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パパは破壊神(デストロイヤー)  作者: 空風林
第一章 北方争乱篇(上)
11/21

◇Two nights carnival その8◇

何とか予定通り更新できました。

よろしくお願いします。


「お待ちください。」


湖畔に向かおうとした俺たちを

クラースさんが呼び止めた。


「どうしました?」

「策敵をしていた眷属の反応が、

 複数同時に消えました。

 なんらかの範囲攻撃が行われたと予想されます。

 全員で行くのは少々危険かと。」


範囲攻撃か。

俺は、まだその手の攻撃をしてくる魔獣と戦った経験はない。

しかし、その危険性は多少なりとも想像はついた。

最悪の場合、一撃で全滅があり得るという事だ。


「どうしたらいい?」

「まずは、私とカトリーナ様で偵察に当たります。」

「えっ!?私?」

「はい。神眼で敵の解析をして頂ければと。」

「分かったわ。でも、神眼を解放状態にすると、

 私、5秒で魔粒子切れて動けなくなるんだけど。」


うわぁ。微妙に面倒くせぇ。

カトリーナらしいと言えばらしいんだが。


「そこは私が責任を持って、安全地帯までお連れします。」

「頼んだわよ。」

「はい。お任せを。」

「俺たちはどうすれば?」

象太郎しょうたろう様とロタ様は、

 付近で待機しておいて頂ければと思います。」

「わかった!」

「了解!」

「俺はぁ?」

「シヴァ様はいざと言う時の切り札として、

 ご自身の判断で行動して頂けると助かります。」

「おやす、、分かったぁ。」


おい。今、確実に『おやすみ』と言いかけたよな?


「では、先行致します。」


言うと低空で飛行しだすクラース。

カトリーナが後に続く。

俺たちは少し距離をおいて追いかけた。


湖畔に着くと、

クラースとカトリーナは、

既に蛇もどきヴィッシーと10mほどの距離で

対峙していた。


あれは!ブラキオサウルス!!


陸に上がった事により、

その全体を見る事が出来て初めて分かったのだが、

俺たちが蛇だと思った部分は、実は長い首だった様だ。


ブラキオサウルスと少し違うのは、前脚と後ろ脚に、

ちゃんと指らしきモノがついている事だ。爪も鋭い。


しかし、二足立ちをするには胴体の太さに対して、

脚が若干短かい気がする。

あれ、立てるのかな?しかし、、


それにしてもデカい!

30m近くあるんじゃないか?


