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狂楽傀儡

作者: 神田 霽婀

 光を望み楽に溺れ束縛される。


僕ハ壊レタオ人形。心ヲ持タナイタダノ器。魂トイウ歯車ニ動カサレル哀レナ傀儡。


何も感じない。何も聞こえない。何も見えない。何もわからない。


僕ハタダ終ワラナイ憎悪ノ夢ヲ見続ケル。


現実から逃避し全てを捨てて、楽だけがあるどこか遠い世界。それが僕の生きるべき場所であり、快楽を生み出す唯一の楽園。


僕ハソコニ存在シ、ソコデ命ノ灯火ヲ燃ヤスノダ。


夢は永遠の娯楽。現実は苦だけが潜む絶望と憎しみの地獄。この世は、苦楽の嵐で溢れている。


苦はキライ。楽はスキ。


僕ハ楽ニ依存スル。僕ハ癒シヲ求メル。僕ハ現実カラ背キ自分ノ世界ダケデ己ノ存在ヲ動カシ続ケル。



……僕ハ、悠久ノ刻ガ欲シイ。



痛みはいらない。ただ希望の光に当たっていたいのだ。


夢、闇、依存、欲望……ソレラガ僕ヲ突キ動カス。



生は甘き煌めき。死は快き消滅。夢は偽りの居場所。優しさは傷み。そして楽は、生命を清き欲へと誘ってくれる。




……僕ハ、永久ニ幸セデアリタイト願ウ。




夢の中で永く光を見よう。命を動かす刻の中で静かな幸福を望もう。白い闇の中で安らかに生きよう。





僕ハ幻想世界ノ中毒者。


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