第160話
シュガーさんの話を総合すると、悪い魔女が呪いをかけてしまったため、平穏を望むクルさんがオーガにされてしまった。どうして呪いをかけられたのかは分からず、魔女に直接会いに行こうというわけなのですね。ふむふむ。
妾が今もっとも気になるのは、クルさんの元の姿。妄想が膨らんで仕方ないのです。爽やか系? 熱血系? スラッとしているのか、ガッシリしているのか。ウフフ。
「随分と楽しそうじゃないか。クルの素顔でも想像していたのか?」
「ふぇ!?」
「分かりやすすぎだよ。キミ、思ったことが顔にでるタイプだろう?」
どどどどうしてシュガーさんは妾の胸の内を見破れたのでしょう! 不思議だし、気が抜けない人だよ。
「あはは」
「確かこの辺で会ったと言っていた。ほかに居場所のヒントはない」
「そう都合よく歩いているわけないですよ」
「俺もそう思う」
シュガーさん、行き当たりばったりすぎる。案外抜けていたり? 口にはしないのです。
本当にこれからどうしたら……ん? なにやら前方に怪しい人を発見。
「シュガーさん」
「見た目からして魔女だぜ。分かりやすすぎて怪しさ満点だ」
妾たちが見ているのに気づいたのか、魔女っぽい人が立ち止まる。凄い威圧感。
「私に何か?」
「あんたに訊きたいことがあるんだよ。あんたは魔女なのか?」
シュガーさん、ド直球、そんな訊き方で答えてくれるとは思えない。
「ええ、魔女よ」
答えちゃったよ!? 人は見かけによらないのだね。