俺たちは、森の切れ目ギリギリの場所から、

二人と一匹の様子を慎重に観察した。


ぼぉっと月を眺めていたヴィッシーは、

クラースさん達に気付き、

ジッと視ながら、少し、首を傾げた後、

すぐに視線を逸らした。


一瞬、珍しいモノを見ている表情だと感じたが、

実際、どの程度の知性があるかは疑問だ。

今のところ動く様子はない。

獲物という認識がないのかもしれない。


クラースさんは落ち着いて見える。流石だ。

カトリーナは、、ビビってるな。

背越しだが顔が目に浮かぶ。

まぁ、あのサイズじゃ無理もない。


「カトリーナ様。神眼を。」

「了解!!」


のそ。


二人の声に反応し、ヴィッシーが、二人の方を向き直した。

カトリーナは、後ろに跳びのき、少し距離をとる。


そして、一度瞳を閉じ、一気に開くカトリーナ。

クワッ!っと見開いた瞳が金色に変わり、眩い光を放つ。


全知魔の嗜みアコンプリッシュメント・オブ・ラプラス!!』


月明かりしかない夜の闇を、

カトリーナの眼光が照らし出した。

目から怪光線とか、どっかの大魔王みたいだ。


突然の強い光に、驚いたヴィッシーは咆哮をあげた。


「キャアァァッッ!!」

「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」


えっ?何その咆哮ひめい。ちょっと可愛い。


『キャアァァッッ!!』がヴィッシーで、

「ぎゃぁぁぁぁぁ!!』がカトリーナだったのは言うまでもない事だ。


俺たちは唖然とした。

多分、クラースさんさえも。

だから、その一撃を彼は躱す事が出来なかった。


「イヤァァァァ!!」


尻尾をブンッと振り回しながら、

背を向けるヴィッシー。


巻き込まれたクラースさんが吹き飛ばされ、

俺とロタの脇を通り過ぎ、飛んで行く。


いくつもの木々が次々になぎ倒され、

ズシーンという音と共に土煙りをあげた。

パワーがヤバい。


ヴィッシーはまだ暴れ続けている。

その足下にはカトリーナがへたり込んでいた。


大騒ぎしてないトコをみると、

魔粒子を使い果たし、

得意の白目状態なのは間違いないだろう。


俺は飛び出していた。


間一髪。

カトリーナが踏み潰されるのを回避出来たのは僥倖ぎょうこうだった。

ほぼ同時に飛び出していたロタは、俺たちをを庇う位置取りで、剣を構えていた。


象太郎しょうたろう!大丈夫か!」

「なんとか。」

「どうする?」

「ロタはカトリーナを安全な所まで運んでくれ。

 出来れば、クラースさんの回収も頼む。」

象太郎しょうたろうは?」

「俺は、ここで逃げ回る!!」


戦うとは言わない。

だって、コレと言って戦闘手段ないからね。俺。

異世界冒険パーティーのマスターが戦闘手段なしとか

冷静に考えると結構レアだな。


「それじゃ象太郎しょうたろうが!」

「大丈夫だ。決して戦いはしないで逃げに徹するから。

 それより、二人を頼む。」


ロタを見る目に力を込める。


「チッ。絶対無理すんじゃねぇぞ。」


言うと、カトリーナを抱え、ロタが走りだした。

取りあえず、コレで全滅だけは免れた。


「さてと。」


俺には試してみたい事があった。

さっきから見てると、コイツ話せるみたいだ。


言葉が通じる相手なら、何も戦うばかりが能じゃない。

最後の手段として、戦闘の覚悟はしておかなければいけないと思う。

けど、話し合いで済ませられるならば、それに越した事はないのだ。


「なぁ!アンタ!言葉通じるのか?」


俺は声を掛けてみた。


「なっ何よ!アンタも光る気?」

「・・いや、俺は光らないよ。」

「嘘。男の人はいつもそう。騙されて泣くのはいつだって女よ。」


おい。何の話してんだコイツ。


「取りあえず俺の話を聞いてくれないか?」

「ナンパ?コレがナンパってヤツ!?」

「いや、ナンパではなくてだな、、」

「馬鹿にしないで!私、そんなにふしだらな女じゃないわ!

 で、でも、、少しくらいならお話聞いてあげてもいいかな。」


なんか照れてる感じで、

お花を千切るかの様に、

眷属ジャッカルの屍骸の首を次々ぐヴィッシー。

絵づらだけ見るとかなりスプラッターだ。


「そ、そうか、ありがとな!」

「そんなんじゃないから!そんなんじゃないから!」


言いながら、さっき千切った屍骸の頭部をコチラに投げてくるヴィッシー。


まるで、バツーカ砲を連射してるかの様に、

辺りの地面が吹き飛び、土煙が上がる。


「おっおい!落ち着け!」


その時、上空で魔法陣が展開されているのに気づいた。

あの魔法陣は、、、クラースさんのとんでも魔法!!


