優梨のその後と俊斗
友達の芽衣が自殺してしまった優梨…。友達の自殺の悲しみにも耐えながら、再び恋愛も頑張っていく。俊斗に、サッカー部のマネージャーになるのを断られた悲しみも少しづつ和らぎ始めてきた…。私(優梨)は高校二年生になった。どうしても、俊斗への思いは捨てきれないでいた。それに…そろそろ大学の受験勉強も始めなければならないという、複雑な思いだった。もう一回、俊斗に会いに行くことにした。グラウンドに着いた。
「あの…俊斗いますか…?」
「また来たの?マネージャーの話は、こないだ断ったハズだけど…」「ううん。そうじゃなくて…」「俊斗が言う、大事な試合が終わったらマネージャーになってもいいんでしょ…?」「あぁ…」「それだけ確認したかっただけだから…。じゃあね!」「・・・・」俊斗の後ろには、サッカー部の同級生の太一がいた…。こないだの優梨と俊斗のやりとりを見かねたように言った。「俊斗…。少し冷たくし過ぎてんじゃねぇのか?」
「俺らは次の試合で負けたら引退なんだぞ?そっちの方が大事だろ!」タタタタタ…俊斗は練習に戻って行った。一方優梨は気持の整理がつき、落ち着きを取り戻しつつあったのに・・・・また私(優梨)の身に不幸が襲う…。家に帰宅すると、家の中がなんだか騒がしかった。…
「もう…こんしよう」
「急に…れても」途切れ途切れだがそんな会話がしばらく続く…。カチャ…
「芽衣…。お父さんとお母さんな…、離婚することにしたんだ」「話合ってはみたんだが…、考えが合わんくてな…」ガタ・・・・
「ど、どういうこと!?」「・・・・・」そこに、姉の智菜が帰宅した。
「おねぇちゃん…うぅ゛・・・・」「優梨!?なんかあったの!?」それでも優梨は泣きやまない。
「お母さん…どうしたの!?アタシにもちゃんと説明してよ!!お母さん!!!」「あのね…智菜…」
「なに…?」「お父さんとお母さん、離婚することになったの。二人が落ち着くまでは頑張ろうと思うの…ごめんね」父は、
「優梨にも言ったんだが…考えが合わなくてな…。二人の為にもこういうことは、避けたかったんだが…無理だった」
「・・・・」
「少し、優梨と私にも話し合う時間をちょうだい…お母さんも言ってたけど、気持の整理がつくまでには、しばらく時間がかかりそうだから…」
「いいわよ…」ガチャ・・・・私達(智菜)は今、優梨の部屋で抜け殻のようになりながらも、色々話し合っている最中だ…。
「お姉ちゃん…」
「ん…?」
「どうしたらいいの…?今まで家族全員で頑張ってきたのに…うぅ゛…これから気持ちを切り替えて頑張ろうとしてたのに…お姉ちゃん…」「今は優梨も辛いと思うけど…一番辛い思いしてるのは、お母さんやお父さんなんじゃないかな?」「そっか…そうだよね」
「切り替えなきゃダメだよね」「うん!!お互いに辛いと思うけど、頑張ろうね!」
「うんっ!!」この後、お父さんとお母さんの離婚が成立し、親権はお母さんが取ることとなり、今優梨と智菜はお母さんと三人暮らしをしている。チチチチチチ・・・・「優梨っ!!智菜っ!!起きなさーい!」ムニャムニャ・・・・
「あっ!!遅刻しちゃう!」「行ってきまーす!」今日の朝のHRは、大学受験についての話だった。私(優梨)はとりあえず大学に行くことは決めてある…。俊斗も大学に進学するらしいので、一緒の大学に進学したかった。だけどサッカーの特待で行くらしいので無理だと思った。時が経ち・・・・高校生活最後の夏休みを迎えた。友達と遊びたい気持ちも山々だが、受験勉強もしなければならないので、そういうわけにはいかなかった。でも受験勉強よりも先に、芽衣のお墓参りに行った。ミーンミーンミーン・・・・「芽衣、元気っ!?ウチは元気だよ!」
「ホンっと受験勉強やだよ〜…」
「うちね、将来の夢が決まったんだ!」「それはねー…」フラフラ・・・・バタッ・・・・この後私は、倒れてしまい意識を失ってしまったのだ…。