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第42話

 俺はポップコーンを片手に座っている。目の前には巨大なスクリーンあり、オススメ映画のCMが流れている。まだ上映時間前なので人が入ってきている。


「まだ始まらないな。さっさと上映しちゃえばいいのに」


 俺の隣で結が退屈そうにスクリーンを観ている。もうポップコーンが半分減っている。どんだけ食べるんだ。

 俺たちはゴッドバレーとベルウッドと別れてログアウトしたあと、前々から観に行く約束をしていた映画を観に来たんだ。


「そう言うなよ。この巨大なスクリーンで観るCMは格別だろう」


「内容は変わらん」


 俺もポップコーンを口に運ぶ。頼んだ味はキャラメル味。うん、甘い。なんだか安心するなあ。

 そうこうしていると上映時間になった。配給元のマークがデカデカと映し出され本編が始まった。


「ところで、この映画ってどういう話なんだ? ネットでタイトルを知った程度なんだけど」


「アクションものだ。伝説の人間の転生者が、現代に復活した魔王を倒すというな。あたしは予告を観て興味が出てな。恋愛ものやサスペンスなら来ない」


 女子高生といえば恋愛じゃないのか? 決めつけはよくないのは分かっちゃいるが、恋愛ものよりもアクションものを好むとは珍しい。クラスの女子の話題は常に色恋沙汰だから余計にそう思っちゃう。


「そうか。当たりだといいけど」


 それから2時間無言になってしまった。思わず引き込まれていた。アクションだけかと思いきや、ドラマも丁寧に練られていて余計に夢中になっていた。

 隣で座る結はというと――寝ていた。気持ちよさそうに寝ていた。観たがっていた張本人のはずなのに。いったい何しに来たんだよ。ポップコーンは完食していたぞ。

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