「待ってくれ!クラースさん!!俺はコイツと話が!」


俺は必死に叫んだが、生首バツーカの爆音に掻き消されて、

その声が届く事はなかった。


魂貪尽死嵐ストームオブデスデヴァワー!!』


例のとんでも魔法がヴィッシーを襲う。


サイズがサイズなので、全身という訳にはいかなかったが、

それでも、首から上は完全に紫炎に包まれた。


「イタァ〜イ!!」


叫ぶヴィッシー。

紫炎の中で、みるみるミイラ化し、

ボロボロと崩れ落ちた肉の中から骨がむき出しになる。

しかし、砂化まではしなかった。


首から上のみ白骨。

まるで、復元途中の恐竜みたいな状態だ。

もう少し話してみたかったな。


象太郎しょうたろう様!大丈夫ですか!」


言いながらこちらに飛んでくるクラースさん。


「えぇ。」


クラースさんを責める事は出来ない。

逆の立場なら、俺でもそうしただろう。

出来る手段があったらの話だけど。


「ご無事で何よりです。」


片膝をつき、礼をするクラースさん。

しかし、俺は、別の一点を凝視していた。

ヴィッシーの頭部がスゴい速度で再生を始めていたのだ。


俺の視線に気づいたクラースさんが振り返る。

既にヴィッシーの眼には光が戻っていた。


「ヒッドォ〜イ!絶対許さないんだからぁ!!」


言うと涙目で湖に逃げ帰るヴイッシー。

俺たちは顔を見合わせるしかなかった。




キャンプに戻った俺たちは、

カトリーナの意識が戻るのを待って、作戦会議を始めた。


『あの魔術核は間違いなく、精霊のたぐいです!』


開口一番カトリーナは宣言した。


精霊とは、宇宙を形成するには、エネルギーが足りなかった世界の破片かけら

意思あるエネルギーの塊だと以前にカトリーナに教わった事がある。

ただ、イメージしてたのとは大分違うな。


小さくて、羽根とか生えてて、キラキラしてる感じを想像してた。

あんな巨大爬虫類が精霊とは、、深いなぁ。異世界。


俺とは対照的に、大きく納得したのはクラースさんだった。


『なるほど!それならば、あの再生能力は頷けます!!』


ここで、新事実が発覚したのだが、

精霊は物理的に肉体を壊しても、魔術核さえ無事なら、

消滅するという事はないらしい。


彼ら(彼女ら)は、

エネルギーに、概念ないし、意識が宿ったいわゆる精神生命体なので、

本体は魂であり、その主要器官である魔術核なのだそうだ。


つまり、肉体(物質)はあくまで魂の付属品。

エネルギーさえあればいくらでも再構築できるのだとか。

なんたるチートだ!


まぁ、それはいい。

問題はこれからどうするかだ。

俺は、彼女と会話した事を皆に告げた。


「それは人間不信になるわねぇ。」

「そうだな。

 心を開きかけた相手から、

 騙し討ちされたと勘違いしてるだろう。

 そういうの傷つくよなぁ。」


女子二人はヴィッシーに同情すること山の如しだ。

ロタが長めのセリフ言うとか珍しい。


「申し訳ありません。」

「いや!クラースさんは悪くないよ!」

「しかし、、、」

「立場が違えば、皆、似た様な行動に出ていたと思う。

 それに今は、反省よりも先に、今後の事を決めないと。」


そう。今後だ。

なんとか戦いは避けたい。


「とにかく、もう一度、会って、ちゃんと話がしたい。」


少しズレてる感は否めないが、悪いヤツには見えなかった。


「そうよね。誤解されたまますれ違う二人とか悲しすぎるわ。」

「しかし、この場合、誤解が解けさえすれば、

 反って打ち解けるという事はありませんか?」

「王道ね。ベタだわ。

 でも、女の子はそういうベタなのに、

 運命感じちゃったりするのよね〜♪」


あの、カトリーナさん、誰かの恋バナですか?


「ロタもそう思わない?」

「そうだな。悪くないな。そういうのも。」

「あれぇ?ロタってもしかしてベタ好き?意外に乙女♡」

「そ、そんなことないぞ!」

「やだぁ♡顔赤いぃ♡可愛い♡」

「いい加減にしろ!怒るぞ!」

「ぎゃぁぁぁ♡」


ハイ、ソコ、ガールズトークヤメテ。

後、カトリーナ。

せめてそう言う時は『きゃあ』と言え。


「とにかくだ!話し合いで済むなら、

 それに越した事はないと思うんだ。」

「その意見には賛成ね。」


ロタとじゃれていたカトリーナが不意に真顔になる。


「私も同感ですな。」


クラースさんも同意してくれた。


「戦って勝てる相手じゃないわ。

 あの精霊、最低でもNEWS基準でA4よ。」

「なんだって!!」


ロタが激しく動揺する。

クラースさんでさえも、多少動揺してるみたいだ。

そして、また俺一人置いてけぼりだ。


A4?何ソレ?コピー用紙?


