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第153話
「えーい!」
ハルバードで斬っちゃえばこっちのもの。
「どこを狙っている」
うえーん。当たらないです。
敵は余裕綽々と言わんばかりに笑ってる。悔しいけど、妾が攻撃を当てられないのは事実。どうにか挽回できればいいのだけれど……。
「うん?」
敵が距離を詰めてくるたびに床がギシギシと揺れるというかなんというか。廃墟だから脆いのかな。脆い……そっか!
もうこれしかない。奇跡でも何でもお願い!
ハルバードを床に向かって振るい、わざと揺らす。ギシギシと音を立てるさまは恐怖のアトラクション。
「何!?」
だーいせーいこーうー。床が抜けた抜けました。イエーイ!
「トドメ――ッ!!」
妾も落下するけどお構い無し。この勢いを殺さずハルバードに乗せて――斬る!
「た、倒せた」
手が震えている。勝利の喜びなんだろうか。
落ち着いてフィールドを見ると、ほかのプレイヤーも戦ってる。妾なんかよりずっと強い。
「暫く見ているのもいいかも。もちろん、周囲への警戒は怠らずに」
それにしても、フィールドはこの廃墟だけなのかな? ほかのフィールドにも行ってみたいですね。




