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悪意の極意  作者: メイズ
1/13

Prologue さあ、始めようか

 善悪の定義について。


 俺、この世には大人が唱える善悪なんていう区別は本当は無いって、小さな頃から気がついていた。


 時代や場所や、その時々の支配者の都合によって人間が勝手に定義しているだけのものだって、遅くとも大人になって行く途中で、大抵の人は知ることになるはず。


 現実は、勝てば官軍負ければ賊軍。同じ人殺しでも "英雄" と "犯罪者" で、扱いは天と地だ。



 この世はとんでもなく不公平で理不尽で出来ている。


 けれどもそんなことを世のため人のために自分の人生を捧げてどうにかしよう、なーんて思うのは狂気の沙汰だ。それを感じるのは生まれながらの弱者の証なんだから、出自からしての敗者に何が出来るって言うんだ?



 俺たちは強大な強者の手のひらの上で転がされているが、大きさが違い過ぎてその強者の存在を見ることも感じることもない。


 それは神様みたいなもんだろう? 貪欲で狡猾な。


 ミジンコが束になったってクジラには太刀打ちなんか出来ないぜ? ほっとけよ。



 人が人生最初に出会う強者は親だ。


 親は自分の行動はさて置き、自分に都合のいいきれいごとだけを子どもに言い聞かせる。そして子どもを都合よく扱うために、当たり前のことにいちいち恩を着せ、子ども自らが意志を通すことにさえ罪悪感を植え付け、支配する。



 この世は、身勝手な醜い欲望を満たし、際限無く富を求める強者たちによる争い(ゲーム)の世界だ。


 神様だって人間という地球上のゴミのような存在が、あっちゃこっちゃでごちゃごちゃ争ってたってどうでもいいに決まってる。



 だ、か、ら───



 陰で誰が何をしようと、それは自由なんだ。



 この世は広いから俺と同じ感覚の持ち主が潜んでいるんじゃないかな? ねえ、キミはそう思わない?




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