1. 転生
俺は大神 浩介26歳のサラリーマンだ。今日も夜勤でお腹が空いたから某コンビニに来ている。
「うーん、今日はどのパンにするかなぁ?」
パンが好きだからってパンばかりだと体に毒か?
まぁ好きなものは仕方ないだろう。
「浩介くん これなんかどうかな?」
俺に菓子パンを勧めてくる彼女は瀬戸内 珠花黒髪のロングでスタイルが良く胸はあまり大きくないが…高校からの付き合いだ。
そして、みんなには秘密だが俺たちは付き合っている。
「ありがとう じゃあこれにしようかな」
珠花が勧めてくれた菓子パンを手に取りレジに向かう
「じゃあ私先に会社戻ってるねー」
会社の同僚にバレないようにという珠花なりの配慮なのだろう。
「あぁ 気をつけてな」
俺が珠花の後ろ姿に見惚れていると赤信号にも関わらず車が猛スピードで突っ込んできた。俺はなりふり構わず珠花のところまで走っていく。
間に合ってくれ!
「珠花!あぶないっ!」
ドンッ!!
しかし、俺は珠花を救う事ができず二人とも車に轢かれてしまう…俺の横には彼女が倒れている。
「珠花、助けられなくてごめんな」
「私の方こそ巻き込んじゃってごめんね…でも助けに来てくれたのは嬉しかったよ。最後に浩介くんの顔が見れてよかった」
そう言って彼女は目を閉じた。そして俺も意識がなくなった。
目が覚めたと思うと真っ暗な中に俺はいた。
「ここはどこだろう?何も見えないし、暑かったり寒かったりする。俺は車に轢かれて死んだんだよな?」
そんなことを考えていると…
<スキル 物理耐性を獲得しました>
<スキル 防寒 防熱を獲得しました>
<スキル 魔力探知を獲得しました>
スキル獲得?なんのことだ…?俺は死んだはずなんだけどな。ぼんやりと周りが見えるようになってきたな。洞窟…なのか?そんな事を考えているとはっきりと周りが見えるようになった
「やっぱりここは洞窟だな、どうしてこんなところに?車に轢かれて死んだと思ったんだがな」
俺はそんなことを考えながら水を飲むため近くにあった小川へ向かっていった。そこで水面に映る自分の姿に驚いた。
「スライム!?」
俺の体はなんとスライムになっていたのだった。
俺が驚いていると後ろから声をかけられた。
「ねぇ、もしかしてコウスケくん?」
「え?あぁうんそうだけど…ってもしかしてトモカか!?」
俺たちは二人揃ってスライムに転生したみたいだった。