定されていたのですぐに見つけられる。これなら恐らく10分も必要ないのは自分でもわかっていた。玻優は一人になりたかったのだ。こちらに来てから一人になるのは、滅多になかったから、少し疲れていたのだろう。最近の玻優には悩みがある。それは...

第13話如何だったでしょうか?


次回こそは早めに投稿できるよう

がんばりたいです。

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