「悪い。NEWS基準ってなに?」

「北界のN、東界のE、西界のW、南界のSを取ってNEWS。

 主要4界共通の軍事基準による戦闘力判定指数。それがNEWS基準よ。

 A4というのは、単体で1個大隊相当の戦力って事ね。」

「その1個大隊ってのが、どのくらいのもんなのか分からん。」

「北界で言うと、完全武装の私が500人ってトコ。」

「マジか!!」

「大マジ。」


半笑いで言うカトリーナ。

戦力差は絶望的というのがヒシヒシと伝わってきた。


「ちなみに、みんなのランクは?」

「私はE2。偵察班としてはこれでも高い方なんだけどねぇ。」

「私はD4だ。」

「私は軍人ではないので、正確な測定は受けておりませんが、

 セラフィーナ様のお話ではB3程度との事でした。」


詳しく聞いてみると、このNEWS基準と言うのはそれなりに厳密らしい。

まず、S〜Fの7段階に分けられ、更に1〜5の等級が存在する。

数字は小さいほど強いそうだ。


そして、単体Aランクというのは、

地方都市を軽く殲滅出来るくらいの戦力らしい。

皆のドン引きぶりが理解出来る。

少なくともパーティー単位で戦える相手じゃない。


「やはり、話し合いに持ち込むしかないか。」

「けど、それが失敗した時の事を考えておかないと

 全滅も充分あり得ますね。」

「戦闘になった場合、命をかけてでも、

 皆様が逃げる時間は稼がせて頂きます。

 そもそもこうなったのは、私に責任がありますゆえ。」

「クラースさん。それはダメだ。

 仮にそれで、俺たちが生き延びたとして、

 その後、クラースさん抜きでは先が見えない。」


沈黙が続く。

現状では出口が見えない。

その沈黙を破ったのは、

またしても起き抜けの親父だった。


「まともに戦わないで、魔術核だけ壊せばいいんじゃないかぁ?」

「それが簡単に出来ないからみんな悩んでるんだろ!」

「そうなのかぁ?」

「そもそも魔術核が何処にあるかも分からないんだぞ!」

「あっ魔術核の位置は分かりますよ。神眼で見たので。

 胴体の真ん中辺りです。」

「クラースさん。あの魔法で何とか出来ますか?」

「難しいですな。アレだけの巨体ですと、貫通は無理です。

 先ほどの感触から言えば、直径2m程度に絞り込めば、

 骨に到達し、多少モロくするくらいは望めると言った所でしょうか。」

「連発は?」

「申し訳ありません。1日一発が限度です。」

「骨までイケるなら、後は私が何とかする。」

「外部結界が破壊されていて、骨自体もモロくなってる状態というのが前提ですが、

 ロタの決め技なら、骨の物理的な破壊は恐らく可能なハズよ。」


おいおい。なんかイケそうじゃないか。


「ただ、現実的にはちょっと難しいわね。」

「そうですな。」

「あぁ。」

「えっ?なんで?」

「狙いでございます。

 かなりピンポイントに放てなければ、

 作戦の目的を果たせません。」

「タイミングも難しいぞ。私の決め技は多少なりともタメが必要だ。

 早過ぎたら巻き込まれるし、遅過ぎたら再生が始まっちまう。」


なるほど。

正確な位置が全員に分からないとどうにもならないか。

仮にカトリーナに神眼で視てもらったとしても、

しるしをつけるとかは無理だろう。

だって、アレ使うと白目しろめるし。


そして、印がつけられたとしても、タイミングは難しい。

一日一回しか撃てない魔法じゃ練習に何日かかるか分からない。

それに練習すること自体がかなり危険な行為だ。

間違って受けてしまったら、文字通り骨も残らない。


どうしたものか。


「なら、思考リンクを使えばいいんじゃないかぁ?」

「シヴァ様、、組めるんですか!?術式?」

「組めるぞぉ。」

「それならば!!」

「盛り上がってるトコ悪いが、思考リンク?なんだそれは?」

「父さん、説明は苦手だぞぉ。」


カトリーナをチラ見する親父。


「精神を繋いで、お互いの感覚と考えを共有出来る術式です!

