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第15話
俺の隣に座る転校生。黒髪ロングの清楚系美少女。
フィクションだけだと思っていたことが現実に起きている。なんという幸運! なんという奇跡!
「えと、結さん。勉強は得意?」
隣に視線を移すと、丁寧にとられたノートが見える。とても几帳面な性格だということが分かる。断言できる。
「得意じゃないです。むしろ、勉強を教えてほしいくらい」
「そうなんだ。じゃあさ、何か得意なことはある?」
俺の質問に、口元に指を当てて考えている。やべえ。もう人間じゃない。俺の隣に座っているのは天使だ!
「強いて言えばゲームかな。好きなの!」
俺の方を向いてニコッと笑みを浮かべる結さん。なんなんだこれ。太陽よりもまぶしいじゃないか。これだけで今日を乗りきれるぞ!
「俺もゲームするんだ! 今度よかったら一緒にやらない?」
「それ名案! やるやる!」
美少女ゲーマーとお近づきキター!
いいことばかりで俺、死ぬんじゃないか!?