 上級部隊の指揮官とかで使える人もいるんですが、

 基本、軍事機密なので、一般には知られてないレアな術式なんですよ!」

「そんなもんがあるのか!」

「あるぞぉ。」


なんでそんなもんが使えるのかは、後で追求するとして、

これで、希望は見えた。ただ、、殺したくはないな。

それは、甘い考えなのだろうか?


「取りあえず、戦闘になった際の目処はついた。

 これで通じないなら即時撤退というのを前提に、

 良く打ち合わせをしときたい。特に撤退手順を重点的にだ。」


通じるとは限らないからな。それに、、


「後、これは俺の個人的な希望なんだけど、

 出来うる限り、戦闘自体を回避する努力をしたいんだ。

 ダメかなぁ?」


反論はなかった。

これで、行動の指針は決まった。


その後、俺たちは、午前2時くらいまで、戦術を語りあった。

親父は寝ちまったけど。


俺的に嬉しかったのは、

護身用として、ロタが予備の剣をくれた事だ。

肉切り包丁スクラマサクスという武器らしい。


刃渡り70cmくらいの片刃直刀で、

先端から20cmほどは角度がついており、

大きなナイフといった印象を受けた。

突きにも斬撃にも威力を発揮する汎用性の高いデザインだ。


武器は男心を踊らせる。

俺はキラキラした目で、ロタの手を両手で握り、

感謝の言葉を掛けたのだが、

ロタはダッシュで逃げてしまった。

やっぱ、俺、嫌われてる?


取りあえず、みんなは一休みすると言って解散になったが、

今日も特に戦闘に参加しなかった俺は、

体力が有り余っていた。


なので、早速、剣を振り回す事にした。


木の枝と違い、重量があるので、重心が持っていかれる。

全力で振るとよろけてしまうのだ。

しかも、しならないから、風切り音とかまるで出ない。

なるほど。弱い。全く使い物にならないくらいに。


それが逆に楽しいと感じる。


だって、底辺に居るからには、何をやっても取りあえずは上がる。

ここまで酷ければ、上達の壁とかはまだまだ先の話だろう。

ならば、今は楽しむべきだ。


俺は、欲しかった玩具おもちゃを買ってもらった子供の様に、

ひたすら剣を振り続けた。


人間界あっちに居た時に比べ、劇的にタフなのは、

魔術核とやらが機能しているからだろう。


そして、時は過ぎ、

朝日が差して来た頃、俺の体力は尽きた。


草の上に身体を投げ出し、大の字になる俺。

木漏れ日が優しい。


そこにロタがやって来た。


「一晩中やってたのか?」

「楽しくなっちゃって。」


なんとなく言い訳っぽい言い方をする俺。

子供っぽさ全開は、間もなくアラサーと呼ばれる身としては、

少々気恥ずかしい。


「それは大切なことだ。」


あれ?今、もしかして、微笑んだ?

逆光なので、良く見えなかった。

そのまま、隣に座るロタ。

木漏れ日に照らされ、そよ風に軽く髪が揺れている。

そのさまは、綺麗とか通り越してもはや神々しくすらあった。


えっ?女神?思わず見蕩みとれてしまう俺。

その視線に気づいたロタは、慌てて顔を背ける。


「ジロジロ視んじゃねぇよ。」

「あっ!悪い!あんま綺麗だったからつい、、。」

「喧嘩売ってんのか?」


会話が成立しない。


胡座あぐら頬杖ほおづえで顔を背けているロタ。

しかし、今日はいつもの様に、スグに立ち去らない。

珍しい事もあるものだ。


本来なら、気まずい空気にストレスを感じるハズのシチュエーションなのだが、

不思議と逆にリラックスしてしまった。疲れ過ぎなのか?


言葉にするのは難しいが、安心感みたいなモノに包まれて、

気づくと俺は寝てしまった。


その安らかな眠りを断ち切ったのは、

相も変わらずけたたましいカトリーナの声だった。


象太郎しょうたろうさん!!出ました!!」

話があまり進みませんでした汗

次回更新は5日夜を予定しています。

よろしくお願いします。

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